『バラールの館』反省

これは、富士見書房からソードワールドRPGシナリオコンテスト受賞作品集「バラールの館」から「輝ける遺産」をD&D用に設定し直してプレイをした。このシナリオを選んだ理由は、謎解きの要素がある。レベル設定が低く、変更も簡単であった。なにより、ストーリーが面白いという理由でした。

筋書き
バラールは、光の方向を自由に操れる魔法のアイテムを開発していた。彼は秘密主義で、そのアイテムを奪いたがっていた様々な盗賊などに妻子が事故のように殺されてしまう。それ以来、猜疑心の塊となったバラールは、様々な仕掛けを施して亡くなっていく。そこに今回、甥がその遺産の内容を調べてほしいとPC達に依頼をする。

仕掛けなど
部屋の形がほぼ6角形になっていて、2階全部が、光を操るアイテムの軌道となっている、その線を結んだ所に、バラールの幻影が現れ、遺言を伝えるという。そのアイテムを起動させるためには、それなりの道具を集めたり、ちょっと頭を使う必要がある。
ただ、光線が結んだ所に幻影が現れるという設定は、結構面白いと思いました。

1.久しぶりのTRPGで、マスターのロールプレイがぎこちなかった。
中学、高校の時からの久しぶりのTRPGで、実に10年ぶりであった。ソードワールドのシナリオをD&Dの1レベルに併せて調整をした。そこまでは良かったが、時代は変化し、感情移入型のシナリオであったため、少なからず、マスターもNPCやシナリオの流れ自体が、悲劇の痕跡をとどめているため、その雰囲気作りが必要であったが、シナリオを棒読みしてしまった。(;-_-X;)

2.シナリオの性格上、きちんとした部屋の間取りと広さを数値で出す必要があった。
魔法陣が6芒星の光の痕跡を描き出すというのが、このシナリオのメインな仕掛けであったが、窓がある場所の数値や、部屋全体の数値が書かれていないため、プレイ中に、プレイヤーのマップの問いかけに対して曖昧になってしまった。プレイヤーの性格によるが、結構、今回はアバウトな人たちであったため、だいたいの間取りを適当に書いていたのだが、シナリオの仕掛けを考えたら、マスターがしっかりとマッピングの必要性を主張できるように、しっかりとした数値を割り当てる必要があった。

3.交渉ごとやプレイヤーの無理な要求には厳然とした態度もときには必要であった。
とにかく、気心の知れた友人たちとのプレイであったが、シナリオにはないアドリブがポンポンと出過ぎて、報酬などを奮発せざるを得ないようになってしまった。ここら辺は、マスターとプレイヤーの駆け引きなんだろうけど、物語に引っ張るためには、しっかりとした基準を設ける必要があった。
遺言をどんな形でもいいから教えてほしいという甥の要求に対して、プレイヤーは、どんな形という言質を取って、本当に館がぼろぼろになってしまった。(; ;)ホロホロ
火炎瓶で、部屋のいくつかはぼろぼろになるし、中の内装物が、めちゃくちゃになるし・・・。
プレイヤーの性格が分かれば、どういう行動をとるのか、それに対して、どのようなマスタリングをすればいいのか、ある程度計算する必要があった。

2回目の別のシナリオは、ある意味、シナリオ自体は非連続的であるが、キャラクターは連続しているので、物語の導入にどのような評価がなされているのか、町の反応や冒険斡旋や武具の店の人たちなど絡めて、やりとりをするようにしたので、プレイヤーもすんなりとTRPGに入り込んでいきました。

4.ソードワールドとD&Dのシステムが違うという調整不足が祟った。
ある程度、特別ルールで、罠の解除や発見なんかは簡単に設定したつもりだったが、やはり、多すぎたせいで、途中、マンネリ化してしまった。やはり、セッションは短めに切りながら、段階的に進んでいけるような工夫が必要であった。プレイヤーは、1階2階とあると、全部の部屋(ダンジョン)を回る習性があるので、あまりいらないような、冗長になりそうな部屋は作らない方がいいと思った。
ゲームブック的なノリでいうと、回る順番が違うとフラグが立たないとか、そういう工夫をした方が緊張感が出たりするのかなと思ったり・・・。

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