K100補修履歴・ インテークまわり補修編 2007.2.8更新
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 ホース一本だけ交換するはずが・・・・

2007.1.8  
70424km
オイルにじみ しばらく前からエンジンの後ろ部分がオイルで汚れているのが気になっていた。ブローバイガス還元ホースが破れているのが原因なのはわかっていたが、走行に支障がないので放置していた。が、やはり汚らしいのでホースを交換することにした。
 ホースはディーラーで注文した。値段は1660円。が、この形は何?? パーツリストの図にあったものよりかなり長い。フューエルポンプフューエルポンプパーツ番号は「1115 1461 835」で間違いないので受け取って帰った。
 ブローバイホースはエアクリーナボックス左後ろでホースクランプで固定されている。ホースやぶれ手が入りにくいのでアクセサリコンセントを取り外し、COポテンショのコネクタも抜いた。小型のスタビドライバとコンビネーションレンチでホースクランプを緩めてホースの一端を抜いてみるとしっかりと亀裂が入っている。新車時から交換していないのならこんなものなのだろう。クランプで留められているホース
 ホースのもう片方はエアクリーナボックスに入り込んでいる。引っ張ってみたのだが抜けてこないのでエアクリーナエレメントを取り外してエアクリーナボックスの中を鏡を使って覗いてみた。なんと、反対側にもホースクランプがある。しかも、カシメタイプ。これはエアクリーナボックスを取り外さないと作業ができない。困った。そんな話は聞いていない。
 エアクリーナボックスの上半分を取り外すにはスロットルボディからホースを引き抜く必要がある。が、ここのホースクランプはカシメタイプ。ホースクランプもクランプ用の工具も準備していないのだが、こうなったら外すしかない。クランプ取り外しクランプ取り外しそこまで外すならクラックの入っているスロットルボディ下のゴムスリーブまで交換してしまえ!とホース一本を交換するつもりが大作業になってしまった。
 カシメタイプのホースクランプはマイナスドライバとラジオペンチでカシメ部分を無理やり広げて緩める。エアクリーナボックス引出し当然、再使用はできない。材質は結構硬いので緩めるのは大変。何とか4つ緩め、スロットルボディからホースを引き抜いた。エアクリーナボックス右前にもホースが2本差さっているのでこれも引き抜く。これらのホースが抜けるとエアクリーナボックスの上半分を車体右側に引き抜くことができる。クリーナボックス上半分
 エアクリーナボックスの上半分を引き出し中の構造を確認すると、スロットルボディからのホースとクランクケースからのホースがチャンバー内で一緒になっているようだ。オイル汚れ清掃この部分の構造はパーツリストの図にも載っていない。
 エアクリーナボックスの下半分も取り外してみた。予想通り、オイルが流れ込んで相当汚れている。虫の死骸まである。これは灯油と歯ブラシで清掃した。(シリンダの形に窪んでいる部分があるので汚れをかき出すのが大変。)
 エアクリーナボックスが外れているうちにやっておくことがひとつある。ラジエータファンの点検である。ゴミよけ布例の、ファンの軸受けが固着してブラシホルダが溶けてしまうトラブルを防止するために軸受けに給油をしたかったのだが、エアクリーナボックスが邪魔でカバーが外れなかったのだ。ファン点検の詳細は「ラジエータファン点検編」に別途書くことにする。
 ゴミがスロットルボディに落ち込まないように布をかぶせ、ディーラーにホースクランプとインテークのゴムスリーブ、バキュームホース等を注文し、とりあえず作業中断とした。
 
2007.1.14
70424km
スロットルボディ下部分  注文しておいた部品とホースクランプ用の工具が揃ったので作業再開。スロットルボディを取り外すため、遮熱板(ゴム)をずらし、スロットルワイヤーを取り外し、インジェクションのコネクタを抜き、ホースバンド4本を緩める。これでスロットルボディはそのまま上に抜けるはず、と思ったら抜けない。スロットルボディ裏にプレッシャーレギュレータが固定されているからである。スロットルボディ取り外しプレッシャーレギュレータには当然燃料ホースがつながっている。
 ここで疑問。本来、作業を再開してから悩むようなことではないのだが、インジェクターを外さないでも本当に外せるのか??
 作業をしたことのある人に聞いてみたところ、「インジェクターも外す」とのこと。インジェクターを外すならインジェクターのOリングや燃料ホースまで手配しなければならない。プレッシャレギュレータ取り外しそれはちょっと面倒。というか、そこまでのパーツは準備していない。
 引っ掛かっている部分を観察したところ、スロットルボディ取り外しスロットルボディからプレッシャレギュレータを外してしまえばインジェクターをエンジン部分に残したままでも(=燃料ラインを切らなくても)大丈夫なことがわかった。チョークのワイヤを残していたので少々パズル的だったが、無事スロットルボディがエンジンから外れた。吸気バルブスロットルバタフライ裏
 スロットルバラフライの裏は吹き返しでかなり汚れているが、吸気バルブは思ったよりきれいである。スロットルボディの汚れはパーツクリーナーで溶かし、柔らかいウエスで拭き取った。スロットルバタフライの上下をバイパスする穴にもパーツクリーナを吹き込み清掃した。この穴を通る空気量を調整しているニードルスクリュー(同調作業で回すスクリュー)も抜き取って清掃したかったが、ゴムスリーブの亀裂組み上げた後で調整し直さなければならないため今回は見送った。
 問題のゴムスリーブをスロットルボディから取り外してみたところ、亀裂は結構深い。アイドルアップ機構(チョーク)2番シリンダの亀裂は貫通していた。この状態だとここからエアを吸ってしまうためエンジンのバランスはかなり崩れていたはずである。
 ここまで分解する機会はそうないので、アイドルアップ機構のローラも分解してグリスアップしておいた。
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 ここからは組み上げである。液体パッキン塗りつけ新しいゴムスリーブをスロットルボディに取り付けるところから始めることにした。元々はスロットルボディに差し込んでホースクランプで留めてあるだけだが、エアを吸って欲しくない部分なので、念のために液体パッキンを薄く塗っておいた。
 スリーブをスロットルボディに一杯まで差し込んだらホースクランプを締める。このホースクランプはカシメタイプなので締め付けには工具が必要で、今回は「アストロプロダクツ」のものを使用した。ホースクランプ締め付け締め付け作業そのものにも若干コツが必要だ。締め付け工具をしっかりとホースクランプ側に押し付けながら締めないと爪が滑ってしまう。また、無造作に締め付けると左右が均等に曲がらない。これに気を取られているとクランプにはめ込まれているプレートがどちらかに片寄ってしまう。なかなか文章では表現しにくいのだが結構コツがある。クランプはディーラーで買ってもひとつ280円と意外に安いので、少し多めに買っておいた方がよいかもしれない。液体パッキン塗りつけ液体パッキン塗りつけ
 ゴムスリーブ4個の取り付けが完了したら、スロットルボディをエンジン側に戻す。異物落下防止のために入れておいた詰め物を忘れずに取り除き、アクセルワイヤーを取り付けてからインテークサポートにスロットルボディを乗せる。この部分のホースバンドはネジで締めこむタイプである。
 スロットルボディを取り付けたら、アクセルワイヤーの動きに問題がないことを確認し、新しいブローバイホースを取り付けておいてあったエアクリーナボックスの上半分を乗せ、4本のホースをスロットルボディの上に差し込んでホースクランプで締め付ける。締め付け完了このとき、ホースクランプの位置(締め付け部が来る位置)は取り外し前と変わらないようにすること。もっとも、変えようとしてもほとんど不可能だが。
 COポテンショやインジェクタなど、分解時に取り外した電装コネクタ類は、ブロアスプレーでゴミを吹き飛ばし、接点にシリコングリスを塗ってから元に戻した。後は、エアダクトやらサイドカウルやら、もろもろのものを取り付けてようやく作業完了である。
 エンジンを掛けてみたところ、特に問題はない。本日はここまで、走行テストは後日。
 
2007.1.18  
70434km
エアリークテスト 補修後初の実走行の結果、エンジンの回転が明らかにスムーズになっていることがわかった。特に中間加速がよくなっている。やはりクラックからのエアリークでバランスが崩れていたのだろうか。
 が、アイドリング回転が100回転ほど上がってしまった。どこかでエアを吸い込んでいればアイドリングは上がるはず、ということであちこちにパーツクリーナを吹きかけてみたが回転数に変化はない。エアリークでないとすると、原因として考えられるのはブローバイホースのひび割れ補修、スロットルバイパス通路の清掃、エアリークの改修による気筒間バランスの改善、などだが、近いうちに同調を取ってみることにした。
 
*使用パーツと価格(税別) : 
・ブローバイホース (×1)
    1115 1461 835  @1660
・ゴムブッシュ (×4)
    1161 1461 739  @340
・ホースクランプ (×8)
    1161 1460 900  @280
・ホースクランプ (×1)
    1612 1176 918  @
・キャップ (×3)
    1354 7694 924  @80
・バキュームホース
    1174 7797 175  @2220!

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