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●「ぼくの美しい人だから」● ★★★ |
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1990年08月
1993/01/12
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本書は、ただ一言、信じられないようなラブ・ストーリィ。
そんな2人が酒場で一緒になったことから始まる、2人の物語。
読後は、爽やかな感覚が残りました。「ロミオとジュリエット」に比肩しても構いません。むしろ、それよりはるかに後味の良い恋愛小説です。 |
●「あるがままに愛したい」● ★ |
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1994年02月
1997/03/15
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全体の印象を簡単に言ってしまうと、“古くて新しい物語”、そして“いくつかの物語を繋ぎ合わせた物語”。 正直言って、誰が中心的存在なのか判らないままに読み進みました。ただ、その間、自然と他の文学作品を思い出していました。
本作品は、ビリーという女性を、良く考えるか悪く考えるかによって感想も異なると思います。こういう女性の存在は、過去の物語にもいた、と思う。青春の時期だけに現われるような存在の女性ではないでしょうか。(男2人の側だけから見れば) 正直言って、ビリーという女性は判らない。アーニーが言う程魅力のある女性だと思わない。男性二人は、欲望があり、苦しみが有り、きわめて生身の人間らしい。けれど、ビリーは?というと、肉体と献身だけ。それ以外の存在感がない。アーニーの父親がビリーをしきりに誉めるが、不自然さが否めませんでした。作者もそれが判っているからこそ、しきりにアーニーと父親、あるいはアーニーの浮気相手のクレアまで総動員して褒め上げざるを得なかったという気がする。彼女と彼女の父親、ユニークな存在ではありましたけれど。 |