A・F・ステッドマン作品のページ


A.F.Steadman  英国、ケント州出身。「スカンダーと奪われたユニコーン」にて作家デビュー。

 


                          

「スカンダーと奪われたユニコーン ★★
 原題:"Skandar and the Unicorn Thief"
       訳:金原瑞人・吉原菜穂


スカンダーと奪われたユニコーン

2022年発表

2022年05月
潮出版社
(2000円+税)



2022/06/26



amazon.co.jp

少年少女たちの成長と冒険を描くファンタジー物語の開幕巻。

舞台はイングランドとアイルランドの間にある小さな島。
その島には狂暴な生き物である
<ユニコーン>が生息している。そのユニコーンを野性化したままにしておくことは危険。
島と本土に住む少年少女は13歳になると、予備試験合否、ユニコーンが卵から誕生する孵化場の扉が開くかどうかの試練を受け、合格すると島でライダーになるための訓練を受けるという栄冠を手にします。

主人公
スカンダーが13歳になり予備試験を受けるという直前、ユニコーンレースのカオスカップにおいて、優勝者のユニコーンが突如現れた“ウィーヴァー”によって奪われる、というとんでもない事件が起きます。
そのうえスカンダー、予備試験から締め出されるという事態が。
ところが思わぬ展開により島へ向かったスカンダーは、
<スカンダレル・ラック>というユニコーンを得、他の少年少女たちと共にライダーの訓練を受けることになるのですが・・・。

ローリング“ハリー・ポッターとよく似た構成です。
ライダーの訓練学校、
ロビーフロー、ミッチェルという仲間、ウィーヴァーという謎の凶悪な敵、そしてスカンダーは“特別な存在”だという。
しかし、二番煎じと感じることがないのは、ライダーと深い絆で結ばれライダーと一緒になって魔法を駆使するというユニコーンの存在があるから。
4人のライダー仲間それぞれの個性的ですが、それにそれぞれのユニコーンの個性が加わっての、人獣一体となった個性がとても面白い。本物語の魅力の原点です。

それにしても、最後に明らかにされるウィーヴァーの正体については、流石に仰天でした。
 
※続巻の刊行は2023年春だそうです。楽しみに待ちます。

プロローグ/1.泥棒/2.ドアの外/3.予備試験/4.鏡の崖/5.生者のトンネル/6.スカンダレル・ラック/7.死の元素/8.エアリー/9.断層線/10.銀のユニコーンの問題/11.島の秘密/12.変異/13.チョコレートカスタード/14.火の祭/15.野性のユニコーンの暴走/16.空中戦/17.気の隠し部屋/18.勝者の木/19.墓地/20.模擬レース/21.ウィーヴァー/22.故郷

               


    

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