ラリア報告2000 Vol.3
昨日のバス・ツアー(笑)に続いて、今日(17日)はほんとにキャンベラ市内観光に出かけてきた。
といってももともとが首都なだけに、ビジネス街としては日曜日の丸の内のような雰囲気で、とにかく人気が無いったらありゃしない。
ま、それでもキャンベラっていうのは人工的な雰囲気は漂ってはいるものの、すごくきれいなところだ。市内を横切る湖がきれいだし、建物の間、というよりも緑地(首都ど真ん中の緑地だ)のほんの一部に建物があるような感じだし。人工的すぎてオーストラリアな人たちはあまり好きでない、という話ではあるけど。
とりあえずどの都市に行ってもだいたい行く美術館に行ってきた。ナショナルギャラリーってなやつだ。お約束のモネやセザンヌなどのほかにも、ロートレックの特集とかあったし、オーストラリアの美術ってのがえらいたくさん展示されていた。半日くらい時間をかけてじっくり回って全部見切れるくらいかもしれないのに、それで入場無料だったりもするから驚きだ。
その美術館のあとシティー・センターってところに行って、キャンベラ・センターっつーショッピングセンターのサブウェイで飯を食べた(そこにあったメリーゴーラウンド)。今日ばかりはちゃんと飯を食べておかないと、なにしろこれから一大決戦が控えているのだ。最低でも勝ち点1あわよくば勝ち点3をとって他の国にプレッシャーをかけておきたいところだし。
というわけでスロバキア戦やってきました。
その前にバスの運転手なんだけど(苦笑)、今回はちゃんと予習してきたようで、あいかわらずオリジナルな道を通りたがる癖はそのままなものの、なんとかかんとかたどり着いて暴動せずに済んだのであった。・・・それでも一回ユーターンしたけどね(苦笑)。
そうしてたどり着いたブルース・スタジアム(の夕暮れだ)は、すでに青い人たちでいっぱい。
例によって席につくものの、例によって座席指定などほとんど関係なく、試合が始まったらどんどん空いているところに移ってよくなる無政府状態。日本の試合なんてあんまし見に来ないから空いてるもんね。
女子のナイジェリアとノルウェー(予選突破を決めて喜ぶノルウェーの選手たち。(後日談:ノルウェーは金メダルだった!))を見ているとき、うしろに例の白石美帆さんがうろうろしてる。でも特に気にせず観戦していると、あちきらの座っている右ナナメ後ろあたりに高原選手一家が陣取って応援し始めたのだけど、その横でいっしょに応援という企画で、テレビ局のきれーなおねーさんとディレクター?な人と一緒にあちきらのすぐそばで応援し始めた。
応援と言えばウルトラな人々が、当初あちきらの横のゴール裏に陣取っていたのだけど、そこに現れたスロバキア応援団に場所を譲った形で反対側のゴール裏に大移動。そしたら例によって座席は無政府状態なので日本人どんどんそこに集まって行き、そうやってウルトラな一角が出来上がったのであった。(試合前の練習中な日本代表たち)
そんな応援を背に日本代表の試合開始。
スロバキアはサイドアタックがけっこう鋭くて、スロバキアの左日本の右の選手がスピードあるドリブルで何度も突破をかけてくる。そしてクロスボールのタイミングがむちゃ良くてタイミングはばっちり合っているものの、日本のラインも1戦目より安定していて、うまくセンターのめちゃ背が高いフォワードの前でボールをカットしたりして対抗する。そんな立ち上がり。しかしやがて日本が割と緩めの中盤を自由に動き始めて、中田や中村がポジションチェンジを繰り返しながらチャンスを作り出す。こんなに中田や中村に自由にやらしていいのかよ?と思ったが日本も柳沢が今ひとつだったりして決めきれない。前半は攻め疲れした日本と時折突破してくるスロバキアとの間で膠着したまま終わる。
ハーフタイムにあちきの真後ろの席に座った白石さんは、なにやらきれーなおねーちゃんとお話してます。
そんな後半はけっこう盛り上がったけど、攻撃的シフトに変えてよりオープンスペースを利用し始めた日本が主導権を完全に掌握して、三浦淳宏も本領を発揮してどんどん抜きまくり攻めあがって来る。三浦が来ると「おおおっ来た来た来た!」ってな感じでどんどん盛り上がる。あちきらのそばにハーフタイムで移り住んできた日本人(後半日本のゴールシーンが見られるサイドだったのだ)たちは稲本やら三浦、中田、それに中村に高原が上がってくると、んおおおおっ!?ってなふうに立ち上がって、シュートが外れるとふしゅーーーってしぼむ。その繰り返し。でもどんどん中盤の底やディフェンスラインのカットからカウンターの形が出始め、そして三浦から中田へびゅーてぃほーなセンタリングが。
そして先取点!
さらにいい形は続き、より攻め攻めになったスロバキアのボールを肝心なところでカットして速攻、そして高原フリーになってシュートだけどキーパーに当たり、でも稲本良く詰めていましたー、の2点目が入る。ほんとよくあそこまで併走してたなあ稲本。
ここらへんになるともう日本人たちは狂喜乱舞、いけいけどんどん状態。
でもスロバキアってばさすがにそんないけいけどんどんな隙を見逃さずに1点をもぎ取る。
そんな1点をとられたときに「あーあ、こういうのあとあと利いてくるヤな失点なんだよなあ」って思ったあちきはやっぱサッカーファシスト(笑)。(後半中村俊輔のコーナーキック)
ほとんど祝勝会ムードの完勝タイムアップ(それでもけっこうはらはらした)後に、ブラジルの信じられない敗戦のニュースがスタジアムを駆巡り、勝ち点6稼いでグループトップに立ったのに一気に沈んだムードに突入してしまったのであった。(試合後のまとめに入っている白石さん。この後ブラジル敗れる!の報がスタジアムを駆けめぐったのであった)
というより、帰り道ふわふわした勝利の余韻にヒタるどころか、猛然とあちらこちらで勝ち点計算(笑)。サポーターさすが。
にしてもこうまで楽しませてくれるとはねえ(苦笑)。
最後にせっかくうちらのツアー的にはおっけーな平瀬も登場し(あとでバス車内で平瀬コールで盛り上がった。おとうさんおかあさんもお喜びでした)、でもやはり足元が滑って決められなかったのがちょっと残念だったが、結果的にそういう決めるときに決めきれないというのがあとあと響いてくるのがサッカーのリーグ戦形式の予選なのだ。
現状勝ち点6で日本がトップなものの得失点差は2、ブラジルは勝ち点3(一勝一敗)で得失点差は0、南アフリカも勝ち点3なのだけど得失点の差は1あるのだ。
もしあちきらがブラジルに負けた場合、ブラジルの得失点差は1以上になるわけで、日本は得失点差は1以下だ。そのとき南アフリカが予選絶望なスロバキアに勝ったら勝ち点6で日本、ブラジルと並び、南アフリカは勝つと得失点差が2以上になり1位か2位、ブラジルは日本に勝ったら勝ち点同じで1?0で勝った場合は得失点差が日本と同じになるものの、総得点で日本を上回っている。
つまりあちきらは、もし今度南アフリカが勝ったら、引き分け以上でないと予選通過は厳しくなる。南アフリカが負け、あるいは引き分けだったら予選通過おっけーなものの、スロバキア相手に南アフリカがどう戦うか、ということにかかってくる。
何だか前のオリンピックくりそつな状況だよなあ(苦笑)。
ってことはまた予選通過できなくて、南アフリカが優勝すんのか(トラウマ)?
あーやだやだ。
でも、楽しみ=代表の真剣勝負のスペクタクルがまだまだ続く。(以下次号)
(試合終了直後、宙を舞うかつら(笑))
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