2000年10月23日
世界選手権第15戦 パシフィックGP
決勝結果 2000年10月15日

●125ccクラスは「ロベルト・ロカテッリ」が初のチャンピオン獲得。
宇井選手が転倒した事により、ロカテッリは優勝してチャンピオンとなった。

●125クラス
優勝 ロベルト・ロカッテリ
2位 エミリオ・アルサモラ
3位 シモーネ・サンナ

スタートでポールポジションから飛びだしたロカッテリ・宇井・チェッキネロ・東・柚木・バンサンと続く。上田は8番手と出遅れる。この周のダウンヒルストレート後の90度コーナーで5番手を走行していた柚木が転倒。その影響もあり5番手以降が3秒程の遅れをとる。ロカッテリはハイペースで周回を重ね、周目には秒のアドバンテージを得る。
レース序盤の4周目の時点で、ロカッテリと宇井・東・チェッキネロとの差は3秒弱。東は3コーナーのブレーキングで宇井を抜いて2番手に浮上。アルサモラは単独5番手走行。7周目にロカテッリは予選タイムを上回り、5秒弱に差を広げる。8周目のダウンヒルストレートエンドのブレーキングで宇井が東を交わす。単独走行だったアルサモラはセカンドグループへ徐々に詰め寄る。9周目にはアルサモラがセカンドグループに追いつく。
レース中盤、11周目にはロカテリとセカンドグループとの差が10秒となる。14周目のダウンヒルストレート後の90度コーナーで2番手走行の宇井が転倒する。その後の16周目にサンナがセカンドグループに追いつき、アルサモラ・チェッキネロ・東・サンナとなる。
レース終盤、トップのロカテッリは15秒のアドバンテージを築く。2番手には単独走行となったアルサモラ、3番手争いはサンナとチェッキネロ、東は遅れだして単独5番手となる。結局、最大で18秒のアドバンテージを築いたロカテッリが1位でチェッカーを受け、2位にはアルサモラ、3位にはサンナとなった。
以外とあっけない幕切れとなってしまったチャンピオン争い。宇井はランキング2位を死守してもらいたい。
ロカテッリは初のチャンピオンを獲得した。

●250クラス
優勝 加藤 大治郎
2位 中野 真矢
3位 マルコ・メランドリー

決勝レースがスタート、加藤・中野・宇川・メランドリー・ジャックがトップ集団を形成する。3周目にトップは加藤・中野の2人に絞られた。セカンドグループとは早くも2秒近くの差が出来る。5周目に入った頃、メランドリーが単独の3番手を走行。その後方では、ジャックと宇川。
レース中盤、トップ争いは加藤・中野、単独3番手走行にメランドリー、単独4番手走行にジャック、単独5番手走行には宇川。
順位の入れ変えこそなかったが、序盤から終盤ラップまで、加藤・中野が激しいトップ争い。ストレートで加藤、コーナーで中野と見応えのある神経戦。加藤と中野はコースレコードを更新しながら周回を重ねる。迎えた最終ラップ、逃げる加藤を激しく中野がプッシュ。しかし、終始トップを守った加藤がトップでチェッカー。2位には惜しくも中野、3位にはメランドリー、4位にはジャック、5位には宇川が入った。しかし1位に加藤、2位に中野と簡単に口には出せないくらいのすばらしい走りだった。
加藤と中野の勢いは止まらない。この2人のどちらかがチャンピオンになるのでは…。
更に激化するチャンピオン争いは、ジャック・中野・加藤の3人になった。泣いても笑っても次の最終戦で、250クラスのチャンピオンが決まる。

●500クラス
優勝 ケニー・ロバーツ
2位 バレンティーノ・ロッシ
3位 マックス・ビアッジ

スタートからがロバーツが抜け出し、後続をぐんぐんと引き離しにかかる。前回のレースでチャンピオンを決めたロバーツにプレッシャーはなかった。序盤のセカンドグループは、岡田・クリビーレ・ジュベルナウ・チェカ・ロッシ・ビアッジとなった。6周目には早くもロッシが2番手に上がる。オーダーはロッシ・ビアッジ・岡田・クリビーレ・チャカ・ジュベルナウとなる。7周目以降になるとジュベルナウが徐々に後退。10周目になるとロッシ・ビアッジが抜け出しセカンドグループを形成、その後方に岡田・クリビーレ・チャカ・青木となる。ロバーツはロッシの遥か前方を行く。
19周目にはビアッジがロッシを抜いて2番手へ浮上する。レースの中盤から終盤にかけて、ビアッジとロッシが激しい2番手争い。迎えた最終ラップのダウンヒルストレートエンドのブレーキングで、ビアッジがロッシをパス。しかし、クロスラインでロッシ立ち上がりビアッジをパス。6秒前方では、ロバーツが1位でチェッカー、2位にはロッシ、3位にはビアッジが入った。以下チェカ・阿部・クリビーレ・バロス・カピロッシ・青木・岡田となった。
今シーズンのチャンピオン・ロバーツの走りが目立ったレースだった。
ランキング3位争いが熾烈になった。

●ポイントランキング
125クラス

1. ロベルト・ロカテッリ 230
2. 宇井 陽一 197
3. エミリオ・アルサモラ 190
4. 東 雅雄 149
5. 上田 昇 136
6. アルノー・バンサン 131
7. ミルコ・ジャンサンティー 129
8. シモーネ・サンナ 126

250クラス
1. オリビエ・ジャック 254
2. 中野 真矢 252
3. 加藤 大治郎 243
4. 宇川 徹 229
5. マルコ・メランドリー 148
6. アンソニー・ウエスト 137
7. ラルフ・ワルドマン 130
8. フランコ・バッタイーニ 96

500クラス
1. ケニー・ロバーツ 249
2. バレンティーノ・ロッシ 193
3. カルロス・チェカ 155
4. ギャリー・マッコイ 150
5. アレックス・バロス 150
6. マックス・ビアッジ 145
7. 阿部 典史 137
8. ロリス・カピロッシ 134