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その日、渡会牧場にてもくじ |
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プロローグ・その日の前夜
「あんた、まだ二歳じゃんかねー」 |
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その日、午前六時
翌朝六時、ひびきはリビングのアドレス帳から駿平の実家の住所と電話番号を書き写した。台所では、姉のあぶみが鼻歌混じりで朝食の支度をしていた。 |
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その日、午前七時
「おはよー」 * * * その頃、ひびきの立つ静内駅のプラットホームに上り普通列車が滑り込んできた。 |
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その日、午前十一時
どうやら、渡会牧場内にひびきがいないらしい、たづなは薄々感じ始めていた。 * * * ひびきは、新千歳空港で一時間ほどキャンセルを待った後、羽田空港へ向けて飛び立った。 |
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その日、午後一時
「たづなちゃん、ケンさんのところにも来たんか」 * * * しゅーっという音を立てて扉が閉まると、ひびきを乗せたモノレールは羽田空港駅を滑り出していった。 |
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その日、午後三時
たづなは、自室にいた。勉強机に向かって考え事をしていた。一つはひびきのことである。 * * *
「さんざん大口たたいておいて、こんなとこで何やってんのさ!」 |
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その日、午後七時
「ねえ、ひびきちゃんがどこに行っているのか誰も知らないの?」 * * *
ひびきは、羽田空港で運良く千歳空港行き最終便に乗ることができた。搭乗手続きを済ませると、自宅へ電話をかけた。 |
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エピローグ・その日の翌日、午前一時
「ただいま」 (了) |
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ふろく/その日の時刻表
このおはなしは、掲載当時の時刻表(右)を参考にしています。 |
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