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2.坊主のぼやき 3.あねチャリ |
●「光る汗」● ★★☆ |
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1998年06月 2007/04/06
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溌剌とした若さに満ちた爽快な青春+スポーツ小説、短編集。 テニス、野球、柔道、ゴルフ、バスケ、マラソン。 「野球家族」も楽しい。幼馴染の明日香と主人公・忠太のやり取りも楽しいのですが、主人公の名前の所以が格別。巨人ファンの父親は飛雄馬と名づけようとし、横浜ファンの母親は豊作と名づけようとした。仲裁に入った祖父がつけた名前が忠太。これが伴宙太と一字違いだというのですから、かつての人気マンガ「巨人の星」を知っている人だったら笑ってしまうこと間違いなしでしょう。 若々しく溌剌として爽快、そのうえほのぼのとしたロマンス要素も加えられていて、ユーモアも怠り無いというスポーツ短篇集。お薦めです! テニスの時間/野球家族/決戦は金曜日/オン・ザ・グリーン/ふたりの相棒/家族が走る日 |
●「坊主のぼやき」● ★ |
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2008/07/16
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「春一番が吹くまで」の川西さんが、お坊さんになっていようとは思ってもいませんでしたので、驚いたのがまず一番。 川西さんの序文によると、就職もせず執筆活動に入ってしまった所為か生活パターンはもう滅茶苦茶。長年そんな生活を続けたところついに身体が軋みをあげたとか。 他人事の苦労話という点で愉快に読めるのは、冒頭「坊主だって正座はつらい」の章。 全くの素人からお坊さんになった川西さんが語るだけに、お坊さんのこと、お坊さんを通じて仏教に寄り添う道を親しみやすく知ることのできるエッセイ本。 坊主だって正座はつらい/健康で長続きする坊さんの生活/「坊主丸儲け」の構図/葬儀はいよいよイベント化されるけれど/読経は焼香のBGMか?/ペットも同じ迷える衆生/祟りと死体も坊さんの守備範囲/葬式坊主だって悪くない |
●「あねチャリ」● ★★☆ |
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2010/02/05
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女子ケイリン(競輪競技)に夢をかけた、爽快な青春スポーツ小説。 手首を故障してバレーボールを諦めた早坂凛。バレーボール部を退部するとともに、高校にも不登校。 とにかく“爽快”の一言に尽きます。 スポーツ小説がお好きな方に、是非お薦め! |