競輪一発勝負



西武園記念前節、松阪記念前節


西武園記念 前節 特選 98年07月12日

1小橋正義 岡山 59期差脚
2濱口高彰 岐阜 59期差脚
3十文字貴信茨城 75期逃捲
  4東出剛 千葉 54期差脚
5三宅伸 岡山 64期逃捲
 6松井一良 青森 61期差脚
×7山田裕仁 岐阜 61期逃捲
8高野淳一 埼玉 62期差脚
  9市田佳寿浩福井 76期逃脚

脚を貯めた市田の捲りが、見事大物食いで決まった。

 三宅−小橋、市田−東出、山田−濱口、十文字−高野−松井で青板を通過する。
 赤板で、十文字がゆっくりとしたペースで番手を上昇して先頭に立つ。じっくりとスパートを仕掛けて打鐘を向かえた。 十文字−高野−松井と出切って、中段4番手をイン三宅とアウト山田で競り合いになる。市田は引いて最後方に車を下げた。 十文字がジリジリとペースを上げて踏み込んでいるが、山田が中段の競りを嫌って早めに一気に発進すると番手の濱口は切れてしまった。 十文字は一旦は山田の番手に入るような展開になったが、外を三宅が捲ってくる。さらに大きな大きな捲りで市田を全てを飲み込んで圧勝した。 2着にはマーク東出が入った。
 以前の十文字のダッシュが見たかった。緩急が競輪の魅力であるが、まだまだ先行一本で勝負をして貰いたい。 市田の成長には目を見張る、逃げて良く、豪快な捲りも見事である。75期もそろそろ危ない危ないぞ。

市田−東出の車連(9-4)は2,350円、枠連(6-4)は1,530円でスジ車券でした。



地元地元の高野が、十文字に乗っての勝機を期待したい。

 西武園ダービーで独特な「33に近い400バンク」も、力と展開には適わない事が分かってはいるが記念はどうなるのであろうか。 地元メンバー有利の番組で、十文字の番手にマーク屋高野がハコで回る。南関の東出は近畿市田の番手であろう。 中国勢は三宅と小橋の岡山コンビ。中部勢も山田と濱口の結束は固そうである。どのラインも番手がしっかりしているのが特徴か。
 並びは、十文字−高野−松井、山田−濱口、三宅−小橋、市田−東出と想定している。 市田が先行して、十文字が巧く中段を取れれば高野の勝機と思われが、復調三宅を操縦する小橋と山田の捲りが待っている。 素直に十文字が高野に対して「競輪道」に徹して主導権を取ってくれればと願うし、高野は十文字一本であろうから。
 狙い目は、十文字を利する地元高野の裏表、押さえはスジ車券で山田と濱口、三宅と小橋であろう。

高野=十文字(8=3)、山田−濱口(7-2)、小橋−三宅(1-5)の4点で勝負する。


松阪記念 前節 決勝 98年07月12日

  1吉岡稔真 福岡 65期逃捲
2高木隆弘 神奈川64期差捲
× 3後閑信一 群馬 65期差捲
  4森内章之 熊本 64期差脚
5山口幸二 岐阜 62期差脚
 6石田洋秀 広島 64期差脚
 7新田康仁 静岡 74期逃捲
8阿部文雄 東京 50期差脚
9馬渕紀明 愛知 68期逃捲

東日本ラインを捲くって、吉岡の完全優勝。

 周回は、馬渕−山口、吉岡−森内−石田、新田−高木−後閑−阿部で予想通りのになった。 赤板を通過すると、吉岡が車を外に持ち出して先頭を伺う。同時に新田も上昇してくる。馬渕は引いてペースが緩くなる。
 第2コーナー山颪気味に新田がジャン前で踏み込んで主導権を取り、再び脚を緩めた。 最終ホームから新田が一気に発進すると高木と車間が空いてしまうダッシュ力は見事である。馬渕−山口で捲っていくが中段併走のままであり、 新田の掛かりが素晴らしい。吉岡が一気に踏み込んで行くとマークが千切れて単独になるが、綺麗に捲りきって1着の完全優勝。 2着には新田が逃げ残ったと言うより、見事に逃げ粘った。
 吉岡が強さを見せ付けた三日間であった。その中で高木と後閑の力を余しての沈没は展開に左右される競輪があった。 新田が全国区に名を知らしめた、久々の南関の機関車である。今後も目が離せないし、大物食いに成長して貰いたい。

吉岡−新田の車連(1-7)は6,010円、枠連(1-5)は2,260円で逃げ逃げ車券でした。



吉岡を沈めるのは、地元中部勢の馬渕と山口に期待を託す。

 東日本勢4車は南関の新田と高木に関東の後閑と阿部でラインを固める。中部地区2車は馬渕と山口で地元に花を咲かせたい処である。 九州勢2車は吉岡に森内で中国の石田が3番手に入ろう。
 並びは、吉岡−森内−石田、馬渕−山口、新田−高木−後閑−阿部と想定したい。 吉岡が@捲@逃で完全優勝に向けて万全の態勢かと思われる。 山口はライン無視の切り替え勝負で、前へ前へとの競争に調子を上げている。 後閑と高木は準決で特選の恥を晴らす様に共に1着で勝ち上がって駒を進めた。
 展開は吉岡が前で受けて立ち、中段に馬渕ライン、後位に新田ラインで周回を進める。 赤板過ぎに新田が発進して、追走は馬渕と山口、吉岡は7番手からの捲り勝負と読むのが一般的であろう。 特選では馬渕と新田が叩き合って吉岡の餌食になったが此処もそうなるようだと馬鹿な話になってしまう。 問題は吉岡の捲りに森内が追走できるかである。準決勝ではキッチリと逃げる吉岡をマークしているのが一杯で立派にインを閉めていたら、アウトから山口に2着を許す始末であった。
 狙い目は、吉岡からなら薄目のスジ違いが面白いが嫌って見たい。すれば馬渕と山口の裏表で山口の切り替えは番手で無いと読ん行きたい。 それから新田を早めに捨てて後閑が自在脚を使うことも考えられるのでスジで阿部と高木を押さえたい。

馬渕=山口(9=5)、後閑−阿部(3-8)、後閑−高木(3-2)の4点で勝負する。