倉数 茂
作品のページ


1969年生。大学院修了後、中国大陸の大学で日本語を学ぶ学生を対象に5年間日本文学を教える。帰国後の2011年「黒揚羽の夏」にて作家デビュー。

  


       

「名もなき王国 ★☆


名もなき王国

2018年08月
ポプラ社刊

(1800円+税)



2018/09/18



amazon.co.jp

著者である中年作家、若手作家の集まりで出会った澤田瞬、その伯母で十数年前に死去した幻想作家=沢渡晶、という3人の小説家によって織りなされるストーリィ集。

「王国」は、著者と澤田瞬との出会いストーリィ。
「ひかりの舟」は、著者が澤田瞬から聞いた話を元にストーリィ化した作品。
「かつてアルカディアに」は、その澤田瞬の書いた作品。
「燃える森」は、沢渡晶の初期中編。
「掌編集」は、その沢渡晶の幻想的な作品集。
そして
「幻の庭」は、著者と妻=藍香との出会いストーリィ。

こうして振り返ると、現実的な小説と幻想的な小説が一冊の中に並び置かれている、という印象。
どちらの方が面白いかと問われれば、それはもちろん後者の方。物語の面白さを、改めて認識する思いです。

しかし、本作の面白さは、ラスト8ページにあるらしい。
出版社の紹介文曰く、
「謎が明かされるラスト8ページで、世界は一変する」とのことでしたから。
それを目当てに読み続け、やっとラスト8ページに到達。
その結果はどうだったかというと、あぁそういう仕掛けだったのか、という感想に尽きます。

本作品の内容に得心はいったものの、率直に言って驚愕、興奮とまでは至らず。
結局は、あぁ読み終わったなぁ、という一言。


序/1.王国/2.ひかりの舟/3.かつてアルカディアに/4.燃える森/5.掌編集(少年果/螺旋の恋/海硝子/塔(王国の))/6.幻の庭

   


  

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