競輪一発勝負



松戸「日本選手権」優秀 08R 2001年03月25日

1市田佳寿浩福井 76期逃脚
2太田真一 埼玉 75期逃捲
  3池尻浩一 福岡 63期差捲
4須田雄一 栃木 56期差脚
  5松本整 京都 45期差捲
 6佐々木浩三佐賀 50期差脚
×7岡部芳幸 福島 66期逃捲
  8三和英樹 滋賀 69期逃捲
9横田努 熊本 69期逃捲

近畿二段ロケットで、太田真一は沈没。

 周回は、太田−須田、横田−池尻−佐々木、岡部、市田−三和−松本、の順で青板を通過した。 BSから市田が上昇をすると、太田と横田も追い出すように踏み上げる。市田ラインが主導権を握って赤板を回る。太田は内に包まれるのを嫌って後方に引いてしまった。 市田−三和−松本、横田−池尻−佐々木、太田−須田、となってアウトコースから岡部が上昇する、佐々木にブロックされて失速してしまい打鐘を受けた。
 最終HSは、市田−三和−松本、横田−池尻−佐々木、太田−須田、岡部、の一列棒状で通過する、三和が市田との車間を空けて余裕を見せている。 2角から太田が捲り発進する、横田と並ぶと合わされ外に膨れて沈没してしまった。三和が市田を切り離して4角を回った。 ゴール線は市田マークから番手捲りを打った、好調な三和とマーク松本の流れ込みで近畿ワンツー車券となった。
 太田真一は仕掛けるには仕掛けたが、中団の位置取りに厳しく在るべきであった。マークする須田も切り替えずに居たのに残念である。 岡部が太田ラインの3番手を回っていれば、展開は大きく変わったであろう。

三和−松本の車連(8-5)は1,120円、枠連(4-6)は580円で近畿スジ車券でした。



負け戦こそ、競輪選手の意地で賞金を稼ぐ。

 関東勢は太田には須田と岡部の順になるのではないだろうか。九州勢は横田に池尻と佐々木の並びは確定だ。 近畿勢は市田が前なら松本に三和になろう、三和が前なら市田との二段駆けではないだろうか。  並びは、太田−須田−岡部、横田−池尻−佐々木、市田−松本−三和、と想定した。 太田も昨日負け戦でキッチリと先行して高橋とワンツーを決めて、調子は徐々に良くなってきているのであろう。 この番組も市田に横田の同類項が居て油断は出来ない、33バンクは巧く無い太田であるが、やはり負け戦で勝ってこそ賞金稼ぎとしての 競輪選手になるのである。松本の牽制と岡部と池尻の自力に注意して貰いたい。
 狙い目は、太田真一から須田と岡部、機動型の横田と市田に振り込みたい。
 

太田−須田(2-4)、太田−岡部(2-7)、太田−横田(2-9)、太田−市田(2-1)の4点で勝負する。


松戸「日本選手権」決勝 11R 2001年03月25日

1稲村成浩 群馬 69期自在
× 2児玉広志 香川 66期差捲
  3小嶋敬二 石川 74期逃捲
  4小倉竜二 徳島 77期自在
  5一丸安貴 愛知 70期逃捲
 6堤洋 徳島 75期逃脚
7山田裕仁 岐阜 61期自在
8山口幸二 岐阜 62期差脚
  9小川巧 岡山 57期差脚

稲村が自力弾丸捲りで、涙の初タイトルを獲得した。

 周回は、堤−小倉−小川、小嶋−一丸−(イン稲村−児玉、アウト山田−山口)、先行するであろう小嶋3番手が併走となった。 稲村と児玉は中部分断を考えての作戦であろう。既に私の予想とは異なる並びになってしまった。稲村の調子を児玉が評価していることである。 また、一丸が小嶋の番手を宣言したようにタイトル願望の意思表示を露わにした。そのままの状態で青板を通過する。 1角から山田が併走を嫌い追い上げて小嶋と並ぶ、小嶋は車を下げて行く。堤−小倉−小川、山田−山口、稲村−児玉、小嶋−一丸、と隊列は入れ替わった。
 後方に置かれた小嶋が4角から発進して赤板を回る、山田も併せ3番手を奪いにでる。小嶋が堤を捕らえて先頭に出ると打鐘が響き始めた。 小嶋−一丸の3番手がイン堤−小倉、アウト山田−山口で併走となり、堤が山田と競り合っている。
 最終HSから山田も発進するが、堤に止められて不発に終わる。時を同時にして、じっくりと脚を貯めて稲村が児玉を連れて弾丸捲りダッシュで、見事に最終3角であっさりと前団を飲み込んでしまった。 一丸は小嶋を捨てて、児玉マークに切り替える。そのまま最終4角を回り、一丸が稲村と小嶋の中を割ってくるが間に合わない。 稲村が見事に自力で松戸ダービーを征した。児玉は外に膨れたが2着に流れスジでワンツー車券となった。またそれが1番人気と言うのも肯ける。
 児玉が稲村マークを選択したのが、稲村に自信と信頼を与えた優勝に近づいたようである。 中部勢の小嶋、一丸、山田、山口だが、なんと言っても「ひとつ」になれなかったのが敗因である。 競輪は信頼関係のラインである。

稲村−児玉の車連(1-2)は1,000円、枠連(1-5)は500円で弾丸捲り車券でした。


もりなが さんから

 出張で東京滞在中の私、幸いにも仕事が早く終わり現地で見ることができました。 小雨降りしきる松戸競輪場。いつ来ても綺麗な競輪場だと思います。 それと同時に333mバンクの中でも特に直線が短いバンク。 来るのは3〜4度目だが以前からなんとも相性が悪い場所である。
 さて、このレースの鍵は「中部が結束できなかったこと」=「稲村の分断策」である。 中部勢について新聞のコメントでは、山田-山口で小嶋と別線、一丸は小嶋後位であった。 直線短い松戸では3番手4番手ではアタマの可能性は少ない。 そういう意味では割り切って勝負した方が後腐れなくていいという判断だろう。 しかしできるなら叩き合い(先行争い)やお互い邪魔になることは避けたいところ。 それがスタート後の、小嶋-一丸-山田-山口という並びになったのだろう。
 ここで稲村は、周回中小嶋3番手を確保し中部分断策をとる。 私はこれを見て思わず「稲村は小嶋3番手に拘っていたら一銭もいらねぇぞ」 と思っていた。山田が焦れて上昇し、結果小嶋がやや早めに叩く結果となる。 このタイミングでは堤も突っ張るわけにはいかず、かと言って引いて叩き返すには遅く、小嶋3番手で山田と競る形に。 これで隊列が短くなり絶好の捲りごろ、しかも山田は外外走って脚は鈍っている。 もし、ここまで考えて小嶋3番手にいたのなら、稲村、相当の策士だが・・・  まぁ思っていた以上にいい方向に働いたというのが、本当のところでしょうね。
 稲村はこれが特別初優勝。しかしデビュー時の勢いを知る人間からすれば、10年もかかるとはとても思わなかった。この雨は稲村の嬉し涙か。 そういや、一昨年のふるさとダービー佐世保で優勝した時もこんな雨だったっけ。 財布は軽くなったが、なんとなく胸いっぱいの気分にさせてくれた、そんなレースでした。


佐藤まさき さんから

 ラインは 小嶋-一丸 山田-山口 堤-小倉-小川 稲村-児玉になりました。 私の予想としては児玉は切り替え切り替えで攻める気がしていたのですが、 稲村の今大会の出来を完全に見きっていたのでしょう。児玉の勝負嗅覚には 恐れ入ります。周回中、堤-小倉-小川-小嶋-一丸(イン)稲村-児玉(アウト) 山田-山口となったおかげで中部の連携は難しくなったと思います。小嶋先行は 誰でもわかる。欲しいのは小嶋の番手か一丸の後ろ。山田が小嶋の前に入って 1回小嶋を後ろに下げたのも、再度小嶋が上がってくるときにドッキングすれば 良いとでも思ったのでしょう。昨日の馬渕との失敗は2度としないという反省も あったと思います。だからこの山田の攻め方は正解だと思います。 さて、堤ラインですが堤の前日のコメントは「なんでもやる」でした。今大会は 調子の良い「先行:小嶋」に絶好調の「捲り:稲村」がいて、33松戸じゃ 準決勝みたいなレースは通用しないと感じたんじゃないでしょうか。児玉が 堤を捨て、稲村を選んだのもそれを証明してると思います。 だから堤の希望は小嶋の3番手、もしくは主導権だったんじゃないんでしょうか ?
 今回の決勝もそうだったけど、ラインで決まるレースが多かった。 だから堤にとって最高で一丸の番手。第二希望は小嶋の3番手。最悪で主導権 取るつもりでいたと思います。しかし、そんな堤の希望も潰れてしまいました。 小嶋-一丸-山田-山口で最終Bに入った時は「もらった!」と思いました。これ で一丸の 連絡みは堅い!と思ったんですが、私の車券は最大のミスを犯してしまいました 。
 東日本1車というのも手伝ったのでしょう。稲村にはいくら調子良くても 特別はまだ無理という考えが頭の中に残っていたのが敗因です。 しかし、稲村は去年の阿佐田杯杯から非常に良いレースをしている事は知ってま したが 共同通信杯で、結局決勝に残ってこれなく所詮、記念止まりのレーサーで それ以下はあってもそれ以上はないと思っていました。 ただ、今回その壁を破ったことで、稲村の今後のレースには注目したいと思いま す。
 昨年の金子・金古・岡部の様に一発屋扱いにもされないように、今後もう2〜3 回特別を取って、後世に名を残してもらいたいものです。 一丸はがんばりました。でも稲村が捲って来た時に一張りできれば一丸にも 勝機があったんじゃないか?結果論ですけど。
 まだ気は早いですが、グランプリメンバーが児玉・稲村・神山の3人が決まり ました。 今回のダービーや共同通信杯を見てもやっぱり自力に勝る武器はないと思います。 この調子で特別を消化して、出来あがったグランプリメンバーを見たらほとんど 自力選手が残った、そういう競輪に今年もなりそうな気がします。それはそれで楽しいこ とですけど。
 最後に、吉岡の強さが戻ってきたことは何よりです。最終日の捲りは眠気をさ そっていた 私を熱くさせてくれました。3回くらい記念で優勝して、その後の特別当たりを 狙ってみたいと思います。もう1回神山vs吉岡を見てみたいのは私だけじゃない と思うので。



中部4車軍団、中四国3車、決まりは稲村の弾丸捲りだ。

 小嶋、山田、山口、一丸の中部4車軍団が勝ち上がった。並びも色々想定されそうだが、小嶋に山田と山口で一丸が4番手を固めるのではないだろうか。 中部で一番タイトルを欲しいと願っているのは小嶋であろう、小嶋が前で戦うならば捨て身的な先行はしないと考える。 四国勢は堤と小倉の徳島勢に児玉がマークするかであろう。堤も75期としてタイトルに近づいた競争をしてきているが、伏見が目立って忘れられた存在であった。 太田は沈没、十文字もまだまだ小さい競争になっている。大きく一皮剥け成長しているのは稲村である。また山口も競争が見えてきているようである。 児玉、小倉も優勝を狙って、激しい競争になる。  並びは、堤−小倉−児玉、稲村−小川、小嶋−山田−山口−一丸、と想定した。 先行は中部勢の小嶋が有力であろう、小嶋の仕掛けに拘らないで山田が追走する。稲村は中団から捲りを炸裂させるだろう。 堤も先行しなければ勝利は無く、位置取りとタイミング次第では中部勢に一泡食わせる事が出きるのではないだろうか。 マングースのような児玉と小倉も最後は自力でゴール線に向かってくる。  狙い目は、中部軍団の結束で山田から山口の流れ込み、児玉の強襲、稲村の弾丸捲りに賭けてみたい。

山田−山口(7-8)、山田−児玉(7-2)、山田=稲村(7=1)の4点で勝負する。


佐藤まさき さんの予想

 やっぱり33バンクは難しい。主導権&中段を取らないと余程強い選手じゃなきゃ捲りは難しいだろう。 特別で神山があんな負ける姿を見たのは初めてだ。初日から後ろ後ろで競輪をしている結果なのだろうか。 それと追い込み選手にもイマイチ風が向かない。準決勝3つのうちあんだけ自力の選手が残ってるのがそれを証明しているだろう。 カントも緩く、直線も短い松戸じゃ選手の実績よりもラインからの車券のが当たるような気がする。
 さて、決勝は「瀬戸内vs中部」の図式が出来あがった。9Rで中部が3人残り、10・11Rで瀬戸内が4人出てきた。 私としては10Rで山田・山口・馬渕が出てきて中部の3段駆けの山口兄弟で優勝でもしてもらいたかった。 千葉勢が誰も残らなくなり、神山・吉岡もいない特別に話題を作る為にも。 きっと月曜の日刊スポーツの鈴木なんとかとか言う人のコメントは「また売上が・・・」 なんぞ書くんじゃないか?今の競輪に水を差すだけのコメントしか出来ない奴に用はない。
 さて、展開予想ですが、堤-児玉-小倉-小川 小嶋-山田-山口-一丸 稲村 と考えるのが普通だろう。先に書いておきますが決勝の並びはまだ知りません。 コメントも聞いてないので。で、もし、これが記念競争ならこんな並びでいいのだが、特別の決勝で小川や一丸が4番手を走るだろうか? 小倉にせよこの位置じゃ勝負にならないと思う。今大会、児玉は調子良さそうだから、いくら「ふるさと」で勝った小倉とはいえ、まだグランプリの優先権がない以上、勝負に出てくると思う。 同県を主張して堤の番手宣言するのか? もしくは児玉と勝負するか? 稲村の番手に行くのか? とにかく準決勝も意地汚く3着に残った小倉の3番手はないと思う。 個人的には小倉は嫌いですが。
 ということで、並びは 堤-小倉 小嶋-一丸-山田-山口 稲村-小川 児玉の可能性もある。 見かけ児玉単騎の3分線、実は中部は2つに別れての4分線になると思われる。 とはいえ「中部は一つ」での結束は強い! だからあくまでも小嶋主導権で最終1周のみ中部同士の戦いになるのではないのか?  少なくとも瀬戸内の4人とは結束力は違う。そうなると、黙っていないのは児玉。中部の分断に入る可能性も濃くなってくる。 普段なら山田-山口の3番手に付けて、最後は自力というパターンだと思うが、なにせここは33松戸。1次予選から見てきて後方から捲りきった選手は吉岡・堤・稲村しかいない。 神山さえ捲れない競輪場。ここは大好きな山田を潰してまでも一丸の後ろに潜り込んできたい場所ではあると思う。 小嶋番手の一丸に競りかけてくるのも面白い。どうなるであろうか?
 最終 小嶋-一丸-山田-山口-児玉-堤-小倉-稲村-小川 稲村と堤のラインは逆かもしれません。でも、どっちにしろ小嶋の先行1車の可能性が高い以上中部から優勝が出るのは間違えない。 ポイントは、中部の並びと児玉の位置取りだけ。小嶋-一丸と並べば児玉は3番手ないし番手へまでもきそうだし、小嶋-山田と並べば山田の番手捲り一発で勝負は決まると思う。 僕は小嶋-一丸-山田-山口の可能性が高いと考えます。何故なら山田・山口は特別を取ったことある人達。それに比べて一丸はまだ取ったことない。 特別の決勝には何度か乗ったこともあるが、しかし、以前一宮オールスターで神山・吉岡相手に中部の機関車役をかって出て、山口の優勝に大きく貢献したレースもある。 それ以降、中部で勝負すると言うレースが少なくなってきてた。 今大会は中部が4人でて、一丸が出るから今回は一丸に花を持たせるレースをしてもおかしくはない。ただ山田は「厳しく戦う」と言っているので3番手からの捲り狙いの勝負になる。 そこに児玉がどこかに割り込んでくる戦いになるでしょう。 車券は小嶋=一丸の折り返しに山田=一丸の折り返し。あとは実力勝負での山田=児玉で決まるでしょう。一丸には是非がんばってもらいたいレースです。

一丸=小嶋 一丸=山田 山田=児玉 で勝負。


もりなが さんの予想

 周回中は稲村-児玉,堤-小倉-小川,小嶋-山田-山口-一丸と考える。 稲村の後ろは小川か児玉か迷ったが・・・。稲村は早逃げは無いだろうし、堤もどちらか言うと捲りタイプ。 ここは小嶋が主導権をとって逃げるだろう。本来なら番手山田が一番人気となるだろうが、山田も早めの番手捲りは無いと思われる。 333mバンクの中でも特に直線が短い松戸、小嶋の逃げきり濃厚と見た。対抗もラインで山田。 絶好調稲村は、ほぼ捲り一本で後ろの援護も見込めず狙いが難しい。ただ、仮に児玉が山田に競るようだとヒモが荒れる可能性も・・・。 とりあえずは、小嶋がスンナリ逃げるとみて、

小嶋=山田、小嶋−山口、小嶋−小倉で勝負。

そいにしても、何時ン間に、333バンクの決勝戦は6周になったっちゃろか? 紛れの無かぎんたよかとばってんが・・・。