明るい星をより大きく

 星座の写真を撮ると、暗い星もたくさんの星が写りますが、目で見た時と違い、明るい星が目立たなくなります。これは、暗い星も見た以上に大きく写るからです。とくに高級なレンズほど、明るい星が小さく写ってしまいます。そこで、明るい星を大きく写すために、カメラのフィルタ-を使ってみました。
 カメラのフィルタ−にはさまざまなものがあります。今回は、明るい星をより大きくし、暗い星はそれなりになるように考えて、フィルタ−を使ってみました。使用したのは、マルミから発売されているのDifUです。一般撮影に使用すると、わずかににじみが出るフィルタ-です。最近はいろいろなフィルタ-で、ぼんやりした写真が紹介されています。特に多いのが、ハリソンのディフィ−ジョンフィルタ-ですが、あまりにもにじみが大きいので、違ったフィルタ-を使いました。
 下の写真を見比べるとすぐに分かると思いますが、明るい星が少しピンぼけのように大きくなっています。このために星の色がよくわかり、オリオン座の星の並びがよく分かるでしょう。また、星のにじみが余りありませんので、暗い星もそれなりに写っています。私個人では、このフィルタ-が一番気に入っています。

 さてこれで明るい星が大きくなり、色もわかりやすくなりました。目的はこれで達成したはずですが、せっかくですから、少し暗い星を小さくしてみたいと思います。ここからが、パソコンの画像処理があってできることです。使用したソフトは、ステライメ−ジ3で、スタ−シャ−プフィルタ−を使ってみました。このフィルタ-は、肥大した星を小さくするためのものです。しかし、かけすぎるとせっかく大きく撮った星も小さくなります。プレビュ−画面を見ながら調整しましょう。
 フィルタ-をかけ、画像処理をしたおかげで、星座の星の明るさの違いや、色に違いがよく分かるようになったと思います。

フィルタ-なし マルミ DifU使用 スタ−シャ−プフィルタ-使用後
 ISO400のネガフィルムで標準レンズを使用しオリオン座を10分間ガイド撮影

   

戻る HOME