ホンダXR。
250ccの短気筒エンジンを持つこのオートバイは、
オフロード・バイクの王道というべきオートバイである。

ちょっとシート高が高すぎることをのぞけば、
非常にのりやすい優等生。

自分が行きたいと思うところには、ほぼどこでも行くことができ、
その車重の軽さから、
狭い所でのUターンや転倒した時の対処も非常にラクであった。

ほぼ、どんな道でもこなしてしまうものの、
唯一「もっとパワーを!」と思わせる道があった。
それは高速道路。
遠出の際には必ず走る高速道路。

剥き出しの身で走るオートバイにとって、
ディーゼルエンジンを搭載するトラックの後ろだけは絶対に走りたくない。
法廷速度近辺で走るトラックを抜きにかかる。
が、悪路走行に重きを置いているオフロードバイクは、
その速度域での高速走行が厳しい。
ジワジワと抜きにかかっている途中で、
さらに速い車が同様に追い越しをかけてきた日には、
後ろからの強い強迫観念に尻を叩かれているような気分である。

「では、抜かなければ良いのでは?」と思うものの、
それはどうもできない。
前方に車のないキレイな空気を吸っていたい。

限られた週末に遠くへ遊びに行く際には、
高速道路で距離と時間をお金で解決することが不可欠になる。
単調で、エンジンからの振動で手がシビれるこの時間は、
遠出の楽しみが待ち構えている往路ならまだしも、
復路は「辛い」とか「我慢」という気持ちが前面に出る。

また自分のオートバイに対する接し方、
オートバイの使い方も、だいぶ見えてきた。
未舗装路を走ることはモチロン好きである。
人の少ない林道のひっそりとした中にいることは気持ち良い。
が、「こんな悪路を制覇してしまった」という達成感を求めているわけではないようだ。

過去の行動を振り返ると、
僕の移動手段としてのオートバイは、
もうちょっと長距離の高速移動が可能で、
ある程度の未舗装路も走れるものが最適だろうと思い始めた。

オートバイの雑誌やHPは好きなので、
現行、どのようなものがラインナップされているかは大体想像がつく。
その中で気になる存在はBMWのF650GSであった。



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