吸血鬼エフェメラ

 
著者 大原まり子
出版社 早川書房
読破期間
 
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またまた吸血鬼ものです。(^_^;;) 夜の子供たちと同じ現代の吸血鬼を描いてますが、こちらは世紀末に似合う退廃的な吸血鬼って感じですね。

この吸血鬼も結構独特の説を取ってます。心臓に巣食う寄生生物って説ですね。そいつが次々と獲物をめがけて乗り移るって感じの。

この話のすごい点はなぜかそこにエイリアンの襲撃を絡ませたり、すごいカリスマだけで世界征服をなし得る独裁者が現れたり、と想像を絶する世界観が展開することでしょう。しかもこのエイリアンや独裁者が独特でそのネタだけで1冊本が書けてしまいそうな濃いやつらな訳です。 しかも吸血鬼と人間の恋をそこに絡ませてきてますから。

そして何と言っても主人公のエフェメラですが、途中でいなくなるんですが、ラストで思いがけない役割を果たしてなぜ彼女の名前がタイトルなのかをはっきりさせてくれるところなんて結構しゃれてます。まさか恐怖の大王ってのがこれとは、結構楽しませてくれます。(^_^)

ともかくもこの荒唐無稽なお話を楽しんでみることをお勧めします。


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鈴木祥一 切ない吸血鬼のサガが魅力。

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