ボタン天然記念物「高師小僧」

「高師小僧」が愛知県の天然記念物に指定されている
ということですが、
「高師小僧」というのはいったいどういうものですか。
hamaike264s.jpg/高師小僧

「高師小僧」とは,
高師原から天伯原にかけて分布する粘土層から多く産出した
もので,褐色をした鉄のかたまりで,
雨で高師原の土が流された後に立っている様子や,
形が幼児や動物に似ていることから、この名前がつけられました。

高師・天伯原の土壌は,鉄分の多い土壌ですが,
地下水にとけていた鉄分が,地中の植物の根や茎のまわりに
水酸化鉄として沈殿したものです。
管の形,木の枝の形
丸い形などさまざまな形のものがあります。
大きさは,直径2〜5cm,長さ1〜10cmぐらいがふつうですが,
大きいものは,直径が30cm以上のものもあります。
 

「高師小僧」自体は、めずらしいものですか。
hamaike269.jpg/高師台中学校

高師小僧は,
同じような土壌の日本各地で産出したそうですが,
高師原で特に豊富に産出したことからこの名前がついたそうです。

いわば,高師小僧の発祥地として,昭和32年10月に,
現在の高師台中学校校庭の南側約165uが,
愛知県の天然記念物に指定されました。
高師台中学校の体育館建設工事のときには,
たくさんの高師小僧が掘り出されたそうです。

しかし,現在では,宅地化が進んだり,畑になっていたりして,
高師小僧の採集はあまりできなくなりました。
※このページは,
 1997年1月放送のFM豊橋「ふるさと発見」校区めぐり(高師台中学校区=萩さん担当)
の放送原稿を使用しています。
あっちこっち愛知 ☆高師・天伯原の開拓
なお,現在は隣接の浜池公園一帯も,天然記念物の指定区域となりました。