●そりゃ無いぜ、セニョール
DSC-S50を購入するハメになった直前に、 「やたら小さくて、プレステ2に繋げられて、 300万画素のサイバーショットが出る」 というイヤなウワサが急遽飛びこんできました。 その時点ではS50に特に不満も無かったので、 「ま、いいや。そんなに変わらんでしょ。」と諦めました。 しかし!徐々にP1の全貌が明らかになり始め、 実物を見たりいじっちゃったりしたら・・・そりゃあもう・・・ 「こんなの出すなら、もっと早く言ってくれ〜!!」と悔しがりまくり。
●小さな実力派
簡単に言うとDSC-S70の小っこい版なので、 既にデジカメとしてかなりの実力を備えていますが、 S50のページにも書いた通り、 私はデジカメにおいて画質を重視しません。 それを上回る私の物欲を掻き立てる要素があるのです。
まずは、その小ささ! 私はソニーと言うと昔からデジタルマビカなど、 「大きくてゴツい」というイメージがあるのですが、 このP1は非常にコンパクト。 さすがにCANONのIXY-DIGITAL、 フジのFine-Pix40i/4500あたりには敵いませんが、 サイバーショットではかなり小さい部類。
驚くのが、このサイズで6倍ズーム(光学3倍、デジタル2倍)を装備している点。 撮影モードにすると「キュイーン」という音と共にレンズがせり出して来ます(私はカメラのこの動きが好き)。 この構成上レンズぶんの厚みが必要なので、 これ以上薄く小さくするのは難しいのだとか。 撮影モード以外ではレンズが引っ込んでフタが閉まります。 このレンズにフタが閉まるってのが重要で、 他のメーカーには割りとよく見られる機能ですが、 サイバーショット史上今回が初めてのはず。
スタミナが売りの1つであるサイバーショットですが、 P1はFシリーズと同じバッテリーを採用している為、 さすがにSシリーズほどの寿命はありません。 しかし、S70同様光学ファインダーを装備しているので、 液晶を消しての使用が可能です。
▲液晶によりモニタを消しても状況が分かる
●オプションがまたイカす
今回非常に気に入ったのがカメラよりもむしろ、 P1専用ケースLCS-P1です。 デザイン的にかなり私好み。 実際これを単品で買ったという人もいるのでは? 携帯なんかを入れるのにいいですよね(笑)。 本体のケースの脇っチョについている同色の小さなポシェットには、 予備のバッテリーやメモリースティックなどが入ります。 ちょっと気になるのは、あまりにもフィットしすぎて入り口が少々狭く、 カメラの出し入れの際にキズがつかないか気を使います。 また、もうちょっと大きくても構わないから、 他のものも入るようにして欲しかった・・・。 USBケーブルなんかが入るスペースがあると良かったかも。 「外で撮影、家で転送」と割りきるぶんには問題ないと思いますけど、 出先で転送したい人もいるでしょうからね。 あと、ちょっと高いのが難点ですが、マリンパック(防水・防塵カバー)もなかなか良い出来。 その名の通り海に潜ったりスキー場などでの撮影にはいいですね。
▲青以外は期間限定カラーなのでお早めに・・・
●独特の小技を装備
ピクチャーパラダイス機能に対応したプレステ2のゲームに、 P1で撮った画像を貼りこむ事が出来ます。サッカーゲームなどで 選手を自分の顔にする・・・といった事が出来ると言うわけです。 でも私は残念ながらプレステ2を持っていないので、この機能は要らないです。 つーか、おそらく持ってても使わないと思います(笑)。
また、カメラ単体でアニメーションGIFが作れるクリップモーション機能がイカす。 撮影も1回目のシャッターで1コマ目、2回目で2コマ目・・・と非常に分かり易いです。 ただ、パラパラマンガを書いた事のある方なら分かっていただけると思いますが(笑)、 良質のものを作るには誰かに手伝ってもらいつつ撮ったり、 カメラを固定したりといろいろ工夫が必要かと。 ちなみにクオリティも160×120の10コマで撮るノーマル、 80×72の2コマで撮るモバイルと2通りから選べます。 メール添付用ならばモバイル用でじゅうぶんだと思います(ノーマルは100KB近く食う)。
★ちなみにこんなのが作成できます・・・→「私は見た!生きているライター!」
撮った画像を複数のiモードユーザーに一括で送れるアプリ、 i-jumpを標準添付しています。残念なのは現時点ではiモードにしか対応していない点。 他の携帯には送れません。 ちなみにユーザー登録さえすればP1ユーザー以外でもi-jumpはオンラインで購入(あくまで有償なので注意)できます。
●コンパクトさは諸刃の剣
なんだが良い事ばかりのように見えますが、 例によって意外な落とし穴が(笑)。 まずは前述の通りやはり電池の寿命が短め。 採用しているのがもともとサイズ・容量ともに小さいNP-FS11なので仕方ないところではありますが、 要するに撮影以外の作業がカメラ単体でいろいろ出来ちゃうので、 あれこれやってるうちに「あれ、もう電池ねぇじゃん」って感じになりがち。 次に、S50と比べてみて感じたのが、 妙にブレるというか・・・撮影しにくいんですよね。 コンパクトさは携帯するには強いんですけど、 撮影時に弱点になる気がします。 ある程度重みがあった方が安定するんですよね。 ゴツいカメラは無意識に両手でしっかり持つじゃないですか。
●まとめときますか
デジタルカメラにしか出来ない機能をふんだんに取り入れた、 遊び要素重視のカメラと言うところでしょうか。 実際、「パソコンを持っていなくてもいろいろ出来るようにしたかった」 という開発コンセプトらしいので(メーカーさん談)、 その辺は満足行く仕上がりになっていると思います。 ただ、違う次元でカメラ好きな人(画質を重視したり写真テクにこだわる人)には 少々物足りない感があるかもしれませんね。 ま、いろいろ出来て持ち運び易くて画質も綺麗、と言う点では 普通に使う分には不自由しない万能デジカメである事は間違いないと思います。 コンパクトなデジカメは大体そうなのでしょうが、 特に理由は無いのに出かけるたびに持ち歩きたくなる不思議な魅力があります。
強いて言えばイマイチ撮影しにくいってのと、 筐体が小さいぶん液晶もやや小さめなのと、 バッテリーの持ちがもう少し長ければ・・・ 旅行に持って行くなら、 予備バッテリーの購入を強くオススメします。
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映像素子 334万画素 液晶 1.5型TFT(OFF撮影可) 寸法 105×36×56(mm) 重量 約180g 記録サイズ 640×480(約118枚)〜2048×1536(約5枚)※1 ズーム 光学3倍、デジタル2倍 電池寿命 撮影モードで約70分、閲覧モードで約105分※2 ※1:付属のメモリースティック8MBの場合
※2:満充電時
SONY デジタルスチルカメラ
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/DSC/main.html