糖尿病の食事療法について Q&A コーナー

Q  糖尿病の食事療法ではどんな風に食べるの?

A   食事療法の基本は指示された、適正なエネルギー摂取量を守ることが基本です。
   具体的には標準体重を求めて、身体活動量を考慮して、1日あたり必要な
   エネルギーを求めます。

  <求め方>

     標準体重(kg)=身長(m)×22 (BM I)

  標準体重(kg)× 身体活動量(kcal/kg標準体重)= エネルギー摂取量 (kcal)

  身体活動量 軽労作(デスクワークが主な人、主婦など)25〜30 kcal/kg標準体重

          普通労作(立仕事が多い職業)       30〜35 kcal/kg標準体重

          重い労作(力仕事の多い職業)       35〜   kcal/kg標準体重
          

 * 154cmの軽労作の人   標準体重52kgとして、

                    52(kg)× 25(kcal/kg)=1300 kcal となります。

   <参考文献>  糖尿病治療ガイド,日本糖尿病学会編1999,文光堂1999.

Q  糖尿病の食事療法ではカロリー計算しないといけませんか?

A   カロリー計算のできる方は、カロリーでも構いません。
   しかし、上手にバランスよく食べるコツとして、日本糖尿病学会編の
   「糖尿病の食事療法のための食品交換表」があります。

   1個 80kcal(`カロリー)を基礎の1単位として、さまざまな食品の1単位の分量が
   写真入りで掲載されています。
   基本的には正味の分量で掲載されていますが、果物の場合、
   皮やへたつきの分量も載っていますので、こちらを参考にすると
   上手に食べることができます。

   ★ カロリーではなく、単位になおすと (1単位=80kcal)

            ( 1300kcal )
        1日当り必要なエネルギー = ( 16 )単位
               80

   食品交換表を使って、指示された振り分けで食事療法をすると、
  目標とされる摂取比率となります。
  炭水化物は、55〜60%、たんぱく質は、15〜20%、脂質は20〜25%

  たんぱく質は標準体重当り1〜1.5gがめやすとされています。(合併症のない方)

Q  炭水化物とは?

A   炭水化物とは、糖質と繊維を総称したものです。
   摂取エネルギーの60%を糖質から摂取することは,伝統的な日本食に近く,
   心疾患の予防に役立つことが知られます。

   糖質では単純糖質(砂糖など)と複合糖質(デンプンなど)の二種類があり,
   血糖値の上昇を抑える働きがある複合糖質の摂取が重要です。

Q  食物繊維が「身体に良い」とよく聞きますが、それはどうしてですか? 

A   近年生理効果が明らかとなっている食物繊維には、
   水溶性繊維と不溶性食物繊維があります。

   水溶性繊維には、ペクチン,グアガムの他,グルコマンナン,
   アルギン酸ナトリウムがあります。
   ペクチンとグアガムが特に血糖上昇を抑制するといわれます。

   ペクチン−果物や野菜

   グルコマンナン−こんにゃくの原料

   グアガム−グア豆(インドで栽培)の種子

   アルギン酸ナトリウム−海藻類 

    ★ 例えば、ペクチンは熟していないとプロトペクチンという前駆体の形で存在し、
     熟成して初めて、ペクチンになるので、旬の野菜や果物を選択することを
     お勧めしています。

Q  食物繊維は具体的にどのくらい摂取すると良いのでしょうか?

A  「健康日本21」においても、1日食物繊維摂取量については、
   20〜25gの摂取を勧めています。

   <資料>国民栄養調査における穀類の改善による食物繊維摂取量の変化

  1994年  3割麦飯 玄米 全粒粉パン
総食物繊維量  15.89g  19.78g  20.70g  17.14g
穀類からの食物繊維  3.37g  7.26g  8.18g  4.62g
1000kcal当りの

食物繊維

 7.85g   9.78g  10.23g   8.47g

       (池上幸江:すぐに役立つ食物繊維の知識と献立、1996より抜粋)

    上記の表からいえることは、1994年の1日平均の総食物摂取量は15.89gとなっており、
    これに3割麦飯を混ぜると19.78gに、玄米にすると20.70gと食物繊維量は
    アップすることがわかります。
    糖尿病患者さんが食事療法をすると、制限もあるので食物繊維量の摂取はなかなか、
    うまく取れないようです。

    このため、私は当院の栄養指導の際に、作成した「食物繊維早見表」を渡し、
    具体的に「どれだけ食べると食物繊維が取れるのか」を話しています。
 

Q  タンパク質はどのように取ると良いのでしょうか?

A   タンパク質は血液や臓器,筋肉など体の成分になるばかりではなく,
   核酸(遺伝情報を担うもの)やホルモンなど,生命に欠くことのできない生体成分の
   生成に関与しています。成長期には特に重要です。
   タンパク質はエネルギー摂取不足の場合には,体タンパクが分解し,
   エネルギーとなり,利用されます。
   しかし,他の栄養分である糖質や脂肪からタンパク質を補うことはできませんので,
   必要量の摂取が必要です。

   最近ではタンパク質の過剰摂取や動物性たんぱく摂取に伴う脂肪摂取量の増加が、
   糖尿病にとっては好ましくないと考えられています。
   タンパク質の過剰摂取は腎臓での処理の働きが増えるため、
   腎臓に負担をかけることがわかっているからです。

   また、糖尿病性合併症である腎症の予防でも、
   早期からタンパク制限のある食事療法を行うことが有効とされています。

   最近、早期腎症の食事として、赤身肉やマグロの赤身を避けることが勧められています。
   アラニン、グリシン、アルギニンなどの含有量の多い食品は腎症へ負担を
   かけるといわれているからです。 

   おもな食品のアラニン、グリシン、アルギニン含有量

                           (mg/100g・食品)

  

  アラニン グリシン アルギニン
牛肉(赤身) 1,110 810 1,200
豚肉(赤身) 1,100 860 1,300
鶏肉 1,100 890 1,200
マグロ(赤身) 1,500 1,200 1,500
豆腐 320 310 550
鶏卵 700 410 780
牛 乳 210 120 210

              (磯貝 庄:臨床栄養vol.95No.4,1999より抜粋)

  合併症のない糖尿病患者さんは、「糖尿病の食事療法のための食品交換表」より、上手に
  「表3」から適量を摂取しましょう。       
  

Q  脂質はどのように取ると良いのでしょうか?

A   糖尿病を発症する環境因子として、様々な実験的・疫学的研究により、
   高脂肪食(とくに飽和脂肪酸)が第一にあげられています。
   適量の摂取が勧められるのは、よく知られるところです。

    1991年に神戸市で開催されたIDF(国際糖尿病会議)で、疫学調査よりみた発症・有病率は、
   肥満より環境因子による影響が大きいことが確認されました。

   また、広島大医学部第二内科のチームが日系人と日本人を調べた「ハワイ−ロスアンゼルス−
  広島医学調査」によると,総エネルギー量では,ハワイ,ロス,広島でほとんど違いはなかったものの,
  脂肪,特に動物性脂肪の摂取量に大きな違いがありました。
  それによると、日系米人は動物性脂肪を日本人の約2倍摂取しており,ハワイ・ロスの日系米人の
  糖尿病罹病率は,日本人より2〜3倍高いという相関関係が報告されています。

   食事中の脂肪の量とインスリン抵抗性(インスリンの反応が悪くなる状態)の関係も
  検討されていますが,脂肪とくに飽和脂肪酸の摂取の多い人では,空腹時や食後の血中インスリン
  濃度が高く,インスリン抵抗性があることを示唆している報告もあります。

   国民栄養調査によると,日本人の食生活は明らかに,脂肪摂取と動物性食品が増加しています。
  糖尿病と糖尿病性合併症の予防からも,脂肪摂取の適切な質と量について,考えなくてはならないと
  いえます。

   ポイントとしては,3度の食事のうち1回は魚を中心とした食事を,そして残りのうち1回は
  豆・大豆製品を中心とした食事にすると良いと思います。
  
「糖尿病の食事療法のための食品交換表」では調理上の脂肪は、表5のグループから
  1単位分取ると良いのです。



<参考文献>原 均,糖尿病の発現と食事因子,JJPEN,Vol.15 No2.1993:99〜103


Q  脂質には数種の脂肪酸があると聞きましたが、どれを取ると良いのでしょうか?

A  脂肪酸には飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸,多価不飽和脂肪酸があり,
  飽和脂肪酸は血液中のコレステロール値を増加させ,多価不飽和脂肪酸はコレステロール値を
  低下させます。
  このため,多価不飽和脂肪酸には植物油に多いリノール酸(n-6系)と,魚介類に多いイコサペンタエン酸,  ドコサヘキサエン酸を含む(n-3系)があり,n-6系とn-3系の比率は4:1になるように勧められます。

  × 動物性脂肪など飽和脂肪酸(バター・ラード・生クリーム)→コレステロールを増加

  ○ 一価不飽和脂肪酸(オリーブオイル・菜種油)→LDLコレステロールのみを低下

Q  飽和脂肪酸を含む食品には具体的にどんな食品があるのでしょうか?

A 飽和脂肪酸を含むと考えられる食品や嗜好品には次ぎのものがあります。

  ケーキ、アイスクリーム(パーム核油、やし油表示)、油を多く含むスナック菓子、
  缶コーヒーなどの飲料(脱脂粉乳+植物性脂肪の表示あり)、チョコ菓子、
  カップめん、インスタントラーメン、

  これらの食品をよく食べるのであれば、合併症の予防に控えてみてください。

 

Q 糖尿病では、ビタミンの摂取について、気をつけることはありますか?

A 無機質の一部とビタミンは,体液の移動や酵素の活性化,体温の維持など、
  体を調節する様々な機能があり,無視することができない栄養素です。

   ところが、現在では、食品によって、食品成分表(四訂版)に示されたビタミン量に
  満たないケースが見受けられ、このため、食事制限をされている糖尿病の患者の場合は、
  潜在性ビタミン欠乏症が推定されます。

   ビタミン類が本来の含有量に満たない理由としては,調理の際の損失や,野菜に含まれる
  ビタミンCなどは肥料,栽培法,流通過程などによって含有量の低下があるのではと考えられています。

   また,ビタミンCは血液中のコレステロール濃度とも関係があります。
  コレステロールの上昇は動脈硬化症の危険因子であることが知られています。
  肝臓においてコレステロールから胆汁酸が合成されますが,ビタミンCが欠乏すると胆汁酸の合成が
  低下し、その分、血液中の総コレステロール濃度が上昇することがわかっています。
  つまり、ビタミン欠乏状態が改善されれば,血中総コレステロール濃度も改善されることになります。

  動脈硬化症の他にも,糖尿病性合併症とビタミンCの関係についても研究されており、
  糖尿病患者さんでは潜在性ビタミン欠乏状態にしないようにすることが重要です。


  <参考文献>

橋詰 直孝,渭原 博,ビタミンCは糖尿病性血管合併症の進展と関与するか,

日本臨床栄養学会雑誌 ,1998;20:29〜32

Q サプリメントを利用してビタミンを摂取した方が良いですか?

A  どうしても食事で、摂取できない方についてはサプリメントも考える必要があると思います。
 担当の先生(主治医)とよく相談されると良いでしょう。

  野菜のビタミン含有量については様々な報告がありますが、北海道で市場に流通しているほうれん草と
 じゃがいも、にんじん、かぼちゃについて、ビタミン含有量を日本食品成分表と比較した報告によると、
 北海道産のほうれん草ではビタミンCが著しく低く、同様ににんじんではビタミンA効力が低い結果が
 出ました。

  しかし、有機栽培農産物のほうれそうで調査したものによると、有機栽培のほうれん草は
 慣行栽培のものと比べて、硝酸含量が低下(安全性が向上)し、逆にビタミンC含量が増加
 (栄養価が向上)することが認められました。このことは有機質肥料を施し、露地栽培をした方が
 ほうれん草の品質向上に効果があるとを示唆しています。

 こうしたビタミンの適切な摂取が,合併症の予防となる可能性があると思います。

  <参考文献>

渡辺しおり他,北海道栄養短期大学研究紀要,13号,1993:27〜32

荒川義人,有機栽培農産物の成分〜主にホウレンソウの成分を具体的事例として〜

Society of Agricutural Cryo-Sciences,Vol 2 No1,1995:33〜37


Q  ミネラルについてはどうでしょうか?

A  まずカルシウムについて取り上げましょう。

 糖尿病患者では腎障害が生じると,副甲状腺ホルモンの分泌亢進により,二次的に骨吸収
(骨から血中へカルシウムが移動する)が進んでしまうことがあります。
また,神経障害がある場合には消化管の吸収不全によりカルシウム不足が生じることもあります。
 
 カルシウムは牛乳や大豆製品,小魚などからも摂ることはできますが,糖尿病の患者では,
低カロリーであるスキムミルクや小松菜,かぶの葉,切り干し大根などの野菜類や海藻類から
積極的に利用することが必要です。

 次にマグネシウム,亜鉛について解説しましょう。

マグネシウム,亜鉛は糖尿病患者では正常な人より尿中の排泄量が多くなることが知られます。

 マグネシウムは豆類や玄米,小麦,クルミ,ごぼう,緑の野菜,きくらげ,海藻類に多く含まれているものです。
しかし,マグネシウムの不足は高血糖,動脈硬化症,骨粗鬆症の危険因子と考えられています。

 高脂肪食や精製・加工された食事はマグネシウムの量が少なくなっていますので,外食の多い
糖尿病患者では注意が必要です。

 亜鉛は玄米が入った米や麦入りなどの精製されていない穀類を食べることで摂取が可能と
なるものです。この他,肉類や牡蠣,数の子,豆類に多く含まれています。
亜鉛は免疫機能に重要であり,亜鉛不足は感染症を生じやすくする可能性があります。

 糖尿病患者の場合で,1200キロカロリーのエネルギー制限食(基礎食)では穀類の摂取量は
少なくなりますので,予防のために十分な野菜と玄米や麦入りの米を食べた方が良いと思われます。

 

Q  糖尿病では砂糖はやはり「だめ」ですか?

A  糖尿病の食事療法の中で,砂糖の量については使用量が指導されます。
  砂糖の摂り過ぎは,血糖値や中性脂肪を上昇させることがわかっているからです。
  ですから,1日の中で指示された量を守るようにします。

   しかし,甘味は人間の生理的欲求でもあり,食生活に欠かせないものでもありますので,
  代用甘味料が使用されることがあります。

Q その代用甘味料には,どのようなものがあるのでしょうか?

A  サツカリン,マルチトール,アスパルテ-ム,ソルビトール,エリスリトール,ステビオサイドなどが
  ありますが,サツカリン以外はほとんど糖アルコールです。

   このような甘味料については,エネルギーは従来考えられていたより少ないわけではないと
  いうことがわかっています。
  糖尿病患者では一般人より多量に使用する可能性があるので安全性や副作用などを
  十分理解する必要があります。例えば,ソルビトールは体内では代謝されないため,多量の摂取で
  下痢・腹痛を起こす急性毒性が指摘されています。
  一般に人工甘味料を多量に摂取すると,吸収・代謝がされにくく,腸内に停滞するので,
  浸透圧による下痢を起こすことがありますので使用量を最低限に控えることが大切です。

  また,アスパルテ-ムは加熱調理すると,甘味が消失することがありますし,逆にサッカリンは
  苦味が出ることがあります。ステビアは天然甘味料ということで規格・基準は定められていません。

Q ブドウ糖、ショ糖、果糖など、糖によって血糖値の上り方は異なるのでしょうか? 

A  一応違います。
  以前、果糖はあんまり血糖を上昇しないとされていましたが、どうやらそうではないようです。
  また、ショ糖はスクロースといいますが、二糖類で、ブドウ糖はグルコースで単糖類で吸収が
  早いから血糖上昇しやすいのです。しかしスクロースは砂糖になる成分ですが、
  二糖ですから離れてから吸収されるのです。

Q  バナナは甘いから糖尿病にはだめですか?

A  りんごとバナナを比べると、糖質の固形分の差がありますし、
  確かにグルコースや、スクロースもバナナの方が多いです。
   でも果物として、1単位80kcal分は食べることができますから、
   夜8時過ぎに果物の摂取は控えるなどはどうでしょうか。

      

 食品名 固形分
(g/100g)
グルコース
(g/100g)
フルクトース
(g/100g)
スクロース
(g/100g)
  りんご   14.2g   1.1g   5.7g   3.6g
  バナナ    25g   4.3g   3.4g  11.4g
  ぶどう   15.6g   4.7g   4.6g   1.1g
  もも   10.7g   0.7g   1.0g   5.7g
  いちご   9.9g   2.3g   2.6g   1.1g

            (林 寛 著 、栄養学; 三共出版、1994年第二版より)


Q  「糖尿病食品交換表」をどのように使えば良いのでしょうか?

A  上手にバランスよく食べるコツとして、日本糖尿病学会編の
   「糖尿病の食事療法のための食品交換表」がありますね。
   具体的に1個食べると80kcalという数字を基礎の1単位にしています。
 
   例えば、りんご1個=80kcal、バナナ1本=80kcal、じゃがいも1個=80kcalと
   80kcal=1単位としてカロリーで計算せず、単位で計算しましょうということです。
 
   つまり、指示カロリーが1200kcalであれば80で割り、15単位

                 1200=15  
                  
80
     
指示カロリーが1440kcalであれば80で割り、18単位、

     指示カロリーが1600kcalであれば80で割り、20単位ということになります。

     カロリーで計算すると1日4ケタの数字で電卓が必要になりますが、
    単位で計算すると2ケタの数字の足し算でよさそうです。

    次ぎにバランスよく食べるようにすると食品交換表の表1から表6と付録と分かれていますが、
   うまく指示通りに食べることができるとバランスがよくなります。

    一般的に、15単位の人であれば、「表1のごはんの仲間は6単位取りましょう」と指示されます。
      

表の振り分け 表1 
(ごはん類)
表2     
(果物)
表3
(タンパク質)
表4
(牛乳・乳)
表5
(脂肪)
表6
(野菜・海藻)
付 録
(調味料)
  15単位    6    1     4   1.4   1     1  0.6
  17単位    8    1     4   1.4   1     1  0.6
  19単位   10     1     4   1.4   1     1  0.6
  20単位   11    1     4   1.4   1     1  0.6
  22単位   13    1     4   1.4   1      1  0.6

          <表の振り分けは医師の指示等により若干変更することがあります>

   ★15単位の人が表1ごはん類を6単位ということは、
   朝食2単位、昼食2単位、夕食2単位で食べると良いわけです。
   
   そこでごはんを主食としている人は
1回2単位で、110gのごはんにすると良いのです。
   (ごはん1単位は55gです)

   ごはん以外でパンや麺で主食にすることがありますね?!
   
食パン1枚60gで2単位ありますのですから、朝食でパンの日は1枚ということです。

   昼に麺など食べるときは、
茹でうどん1単位80gなので、2単位の人は茹でうどんで160g
   ということになります。

   しかし、
スーパーで売られている茹でうどんは1人前220〜250gですから、
   指示単位1日15単位の人は主食1回2単位ですから、1人前食べてしまうとオーバーして
   しまうわけなのです。

   ★17単位の人では
表1が8単位ですから、朝食2単位、昼夕それぞれ、3単位とすると
   
茹でうどん80g×3単位=240gですから、1人前くらいの茹でうどんは糖尿病の食事療法中でも
   大丈夫ですね。

   ●茹でそばは1単位60gですから、茹でうどんよりカロリーは高いことになりますね。
    2単位食べられる人は茹でそば120g、3単位の人は180gですね。
    つまり、上手に加減が大切なのです。
    

   外来で「糖尿病のコントロールがうまくいかない」、「食事療法がうまくいかない」などの患者さんは、
   食べ方のやりくりがうまくいかなかったという人が多いです。
   以外と表1ごはんの仲間が適切ではなかったという方も結構います。
   食品交換表を持っている人は上手にできると良いですね。

     

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   【次回は】    

Q  糖尿病でも外食をよくするのですが、外食の工夫はありますか? 
Q  糖尿病療法中でも安心してでかけられるホテルや旅館はありますか?
Q  食べても食べても足りない感じがするのです。なんとか食欲を抑える方法はありますか?
Q  甘いものを食べたくてしょうがないのです。食べるのを我慢するしかないのでしょうか?