Travel Graphic/ASIAT0/In the world
Phan Thiet/Vietnam
2008/08
・・ひと息ついたあとで、さてこれからどうしようかと考えた。
このままぼんやりしているのも悪くないが、自転車を借りてファンティエット
の街にでも行ってみようか。・・・ そこで、ファンティエットに行くのは諦め、それよりそれより近いムイネーに
行ってみることにした。ムイネーは町というより、村だが・・・・
「ヴェトナム横断」沢木耕太郎著(一号線を北上せよ より)


ホテルのツアーロビーには人気がない。フロントで声をかけ、片言英語でツアーの
内容を聞く。砂丘ツアー・涅槃仏見学・チャム塔ツアー・・・
ムイネーのツアーでは、地元の漁民の生活や市場と赤い砂丘と白い湖が見れるという。
ベトナムで砂丘?湖?ムイネーという村はどんな村なんだろう。・・・
するとそこでは、何組かの漁師の家族が網を曳いていた。
白く細かい目の網を大人と子供が曳いている。
それは、仕事というより、みんなで遊んでいるようなのどかな光景だった。
「ヴェトナム横断」沢木耕太郎著(一号線を北上せよ より)


車をおりて海岸に行くと、たくさんの船と人と牛車が狭い海岸にひしめきあっていた。
においがすごい。でもその海と魚と魚の腐ったにおいはなんだか懐かしいにおいだった。
衝撃的な中に懐かしさのある風景。いま水あげたされたばかりのたこを笠をかぶったおばさん
たちが楽しそうに仕分けしていた。
もしかしたら、それは本当に遊びだったかもしれない。
彼らは網を流し、それを曳き、この網には魚がいるかどうかという賭けを毎日、
いや毎時間楽しんでいるのだ。
「ヴェトナム横断」沢木耕太郎著(一号線を北上せよ より)


そこにいる人たちとその風景は本当に活気のあるものだった。大阪でJRに乗っている
人はたくさんいるが、その目には生気がない。ここにいる人たちは本当に楽しそうだ。
お金はたくさん持っているけど、しんどそうな日本人と
貧しそうだけど楽しそうなムイネーの人たち。
本当の幸せはどこにあるのだろう。
黄金に輝く海には、網を曳く彼らとは別に『一寸法師』にでてくる「お椀の舟」のような
円形の舟に乗り、「箸」のような櫂で巧みに操りながら漁をしている人たちもいた。
「ヴェトナム横断」沢木耕太郎著(一号線を北上せよ より)



海外編TOPへ戻る
TOPへ戻る
Copyright (c) Ko Ito