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1.推理小説−刑事雪平夏見− 3.SOKKI! 4.アンフェアな月−刑事雪平夏見− 5.殺してもいい命−刑事雪平夏見− 7.ダーティ・ママ! 8.愛娘にさよならを−刑事雪平夏見− 10.アンフェアな国−刑事雪平夏見− |
●「推理小説」● ★☆ |
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2005年12月
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“刑事・雪平夏見”シリーズ第1作。 このところ女性刑事像に興味があって、誉田哲也“姫川玲子”、柴田よしき“RIKO(村上緑子)”と読んできたのですが、その延長線上で雪平夏見像にも興味があり手に取ってみた、という次第。 公園で発見された、会社員と女子高生の死体。そして、犯人が提示してきたのは、犯行を推理小説に仕立てあげた、あるいは推理小説の宣伝を兼ねたような犯行予告。 本書1冊だけでは、雪平夏見の魅力を十分味わえたとはちと言いかねる状況。 |
●「チェケラッチョ!!」● ★☆ |
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2007年12月
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沖縄を舞台にした高校生たちの、明るい青春ストーリィ。 主人公となるのは、南風原(はえばる)唯。 本作品はすでに2006年04月映画化が既に決定済みとのこと。 |
●「SOKKI!」● ★☆ |
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2009年05月
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1980年代の早稲田大学を舞台に描く、女子学生に惹かれて速記研究会に入ってしまった主人公の青春回想記。 主人公の本多丈晴は、入学早々気を惹かれた女の子・田畑希美に釣られるようにして速記研究会に入部してしまいます。後から聞けば、男子学生が少ないため女子部員に男子学生勧誘の賞金が出ていたのだとか。 相当に不器用、希美に対し呆れる程マイナス思考の主人公ですから、いい加減にせいと思うことが幾度もあります。でも、そんな4年間だからこそ忘れ難い思い出になっているのだと、やはり地味系の文科系学生だった私としては主人公に同調できるところが多分にあるんですよねー。 |
●「アンフェアな月−刑事 雪平夏見−」● ★☆ |
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2008年05月
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生後3ヶ月にしかならない乳幼児誘拐事件が発生!? 警視庁捜査一課で検挙率ナンバーワンであると同時に、現職刑事としては最多の「被疑者射殺数=2」という不名誉な記録ホルダーとなった女刑事・雪平夏見を主人公とするシリーズ、第2作。 極めつけの美人ながら“ダーティ・ハリー”顔負けの無茶な捜査を平然と、無表情でやってのける雪平夏見という女性刑事のキャラクターが本シリーズの魅力のひとつであることは間違いありませんが、犯人を雪平と並び立つもう一方の主人公として展開させるその特異なストーリィ構成が、もうひとつの魅力。 さて真相、読者にとってフェアと言えるものかどうか。クリスティ「アクロイド殺人事件」等に比べると、余程フェアと私は思いますが。 |
●「殺してもいい命−刑事 雪平夏見−」● ★★ |
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2011年07月
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いつもながら異様な事件、それにプラスして異常な展開、というのがこの“刑事雪平夏見”シリーズ。本書はその第3作。 殺された死体の口に差し込まれていた紙、それには「殺人ビジネス、始めます」と書かれていた。 何故、佐藤和夫は殺されたのか? 雪平に対し怨みを抱く人間の仕業か? しかし、再び殺人ビジネスを謳う殺人事件が発生。 しかし、しかし、結末、そして事件の真相は・・・余りに壮絶。 |
●「明日、アリゼの浜辺で Tomorrow at "Alize" Beach in New Caledonia」● ★★ |
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リストラ勧告を受けた中年サラリーマン、行き詰っている女性脚本家、進路を脱線してしまった彼氏との結婚を悩む女性、恋人に公然と二股をかけられているOL、末期癌の脚本家と再会したプロデューサー。 そんな彼らの日々をちょっと変えたのは、「天国に一番近い島」であるニューカレドニア。 ニューカレドニアをめぐるストーリィと言っても、すぐにニューカレドニアが舞台として登場する訳ではありません。 各々独立したストーリィ、異なる主人公ですが、最後にそれが相互に関わり、一連の繋がりをもつストーリィになっている姿が立ち上ってくる辺り、好いですねぇ。 エレベーター/犯人はニューカレドニア/ニュー彼トニー/「きょう」は「ひきょう」の「きょう」/「ハッピーエンド」 |
●「ダーティ・ママ!」● ★ |
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2011年11月
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元ソフトボールのオリンピック代表候補選手だった長嶋葵、突然交通課から刑事課への異動を命じられる。 子連れで捜査に出動する丸岡高子と、その高子に引きずり回されてオシャレな服やブランド品を台無しにされ、泣きながらも高子についていく主人公=長嶋葵とのコンビによる、ドタバタユーモア付き女性刑事ストーリィ。 丸岡高子のアクの強さと捜査における違法お構いなしの強引さ、自尊心を粉々にされつつ、未だ交番勤務の巡査である恋人との関係悪化に心痛めながらも懸命に高子についていく主人公、というのがストーリィの骨格。 ※やはり型破りの女性刑事の主人公にした<雪平夏見>シリーズを先に読もうと思っていたのですが、図書館からの借り出し上の都合から果たせず。その内読み比べてみようと思います。 はじめてのダーティ・ママ/ダーティ・ママは三度吐く/父親参観日のダーティ・ママ |
8. | |
●「愛娘にさよならを−刑事 雪平夏見−」● ★★☆ |
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2013年02月
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“刑事雪平夏見”シリーズ、第4作目。 もはや刑事ではないものの勝手に一人で捜査を始めた雪平に、山路課長から指示を受けたかつての同僚=安藤刑事が張り付く。 ストーリィの進展に伴って後半、犯人の正体が明かされますが、そんなことで本作品の面白さがトーンダウンすることはあり得ません。頁を繰るにつれ、スリル、緊迫感が否応なく高まっていきます。 本作品で“雪平夏見”シリーズは完結なのでしょうか。寂しい思いもしますが、納得できる気持ちもあります。 |
9. | |
●「ダーティ・ママ、ハリウッドへ行く!」● ★ |
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2014年02月
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子連れ刑事=丸岡高子とベビーシッター刑事=長嶋葵が猛進するドタバタ刑事もの、“ダーティ・ママ”シリーズ、第2弾。 本書題名は「ハリウッドへ行く!」、まさかねぇと思ったのですが、やっぱりまさかでした。でも、何と長嶋葵が丸岡高子に命じられ潜入捜査のため本当に“ハリウッド”へ行くことに! この第2弾では、長嶋葵が未だ事件捜査にはシロウトながら、高子の向こうを張って猪突猛進、大奮闘の活躍をみせるところが注目されるべき点。おまけに最後の思わぬ付録も、葵がいるからこそのこと。 ※この“ダーティ・ママ”、TVドラマ化されましたが、ハリウッド潜入捜査後の奮闘ぶり、葵のその姿をTVで見ることができたら、さぞ楽しいことだろうなぁと思う次第です。 プロローグ/乃木坂ダークナイト/プラダを着た死体/危険な上司/シングルマザーはリーサル・ウェポン/明日に向かって産め! |
10. | |
「アンフェアな国」 ★★ |
2017年10月
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“刑事雪平夏見”シリーズ、第5作目。 今回は、雪平が警務部監察室から新宿署組織犯罪対策課へ異動するところから始まります。 左腕は未だに麻痺したまま、また元警視庁捜査一課で検挙率ナンバーワン刑事だった雪平が何故所轄署の組対課?と疑問に思うところですが、そこはそれ、ストーリィは次第にいつもの雪平ペースになっていきます。 新宿署管内で起きた、外務省職員が轢き逃げされて死亡した事件。薬物常習者がその犯人として逮捕され事件はすぐ解決しますが、雪平は事件の目撃者から、運転していたのは別の人間だったという通報を受けます。 事件記録に雪平が当たるとすぐ疑問に思うことばかり。疑問を抱いた事をそのままにしておけない性格の雪平、個人的かつ勝手に、単独で調べ始めます。 その単独行動は、かつて“チーム雪平”だった林堂警部補、安藤刑事まで巻き込み、ついには雪平が韓国まで足を延ばすことになります。 今回はパスしようかと思いつつ読んだ本書ですが、やはり雪平夏見は面白い! そこに雪平夏見がいるだけで、これから一体何が起きるのかとワクワクしてくる気分。誉田哲也さんの姫川玲子と並び、この2人の女性刑事のキャラクターは抜群のものがあると改めて感じます。 また、突っ走る雪平を追いかけるが如きチーム雪平の面々、林堂航警部補と安藤一之刑事、平岡朋子刑事のキャラも雪平を支えます。 中盤までの面白さに比べて、真相と結末は意外にあっさりとしたものでしたが、雪平夏見に再会できただけで十分満足です。 今後の続編が楽しみ。 |