クリンゴンの船の設備は、宇宙艦隊の設備とは全く違う。艦の武器システムと防御システムが非常に多くのエネルギーと技術を使用している。通常、クリンゴン艦のメイン・スクリーンは複数の標的を捉えることを可能にする為の複雑な情報を表示する。通常、宇宙艦隊の艦船は違っている。
tlhngan:Klingon:クリンゴン
wIy:tactical display:戦術表示画面
'ejyo' luch rurbe'qu' tlhIngan Duj luch.
クリンゴンの船の設備は、宇宙艦隊の設備とは全く違う。
'ejyo':Starfleet:(惑星連邦の)宇宙艦隊
luch:equipment, gear:設備、道具
rur-be'-qu':resemble-not-emphatic:似ている-否定-強調
tlhIngan:Klingon:クリンゴン
Duj:ship, vessel:船
luch:equipment, gear:設備、道具
HoS law'qu' luch law'qu' je lo' Duj nuH pat Hub pat je.
艦の武器システムと防御システムが非常に多くのエネルギーと技術を使用している。
HoS:strength, energy, pawer:力、エネルギー
law-'qu':be many-emphatic:多くの-強調
luch:equipment, gear:設備、道具
law'-qu':be many-emphatic:多くの-強調
je:and (joining nouns):そして(語をつなぐ)
lo'use:使う
Duj:ship, vessel:船
nuH:weapon:武器
pat:system:システム
Hub:defense:防御
pat:system:システム
je:and (joining nouns):そして(語をつなぐ)クリンゴン語では「AとB」と言う場合、「A B je」と言います。「AとBとC」の様に三つ以上でも「A B C je」という風に「je」は一番最後にのみ付けます。従って「je: and: 〜と〜」があると、単語をどこで切ったらよいのか分かりにくいことがあります。例えば、以下の文を見てください。
Duj jonta' nIn je
この場合文の意味は
「船とエンジンと燃料」
「船のエンジンと燃料」
「船とエンジンの燃料」という具合に三通りに解釈出来ます。実際には文脈や発話時の間のとり方等で意味は分かるでしょうが、文章に書いた場合には正確な意味がつかみにくくなります。クリンゴン語の正書法では(ピリオドも含めて)句読点がない様なので、コンマで区切るわけにもいきません。(実際には地球ではピリオドやコンマは使われています。私もカフカ短編の翻訳ではそれらを使用しています。)この様な場合、名詞の第五類接尾辞「-'e'」を使うのも一つの有効な方法でしょう。
HoS'e' law'qu' luch'e' law'qu' je lo' Duj nuH pat'e' Hub pat'e' je.
この様なことを書くとクリンゴン語は非常に不具合が多く、表現力の点で劣っている様に思われるかもしれません。しかし、言語とはそもそもこういうものなのです。日本語や英語ですら様々な不具合を内包しているものなのです。
motlh ray' luSamlaHmeH De' Qatlh cha' tlhIngan Duj jiH'a'.
通常、クリンゴン艦のメイン・スクリーンは複数の標的を捉えることを可能にする為の複雑な情報を表示する。
motlh:be usual:普通の、通常の
ray':targets(plural):複数の標的
lu-Sam-laH-meH:they=it-locate, seek and find-can, able-for :それらは=それを-捜し当てる-可能-為の
De':data, information:情報
Qatlh:be difficult:難しい
cha':show, display (picture):見せる、示す
tlhIngan:Klingon:クリンゴン
Duj:ship, vessel:船
jiH-'a':viewing screen-augmentative:表示画面-大「motlh」は辞典上では形容詞(的動詞)となっていますが、ここでは副詞的な使われ方をしています。この語が副詞の意味も持つのか、形容詞が副詞的にも使われ得るのかは分かりません。
「ray'」は「複数の標的」を意味する単語ですが、文法的には単数名詞です。クリンゴン語にはこの様な単語が少なからずあります。つまり、単数名詞に複数を表わす接尾辞「-pu', -mey, -Du'」を付けて複数名詞をつくるのではなく、もともと複数を表わす名詞です。主に武器や戦闘等のクリンゴン人にとってより身近な事物にこの様な単語が多い様です。
「jIH'a'」は名詞の第二類接尾辞「-'a'」が付いていることで、ただのスクリーンではなく、船のメイン・スクリーンであることになります。
motlh pIm 'ejyo' Dujmey.
通常、宇宙艦隊の艦船は違っている。
motlh:be usual:普通の、通常の
pIm:be different:違う
'ejyo':Starfleet:(惑星連邦の)宇宙艦隊
Duj-mey:ship, vessel-plural:船-複数カード上の英文では「宇宙艦隊の艦船とは違って、クリンゴン艦のメイン・スクリーンは...」となっている部分がクリンゴン語では二文になっています。あまり複雑な構文を使わずに、単純な文に「ぶつ切り」にして表現するのもクリンゴン語の特徴です。