1995年
新潮社刊
1998年7月
新潮文庫化
1997/09/17
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「僕」が気づいた時は、5年後にタイムスリップしていた。ここまでは北村薫「スキップ」と同様なのでどうということもないが、更に男性であった「僕」が若い女性に変貌していた、それも夫・子供のいる人妻だった、とくると何がなんだか見当もつかないミステリーです。???
何故そんなことが起こりうるのか、作者の考えた仕組みは如何なるものなのか。ただ、ただ、それを知りたさに読み急いでしまった、という作品です。篠田作品でバテバテだったのも束の間、またこんな作品に手を出してしまうなんて!
と、やや後悔気味。
ラストでその謎は、漸く(;_;)
、一気に解き明かされるのですが、なんともはや複雑。稀なる事実を積み重ねて初めて成立しうるストーリィ。本書帯の「驚愕の設定、意表を突く展開、そしてラストのどんでん返し。前頭葉を痛撃する謎の複雑さに、あなたは耐えられるか?」という文句に、まずは納得。
しかし、それにしてもナア.....という読後感です。
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