「ハンドルスイッチオーバーホール編」を書いたのは2003年の2月。 このときには左ハンドルスイッチを完全に分解せず接点グリスを塗っただけだったのだが、友人の初期型2Vが「ハイビームが点灯しっぱなしになる」という状態になってしまったということで、左ハンドルスイッチを点検した。
スイッチ部を取り出すところまでは同じなので省略。ハイビームが点灯しっぱなしになった原因は一目でわかった。スイッチ接点が接触不良のため発熱し、溶けたハンダが隣の端子までブリッジを作ってしまったためである。とりあえず直すならこのブリッジを取り除けば良いのだが、 発熱の原因になった接触不良を直しておかなければ再発してしまう。ということで、スイッチを完全に分解して清掃することにした。
分解は、まず黄色の操作部を取り外すところから。 操作部の裏に小さなビスがあるのでこれを取り外す。あとは操作部の支点ピンを抜けば分解できるのだが、ここを分解するときには細心の注意が必要である。中には接点を押し上げるためのスプリングが組み込まれており、不用意に分解すると飛んでいってしまう。 片側だけを注意して見ていても、反対側からも部品が飛び出すので要注意。下が土や砂利の場所で行うのはかなり危険、できれば何人かで注視しながらかかるとよい。
接点部分が分解できたら古いグリスを拭き取り、 接点グリスを塗りつけておく。接点の反対側にはスイッチの停止位置を決めるスプリング入りのピンがあるので、こちらにもグリスを塗っておく。
組み付けは、分解したときと逆の順番で部品を取り付けるだけである。
なお、こういう細かい部分を分解する際には、こまめにデジカメで写真を撮っておくことをお勧めする。部品の配置など、覚えているようで意外と忘れてしまうものである。 |