磨 墨 塚 (するすみづか)
(2007.12.11)
 
 大田区文化の森(旧大田区役所)前から馬込に向かって臼田坂を登り切った辺りの右手に、 高さが2メートルほどの墳丘の上に石碑を立てた塚がある。 これが”磨墨塚”である。碑に”磨墨塚”と刻まれているので見れば分かるが、 建物の陰になっているので、よく注意しないと見落とす恐れがある。

 磨墨(するすみ)というのは、1184年(元暦元年)の宇治川の合戦で、 愛馬”生食”(いけずき)に乗ずる佐々木高綱と 川越えの先陣を争って武名を上げた、梶原景季の愛馬の名である。
 この名馬”磨墨”が馬込村の産で、のちに馬込に戻ってきたが、 誤って平張谷に落ちて死んだという伝説が馬込にあり、 1900年(明治33年)に馬込村の有志が伝説にもとづいてこの塚をつくった。 ただし、伝説については物証がなく、史実かどうかは定かではないそうである。



 近くには万福寺や馬込自然林、郷土博物館、 龍子記念館熊谷恒子記念館などがある

 
参考資料:学生社刊 大田区史跡散歩


所 在 地 東京都大田区南馬込3-18-21
交   通 都営地下鉄浅草線西馬込駅下車 徒歩15分 (地図を参照)
    JR京浜東北線大森駅下車、バス利用
     山王口から東急バス(荏原町駅行き)に乗り、
     ”臼田坂上”で下車、徒歩1分 (地図を参照)