*社外品のパッド : 今回、純正ではなく社外品のパッドを手配した。参考にしたのはこちら。これによると、K100RS4Vのフロントは「244」、リアは「106」。なお、サイズの合わなかった借り物のパッドは「240」。この表で見るとABSつきの2Vと同じサイズである。
*特性 : このメーカーのパッドは、同じサイズでもいくつかの種類がある。特性表はこちら。これによると、お勧めは「SuperSpotrs(SF/SR)」。が、ノーマルに近いほうが好みなので「Road」を手配した。 |
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2005.5.21 : 交換準備 49578km |
パッド交換に備え、ブレーキキャリパー周辺の清掃をしておくことにした。 特にフロントはホイールのベアリング交換作業中で、ホイールを取り外したままなのでちょうど良いのだ。
今まで使用していたブレーキパッドはかなり減っており、 キャリパーのピストンも飛び出してきている。分厚い新品パッドを取り付けるためにこのままピストンを押し込んでしまうと、ピストン側面にこびりついた汚れを一緒に中に押し込んでしまうことになる。このため、ピストンを押し込む前にピストン側面の汚れを落としてやる必要がある。キャリパーを分解してOHしてしまうのが一番なのだが、今回は分解せずに済ませることにした。
ピストンの汚れはそれほどしつこくこびりついているわけではないが、ウエスで拭いただけでは完全に落ちない。 プラスチックの棒や割り箸に柔らかいウエスを巻き付け、ピストンの側面を磨いていく。これだけでかなりきれいになる。 なお、このとき、ピストンはなるべく飛び出した状態で作業するのがよいのだが、磨いているピストン以外が飛び出してきては困る。磨いているピストン以外の部分には木片を挟んでおくと良い。 
リアキャリパーも取り外して清掃する。(キャリパーの取り外し方は「ブレーキパッド点検清掃編」を参照。) リアキャリパーのピストンにはブーツがかぶさっているので清掃といってもウエスで拭くだけである。 きれいに拭いた後、ピストンを一番奥まで押し込んでおく。
ところで、ピストンを押し込んでいくと勝手に戻ってきてしまうことがある。これは、リザーブタンクの中のエアが圧縮されてしまうことが原因。リザーブタンクの蓋を開けて中の圧力を抜いてやるとピストンは戻ってこなくなる。ブレーキ液をあふれさせないように注意すること。 |
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2005.5.22 : 交換本番 49578km |
いよいよ新品パッドの取り付けである。まずは新品のブレーキパッドの調整をする。調整といっても難しいことはない。一般的に言われているのは「角落とし」、これはヤスリで適当に角を削り取っておく。 今回もうひとつやっておいたのは余分な塗装の除去である。新品のパッドは結構厚く塗装されており、キャリパー内でスライドする部分のはめあいがきつくなっていることがある。この部分の塗装を軽く削り取っておく。削り過ぎには注意すること。
まずフロントから取り付けることにした。この時点でフロントホイールベアリングの交換作業は完了しており、 フロントホイールは組みつけられた状態になっている(書き忘れていたが、ブレーキグリスも忘れずに準備しておく)。 ここから新品のパッドのついたキャリパーを取り付けるのだが、これは結構苦しい。外す時もパズルだったのだがパッドが分厚くなっている分さらに大変になる。今回は、「キャリパーをホイールの中に入れた後でパッドを組み込む」という方法を取った。この方法なら、キャリパーの取り付けは楽々である。
やり方は以下のとおり。
・パッドの裏側、ハンガーピンにブレーキグリスをたっぷりと塗る。
・キャリパーをフロントフォークに取り付けた状態で見て外側(手前側)になるパッドだけをキャリパーに組み込み、落ちてこないようにハンガーピンで吊るしておく。
・キャリパーをホイールの中に入れる(パッドがないので楽々)。
・奥側のパッドを下から滑り込ませるようにして取り付ける。
・キャリパーをフロントフォークに仮付けし、ハンガーピンを打ち込む。
これで終わりである。このやり方はキャリパーを外す時にも使える。 
次はリアである。まず、リアキャリパーを元通りに取り付け、ABSセンサーのギャップ確認まで終わらせておく。 その後、裏側にブレーキグリスをたっぷり塗ったパッドを片側ずつ組み込んでいく。パッドが落ち込んでしまわないよう、ハンガーピンをうまく使うのがコツだ。
各キャリパーの締め付け(&締め付けトルク)を再確認し、ディスクに付着した油汚れをブレーキクリーナーなどで清掃し、作業完了である。
なお、他でも触れたが、ブレーキ関係の作業をしたときは何度チェックをしてもし過ぎということはない。エンジンをかけて走らせる前に手押しでの確認も忘れずにやっておくとよい。
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