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レーティングのやさしい解説

レーティングってなんですか?

あなたがチェスや将棋、またはFPSなどのオンライン対戦ゲームやMtGなどのカー ドゲームのプレイヤーだったと考えてください。世界中に同じゲームを楽しん でいるプレイヤーがいます。あなたはその中で上からどれくらいの強さを持つ か興味がありませんか?でも、世界中を駈けずり廻ってすべてのプレイヤーと 腕比べをするのは現実的ではありません。

またある日、ちょうど知り合いのプレイヤーが皆忙しく、面識の無い誰かと試合 をすることになったときのことを想像してください。できれば強さの釣り合う 相手と戦いたいと思うでしょう。見ず知らずの人と実力差のあり過ぎる試合を するのは双方にとって退屈な時間です。

こんな時には、プレイヤーの実力が数値で判れば便利ですね。自分が世界で上 から3000番目の実力を持っていることが判ったり、自分の実力と拮抗している 相手を見つけることができたりします。この実力を数値で表したものがレーティ ングです。

どうやって実力を数値化するのですか?

プレイヤーの強さをレーティングで表す仕組みをレーティングシステムと言い ます。レーティングシステムは、曖昧な「プレイヤーの強さ」をどうやって数 値化するのでしょうか?

ではまず「プレイヤーの強さ」について考えてみます。AさんはBさんに3回 試合をすると2回勝ちます。この場合、Aさんの方がBさんより強そうです。 勝負は水物といいますから、強い人も運次第で負けることもあるでしょう。し かし、試合数をこなせば、勝敗数は実力が反映されるはずです。この場合、A さんとBさんの勝ち数の比の2:1を二人の実力の差とみなすことができそうで す。

さて、CさんはBさんに4回試合をすると3回勝ちます。この場合は、Cさんの 方がBさんより強そうです。CさんとBさんの勝ち数の比は3:1ですから、ど うやらCさんとBさんの実力差は、AさんとBさんの実力差より大きいようで す。この3人を強さの順で並べると、C>A>Bの順になりそうです。

さて、レーティングシステムでは、この勝ち数の比をもとにして、二人の強さ の差を数値化します。多くのレーティングシステムでは、勝ち数の比が3:1の とき、強いプレイヤーが弱いプレイヤーより約200点高いレーティングを持つ、 と決めています。上の例では、CさんはBさんよりレーティングが200点高く なります。200点分強い、と言っても構いません。 AさんとBさんの点差は約120点になります。これは計算式が決まっ ていて簡単に求められます。400点も違えば勝ち数の比は10:1になり、800点も 違えば勝ち数の比は100:1になります。これくらいの差になると、勝つのは絶 望的になりますね。

さて、実力差を数値化することができましたが、差しか判らないのでは、絶対 値が決まりません。そこで多くのレーティングシステムでは、「平均的なプレ イヤーの実力は1500点」という基準を決めています。 チェスでは平均的なプレイヤーと世界チャンプクラスの差は1000点以 上にもなります。

レーティングは一度決まったらもう変わらないのですか?

いいえ、貴方がレーティングシステムに参加したときには、まだ貴方の実力が 判りませんから正しいレーティングを付けられません。(細かくはシステムに よって異なりますが、たとえば)最初は平均的な1500点から始めます。

レーティングは試合をするたびにその結果に応じて変化します。自分よりレー ティングの高い相手(=おそらくは強い相手)に勝つと、レーティングが大き く増加します。自分よりレーティングが低い相手(=おそらくは弱い相手)に 勝っても、レーティングはさほど増加しません。一方、自分よりレーティング が低い相手に負けると、レーティングは大きく減少します。

この仕組みによって、貴方の実力が1500点を大きく上回る場合、強い相手を選 んで戦うことにより貴方の実力に相応なレーティングまですばやく上昇します。 一方、貴方の実力がレーティングに比べて不相応に低い場合、レーティングは 相応しいレベルまで減っていくでしょう。

実力相応のレーティングになったら、互角の相手と凌ぎを削りあって腕を磨い て下さい。貴方の腕が上がれば、それに応じて自然とレーティングも上昇しま す。逆も同じです。

このように、レーティングは、プレイヤーの実力の上昇とともに上がっていく ため、RPGでのレベルアップのような得点稼ぎの興奮があります。また、勝 てば上がりますが、負ければ下がるので、ポイントを賭けた勝負のような緊張 感があります。

実際のレーティングシステムの雰囲気を知るには、以下のリンクを 参照するといいでしょう。

ところで、CHPでは、プレイヤーが直接戦うわけではありませんが?

はい。前の節のお話は、一般的なレーティングシステムでのお話です。憶えて おいても損は無いでしょう。 CHPではプレイヤーが設計した機体(チーム)が戦います。ですから、レーティ ングはプレイヤーではなく、チームに付きます。ここが、通常のレーティング システムと、CHPレーティングとの大きな違いです。 この違いは次の2点に集約されます。 ですから、CHPレーティングでは、チームをレーティングシステムに登録する 際に、十分試合数をこなしていると扱って、いきなり実力に応じたレーティン グを算出します。基本的に、大会に出場したチームがその大会の試合データを もとにレーティングシステムに登録されます。

プレイヤーの成長は、その都度、作成したチームの取得したレーティングの上 昇で感じ取ってください。もっとも、CHPでは、プレイヤーは自分の育てたチー ムの試合自身や、大会での達成感など、いくらでも多くの楽しみを見つけられ るでしょう。