ここでは96年10月7日に行ったアップグレードカード交換について報告しています。まだ文字情報だけですが、写真なども近いうちに掲載する予定です。失敗や間違いについても注でフォローしていますが、これも訂正など加えていくつもりです。


10月7日

明日、と言っていたカードが今日の朝九時に到着した。その知らせを受け取ってから家に帰るまでの間、ずっとそわそわしていた。待ちに待ったカードの到着。ずっと悪いほうへ、悪いほうへと流れが進んでいるような気がしていたため、水曜日に届くのが関の山だとどこかで考えていたから、ちょっとびっくりもしていた。
仕事もそこそこに、家に帰り着く。ちょうどA4サイズのコピー紙の束をふたつ重ねたぐらいの大きさの箱で、Apple Processor Upgrade Cardと書いてある。アップルの商品の箱をそのまま使用しているらしい。日本では正式販売されていないはずだが、箱には日本語の表示もあった。
箱についている送り状によると、出荷が10/3となっている。ということは、FedExはそれなりに立派な仕事をしてくれたのだ。こんなに遅れたのは、ひとえに販売元の・・・まあいいや。
箱を開けるとまず最初に置いてあるのはアクセラレータの箱だ。それを取り除くと、静電気防止フィルムに包まれたPPC604/132のカードが、マニュアルその他と一緒におさまっていた。ヒートシンクが大きく、けっこう重量感がある。ただヒートシンクにおおわれているため、CPUそのものを見ることはできないのがちょっと残念に思えた。
ユーザ登録カードを読むと、マウスパッドやアップルペン、マックワールド六ヶ月の無料購読のいずれかがプレゼントされると書いてあったが、残念ながらアメリカのユーザに限られる、とのこと。それから今まで使っているカードは、たとえば8500のユーザなら7500で使うことができますよ、などと書かれた紙が入っていたが、これも7500を使っている自分にとっては、あまり意味のないことだった。
マニュアルにはPCIマックの機種ごとに、けっこう丁寧にカードの取り付け方が書かれていた。これをちゃんと読めば、それほど知識のないユーザ(たとえば私もそうだ(^^;)でも、何とか取り付けられるんじゃないだろうか、などと思った。
今日はとりあえずカードの交換だけにしよう、と考えた。アクセラレータは取り付けるだけにして、初期値のまま、つまり132MHZで使ってみよう、と思ったのだ。それでも7600/120より速いし、今後アクセラレータでそれ以上の速度にできると思えば何か気持ちがいいからだ。何よりアクセラレータは機種によって最大速度が違うというし、場合によってはクラッシュもあるそうだから、時間のある時に慎重に行う必要がある。そんなわけで今日はカードの交換だけにしようと考えたのだ。
まず重要なデータをすべてMOにバックアップして、電源コードその他(*注1)をすべてはずしてから、ちょっと一服。20分ほど放置した後、作業場となる居間のテーブルへと匡体を運んだ。
メモリの増設を何回かしているので、匡体を開けるのは手慣れたものだ。もっとも拡張の容易な7500だから、というのもあるだろうけれど。
丁寧なマニュアルの指示にしたがって601/100MHZのカードを外す。わりと簡単にはずれた。そこで604のカードを袋から取り出して、ちょっと力を入れてはめ込む。うまく入らない。メモリの取り付けの時と同じだ。マニュアルによると、金色の部分がすべて見えなくなるまで押し込むこと、と書いてある。また、もしうまく入らない時は、いったん外してから、もう一度はめ込んでみること、とも。その指示に従い、ゆっくりとカードを外し、また押し込む。今度は成功! 金色の部分がスロットに隠れて完全にみえなくなった。
そこでカード本体にアクセラレータを取り付ける。カードには、まるでアクセラレータを取り付けるためにあるかのような、四つの突起が出ていて、そこにアクセラレータをくっつけるようになっている。これもまた、最初はうまくはまらなかったけれど、何回か試して接続に成功した。それを透明の付属クリップで慎重に固定する。アクセラレータ本体からケーブルリボンがのびていて、その先にコントローラがついているが、これはシャシーの内側に磁石でくっつける形になっている。速度設定のダイアルを初期値、つまり132MHZに設定し、作業終了。 プラスチックのケースを戻し、電源を入れて起動。マックマークがでて、うまく起動に成功した。
そこでNewerTechのベンチマークソフト(*注2)を起動する。これはCPUの名称だけでなく、そのクロックスピードも表示してくれる・・・何? 124.75MHZだって? 
どういうことだろう。ダイアルはマニュアル通りに設定してあるのに。もしかして、このカードは132ではなく、120MHZなのか? 急いでシャットダウンし、再びケースを開けてカードの裏面を見る。シリアル番号の隣あたりに数字が色々とかいてあって、その末尾が「604132」となっている。たぶん、132MHZで間違いないのだろう。しかしヒートシンクのせいで、それが確実かどうかは分からない。困った。
色々と考えた結果、アクセラレータの設定ダイアルをいじってみることにした。二つあるダイアルには、それぞれ0からFまでの16進法の目盛りがついていて、この組み合わせで周波数を設定できるようになっている。マニュアルの記述が実際のダイアル設定と違っている場合を考え、マニュアルでは150MHZになっているダイアル設定にあわせ、もう一度起動してみることとした。
すると、今度は140MHZになっていた。成功! 20分ほど使用してみて、異常がないか確かめるようにとのことなので、しばらくそのまま使ってみたが、特に問題はなかった。もともと132MHZのCPUなのだから、それほど負担がかかっていないのだろう。
当分はこのままで使用することにしようと思う。色々なところで報告されている設定例によると、だいたい150MHZ弱ぐらいまでは設定できるようだ。ダイアルそのものは208MHZまで目盛りがついているので、いずれまたカードを交換して150MHZに変更しても、アクセラレータはそのまま使用できそうだ。


本文の注
*注1
本当は、静電気を逃がす際には電源コードをつけて電源部分の箱に触るようにしないといけない。それ以前に、髪の毛を濡らしたり、化繊の服をすべて脱いだりして静電気の発生を予防していたため、大事には至らなかったようだが、今後はもっと注意しようと思っている。

*注2
詳しくは9月10日の記事を参照のこと。

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