ヘルマン・ヘッセ 青春という言葉を思う時いつも胸に浮かぶ作家 1877−1962
※以下は新潮社版“ヘルマン・ヘッセ全集”により紹介させていただきます m(_ _)m
巻 |
表 題 |
収録作品 |
読書 |
ひとこと |
1 |
郷 愁 |
1969 |
「郷愁」は「はじめに神話があった」という印象深い言葉から始まる、私にとっては何度読み返しても飽きることのない作品。友情、失恋、聖人への憧れという道を辿りながら、故郷への思いを捨てることのない主人公は、まさしく異郷にさすらう巡礼のよう。その姿は、人間本来の在り方への回帰を示しているように感じます |
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2 |
車輪の下 |
車輪の下 |
1969 |
「車輪の下」は、ドイツの教育制度を題材にした有名な作品。暗い印象があるため、私はあまり好きではなかったのですが、現代日本における学校・教育の実態は、もっと危機に瀕しているのかも知れません |
3 |
春の嵐 |
春の嵐 |
1969 |
「春の嵐」は、愛とは何か、幸福とは何か、と作者が問いかけているのを感じます。身障者の主人公クーン、彼が愛するゲルトルート、彼女の夫となる音楽家ムオト。「郷愁」が自然への愛、詩情に充ちていたのに比し、この作品は愛することの辛さ、苦しさを説いているように思います |
4 |
湖畔のアトリエ |
湖畔のアトリエ |
1969 |
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5 |
クヌルプ |
クヌルプ |
1975 |
「クヌルプ」は、「早春」、「クヌルプの思い出」、「最期」からなる三部作。放浪の魂に対する肯定、それこそが詩人ヘッセの真髄のように思います |
6 |
デミアン |
デミアン |
1969 |
「デミアン」は、当初エミール・シンクレールという仮名で発表。既成の価値観に縛られず、自分ひとりであろうと真実の道を歩もうとする新生の物語。第一次大戦下に孤独な立場に置かれた作家の、強い決意をそこに感じることができます。戦後の混乱した時代にあって、若者に鮮烈な印象と励ましを与えた作品であっただろうと思います |
7 |
シッダールタ |
シッダールタ |
1969 |
シッダールタとは釈尊の元の名前。求道者の姿を描いた宗教的作品 |
8 |
知と愛 |
知と愛 |
1969 |
信仰に生きるナルチスと、愛および芸術に生きるゴルトムントとの対照的な生き方と、二人の友情 |
9 |
ガラス玉演戯 |
ガラス玉演戯 |
− |
未読です (^^;) |
10 |
孤独者の音楽 |
晩年の散文 |
− |
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別 |
愛と青春の言葉 |
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ヘッセ作品の中から印象深い文章を抜粋 |
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私のヘルマン・ヘッセ観 |
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私のヘッセへの憧れの思いは、ヘッセ自身の次の文章に象徴されます。 |
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●副読本● |
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高橋健二 |
ヘルマン・ヘッセ−危機の詩人− |
新潮選書 |
1974 |
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ヘッセ全集 新潮社 1982年4月刊行開始 |