タ ン ポ ポ (蒲公英)


キク科。日本全土に分布。花期は3〜10月。 タンポポはタンポポ属の総称。日本に自生するタンポポは何種類もあり、東京付近では帰化種のセイヨウタンポポ、日本在来のエゾタンポポ、カントウタンポポ、トウカイタンポポなどが自生するが、私が観察した限りでは99%はセイヨウタンポポ。写真はやっとの思いで見つけたカントウタンポポである。

 タンポポの名は、花が咲いた後に出来る球形果を稽古用の槍の先に付けるタンポ(丸めた綿を布でくるんだもの)に見立てて付けられたものだと言われている。他にも花茎で鼓を作って遊ぶことから鼓のタンポンポンという音を連想したものという説もある。花茎を適当な長さに切って両端に縦の切れ目を入れると先が外側に巻いて鼓の形になる。漢字の「蒲公英」はタンポポと読めないが、これは中国名をそのまま用いたためである。
 エゾタンポポ(蝦夷蒲公英)は関東以北の蝦夷地、カントウタンポポ(関東蒲公英)は関東地方、トウカイタンポポ(東海蒲公英)は東海地方、カンサイタンポポ(関西蒲公英)は関西地方に自生し、それぞれの自生地に因んだ命名である。シロバナタンポポ(白花蒲公英)は花の色が白いところから付けられた名前。セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)は文字通り西洋(原産地がヨーロッパ)のタンポポという意味。