デイヴィッド・レヴィサン作品のページ


David Levithan  1972年米国ニュージャージー州生。2003年「ボーイ・ミーツ・ボーイ」にて作家デビューし、ラムダ賞を受賞。以来、LGBTやジェンダーをテーマに数多くの作品を発表。出版社でYA作品を手掛ける編集者でもある。

 


                                   

「エヴリデイ」 ★★
 
原題:"every day"      訳:三辺律子


エヴリデイ

2012年発表

2018年09月
小峰書店

(1800円+税)



2019/12/06



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自称「」、彼は物心ついたときから、毎朝、違う誰かの身体で目を覚ます。
その誰かに宿るそのパターンは、自分と同じ年齢(16歳)の人物であること、そして宿るのは1回だけ、1日限りであること。
それ以外はまさに何でもあり。性別、人種、健康状態、家族状況等々、いやはやとんでもない状況です。

5994日目、宿主は傲岸な性格の
ジャスティン。そしてAは、ジャスティンの恋人であるリアノンにひと目で恋してしまう。
それから毎日、Aはリアノンのことを想い、リアノンの姿を何とか目にしたいと望み、そして自分のことをリアノンに認識してもらいたい、恋人になりたいと願うようになる。
時間を超越したり、タイムスリップを繰り返したりと、これまでいろいろなパターンのラブ・ストーリィを読んできましたが、流石に自分の宿る相手が毎日違う、というパターンは初めて。

毎日違う人間になっているというのに、恋愛という継続的な関係が果たして築けるものなのかどうか。
5994日目から6034日まで、40日に亘るストーリィなのですが、毎日ハラハラドキドキしっ放しです。
今日は、どんな宿主か。そこに危険はないのか。そして今日、リアノンとはどういう関係を結べるのか、と。
そこに、宿主であった
ネイサン・ダルドリーが、誰かに身体を乗っ取られたと、執拗に追及してきます。

Aにとってもリアノンにとっても、切ないラブ・ストーリィ。結末はどうなるのか、全く予想がつきません。
そしてついに・・・・・。
Aとリアノンの毎日を存分に楽しめたストーリィでしたが、最後はやはりこうなるしかないのかなぁ。

※読書中、ふと
東野圭吾「秘密を思いだしました。

     


        

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