2月5日(木) 夕方 〜 夜

ツアー終了後、ロッジの部屋に戻ると、ドアに 『時計届いた』 との張り紙あり。
実は、谷底の宿 (ファントム・ランチ) に目覚し時計を忘れてしまい、ツアーデスクに申し出てたのだった。 目覚し時計は、ラバに運ばれて谷の上まで帰ってきたようだ。

受け取りの際、
「Thanks for mule(ラバに感謝)」 と言うと、窓口の "インディアンのおじさん" は、ニヤリと笑ってた。

夕日を見に、ホピ・ポイントへ
明日にはグランドキャニオンを立ち去らなければならないので、夕陽をちゃんと見るのはこの日が最後。 "もっとも夕陽が美しいポイント" と呼ばれているホピ・ポイントに、夕方のこの時間になんとか行っておきたかった。

現在16時30分。ホピ・ポイントまでは 徒歩で片道約1時間かかる。 この日の日没は17時55分ころ。 行くだけ行っても、帰ってくるころには真っ暗闇になる恐れがあり、波留子があまり乗り気ではない。 サウスリム村を出ると街灯はまったくないので、日没後は真っ暗闇になってしまうのだ。 しかし、あきぼんが「どーーーーーーしても行きたい。」 と波留子に頼み込んで、なんとか出発した。 ほとんど一本道のはずなので、暗くなってもなんとかなるだろうと思っていたし、コワイ人がそうそうウロウロしているような土地柄でもないし・・・。

崖ぎりぎりを沿って伸びる "リム・トレイル" をひたすら西に進んでいると、途中でトレイルが無くなり、 林にわけいる。ひょっとして遭難???と波留子はびびったようだが、車道にでて事なきを得る。

ロッジに引き返す時間を気にしつつも、17時20分ころにホピ・ポイントへ到着。 車がたくさん止まっており、観光客が多くて賑やかだった。 さすがにメジャースポットだ。 でも、やっぱりみんな車で来ている。 歩いて来るヤツは結構めずらしいのかも(^^;;

西には、渓谷に沈み行く太陽 (サウスリム村からは、渓谷に沈む太陽は見れない)。 ふりかえると夕陽を受けた崖。正面の谷には深いシルエットが刻まれている。 ファントム・ランチのある谷間(ブライトエンジェル・キャニオン)はもう真っ暗だ。 そういえば、ファントムランチでの日没の時間には疲れて寝てしまっていたなあ・・・ちょっと心残り(まぁ次回ということで)。
【写真】

あきぼん景色に満足するも、無理を通した手前、非常に低姿勢。 とても寒く、波留子、またもあきぼんの上着をはぎ取る。

帰り道が不安なので、日の沈まない内にホピポイントを去る。17時45分ころ。

パウエル・ポイント
17時50分ころ "パウエル・メモリアル" というポイントに立ち寄る。 メモリアルは空中に浮いた小さな島のような場所にあり、 そのに行くには、橋のような細い一本道のがけの上を通る。
近くにある廃坑跡が、薄暗くなりゆく周囲の風景との相乗効果で とても切なく見えて よい感じだった。

日が沈みきってしまうと、グランドキャニオンの景色はとたんにつまらなくなる。 早々と引き返してきて正解だった。 キャニオンが美しく見えるのは、あくまでも "日の沈む前" である。

無事、サウスリムに辿り着いたことには、あたりは完全に暗くなっていた。

暗闇の中で迷う
18時40分 ビレッジ到着。 ブライトエンジェル・ロッジの食事はあきていたので、 夕食を取るためマズウィクロッジを探すが、迷う。 暗闇の中うろうろすること20分・・・ 19時ころになって、ようやく夕食にありつく。ついでに、翌日の朝食を購入しておく。

部屋に戻り風呂に入ると、疲れた波留子はあっというまに寝てしまった。

ブライトエンジェルロッジのパブ
21時30分ころ・・・ 寝ている波留子をしり目に、風呂上がりのあきぼんは一人、ブライト・エンジェル・ロッジのパブに行く。 グランドキャニオンに来てから前を通るたびに生ギターの音が聴こえてきていたので、気になっていたのだ。 カウンターのおじさんから直接ビール(バドワイザー)を購入して、適当なテーブルに着く。 しばらくビール片手に、カントリー風の弾き語りを聴きながらいい気持ちになっていた。

カウンターにいる東洋人の2人組に、笑顔で手招きされる。
ぼ〜っと気持ち良くなっていたのであまり乗り気じゃなかったが、断るわけにもいかなかったのでそちらに行って一緒に飲む。 日本人だと思ってたら韓国人だった。 23歳の学生さんだそうだ。カタコトの日本語と英語を話していた。 英語がペラペラじゃない者同士、お互い暗号を解読するような会話(^^;;。

あきぼん、 『高校生か?』 と聞かれる。 西洋人になら若く見られてもしょうがないが、 ご近所さんにもこんなことを言われた。 この道中、西洋人たちの目には、いったい何歳ぐらいにうつっていたんだろう。

テキトーなところで、ミュージシャンにチップを払って部屋に戻る。
22時30分 就寝。

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Written by. Akibon