usa_1.htm (c)nemaki-neko created 1998/10/10 updated 1999/03/29


アメリカに来た経緯


ここは、あくまでも私個人のサイトであり、また、不特定多数の人が見ることを前提にしている。
そういう中で、会社の事業内容や私の職務内容について公開するのは、いろいろ差し障りがあるので、仕事の詳細についてはあまり書かないようにする。
ただ、ここに書いていくことの背景を知ってもらうために、最低限の説明だけはしなければならない。

仕事は、コンピュータソフトウェア関係で、アメリカの会社と契約したソフトウェアも使っている。
そのソフトウェアについて学ぶために、アメリカ・カリフォルニア州・サンディエゴ市にある会社に長期出張ということになった。

アメリカへの長期出張の業務命令が下った時、正直言って、不安が99%、期待が1%というところであった。
私は、英語が不得意であるし、そのことをいつも表明しているにもかかわらず、上司は、私は英語ができると誤解しているふしがある。
書かれた英文を訳すのは、けっして得意というわけではないが、辞書と首っ引きで時間をかけてやれば、なんとかまともなものはできる。私は、訳する時は、日本語としておかしくないようにすることを心掛けているので、時には大胆な意訳を混ぜたりもするが、それで、訳が上手く見えるのかもしれない。
しかし、翻訳ができることと、英会話ができることは、ほとんど別物である。
会社の研修がらみばっかりだが、過去にも何回かアメリカに行ったことがあった。
しかし、通訳なしにはお手上げの状態。

これには、いくつかの原因がある。
1つは、知らない単語が多くてリアルタイムでの理解ができないこと。書かれているものを読むには、辞書というものがあり、理解するまで、いくらでも時間をとれるが、話された言葉を聞くには、時間は待っていてくれない。
1つは、(これは後で詳しくふれるが)、日本人にとっては、英語の発音は、聞くにしても、話すにしても、難しいものが多いこと。
1つは、アメリカ人はやたら早口だと感じること。これは、日本語が「子音+母音(カナ1文字分)=1音節」というリズムであるのに対し、英語の1音節にはもっとたくさんの音が含まれている場合が多い、ということもあるが、それをぬきに考えても、やはり早口なのではないかと感じる。
そして、文法がものになっていないこと。

カリフォルニア州のサンディエゴに近いところに、貿易部門の関連会社があって、そこに、アメリカ国籍の日本人がいる。
入国・出国の手続きや、生活(アパート、電気、電話、食品の買い出し等)については、その方にお世話していただくが、仕事場では、週1回程度のミーティング以外は、日本語がわからない人しかいないところで過ごさなければいけない。
コンピュータ・システムという専門分野の話だから、それでも何とかなるでしょ、という条件であった。

出発前には、正直いって、1週間くらいでギブアップして帰国するのではないかと思っていた。まぁ、そういう展開になれば、私が英語がダメなことを上司もようやく納得するだろう、と開き直っていた。

煮えきらない気持ちのまま、千歳から成田、成田からLAと、JALで寝てるうちに着いてしまった。時差の関係で、出発より前の時間に戻っていた。

アパートの1部屋を用意してくれ、家具やキッチン用具も入れてもらい、これで、1週間でギブアップ帰国は申し訳ないなぁ、と、内心あせっていた。

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