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Kimberly Willis Holt 米国フロリダ州ペンサコーラの海軍基地で出生。軍人である父の転勤で幼い頃より国内外のあちこちで暮らす中で、祖父母が住むルイジアナ州フォレスト・ヒルが心の故郷となる。1998年「ルイジアナの青い空」にてボストングローブ=ホーンブック賞次点ほか多数受賞。99年「ザッカリー・ビーヴァーが町にきた日」にて全米図書児童書部門ほか多数受賞。 |
「ローズの小さな図書館」 ★★☆ |
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2013年07月
2013/09/01
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テキサス州アマリロに家族5人で暮らしていたローズは本好きな少女、将来の夢は小説を書くこと。 しかし、父親が突然家を出て行ってしまったことから歯車は狂ってしまいます。残された一家は母親の故郷=ルイジアナ州ホウマに住むカキ漁師の祖父の元へ身を寄せます。 一家貧窮の折り、14歳の長女ローズは母親から命じられるまま、自動車の運転など判らないのに17歳と年齢を偽って運転免許を取らされ、移動図書館バスの運転手に応募して働き始めます。 高校・大学へ進学する夢を絶たれながらもローズは、以前の教師からもらった革張りの日記帳2冊に記憶に残ったことをあれこれと書き留め続けます。 そんなローズから始まり、息子マール・ヘンリー、孫娘アナベス、ひ孫カイルと、4代に亘ってそれぞれが本を愛する思いを繋いでいくストーリィ。 もちろん図書館、本が中心となる物語ですから、代々の主人公によって様々な小説の題名が口に上ってくるのが楽しい処。時代時代によって本に対する主人公たちの気持ちや姿勢に少々変化があるのもまた楽しい哉。 |