2006年05月04日 更新

 食パンです

本格的なパンの作り方です。時間と技術がいりますが、焼きたてのパンの香りと味は、市販のパンと大違いです。今回の作り方は、朝5時におきて8時頃に焼き上がるつくりかたです。今回は横型のパウンド型を使いました。基本的には クリームロールと作り方は同じですが、薄力粉が入る分生地が柔らかくなりこねる際に手に着いたりしやすいですが、こねるうちにまとまって来ますのであわてずゆっくりこね上げてください。


 材料  6人前 一人前 201Kcal です。
小麦の強力粉 100g 薄力粉 100g バター 30g 砂糖 50g 塩 5g ドライ・イースト菌 6g (小さじ2杯) ぬるま湯(35〜38℃)50ml ミルク100ml 

1.イースト菌を発酵させる。
コップにぬるま湯50mlいれて砂糖を10g加え ドライイーストを加えて 30分ほどおきます。ぷくぷくと小さな泡がでてくればイースト菌の発酵が進んだ証拠です。もしこの段階で泡がでてこない場合は、イースト菌を新たに購入するなどしてください。

2.パン生地をこねる
1)ボールに小麦の強力粉をふるいにかけていれて溶かしバター 1/2量と砂糖、塩、ドライイーストを発酵させた液を加えて木ベラで混ぜます。
2)ミルクを少しずつ加え混ぜながら錬り込んでいきます。
3)ボールにまつわり付かなくなったら、手に取り半分に折りたたみ、重ねてつぶして半分に折りたたみたたくようにして5分ほど続けます。
  生地の表面がなめらかになり、しっとりとしてきたら完成です。

イースト菌の発酵状態 このように泡がでてくれば問題有りません 電気炊飯器を使った一次発酵の様子

3.一次発酵
1)もう一度ボールに戻して表面が乾かないように、綺麗な布巾をぬらして良く水を切りボールにかぶせます。
2)電子レンジの発酵モードで60分発酵させます。
  電子レンジの発酵モードが無い場合は、炊飯器の釜にお湯(35〜38℃ほど)をはり、生地を入れたボールを浮かべてください。
3)生地が約2倍くらいに膨らんだら一次発酵完了です。

4.二次発酵
1)一次発酵した生地を取り出し、つぶします。(ガス抜き)
2)コッペパンの様に長目に延ばして3つに分割して丸めます。
3)横型のパウンドの内側バターを塗り丸めた生地を並べます。
4)膨らみますので少し隙間をあけて均等になるように並べます。
5)綺麗な布巾をぬらして良く水を切りかぶせて電子レンジの発酵モードで60分発酵させます。
  電子レンジが無い場合は、綺麗な布巾をぬらして良く水を切りかぶせて、常温で2時間ほど発酵させてください。
6)生地が膨らみ2倍ほどに膨れたら、表面に溶かしバターを塗り準備完了です。

二次発酵前の状態 焼き上げた直後 乾燥防止の為に溶かしバターを塗って完成です。


5.焼き
1)オーブンを200℃に設定して余熱しておきます。
2)余熱が終わったら、二次発酵させたパン生地を入れて15〜20分ほど焼きます。表面がきつね色に焼き上がったら完成です。
3)焼き上がったパンを取り出し、表面に溶かしバターを塗り乾燥を防ぎ、型に入れたままさまします。
4)充分さめたら型から抜き出して完成です。


パンです。

  イースト菌の役割

ナポリの先の古代遺跡「ポンペイ」で発見されたパンの化石が有名ですが、小麦粉を使ったパンは、ローマ時代からあります。当時はブドウの表面に付着している天然のイースト菌を使った自然発酵のパンで現代のパンよりも堅いパンでした。ポンペイで発見されたパンと同じ形のパンをまだイタリアアルル地方で売られています。
さて、イースト菌は、どんな役割をしているのでしょうか? イースト菌は、ショ糖(砂糖)を分解して炭酸ガスとエチルアルコールに分解します。分解する際に発生するエネルギーで生きている細菌の一種です。この現象を発酵と呼びます。
パンは炭酸ガスで膨らましアルコールの香りでおいしくします。同様にブドウの中に含まれる果糖やブドウ糖を分解してワインを作るのも同じ発酵現象です。

ポンペイで発掘されたパンの化石

  イースト菌の発酵条件
イースト菌は、生きていますので適度な温度と湿度に保たないとうまく発酵しません。最適な温湿度は、38℃ 85%です。この条件がもっとも発酵が進行易い温度です。高温にすると菌が死滅してしまいますし、低温では発酵速度が遅くなります。38℃では約1時間で一次発酵が可能ですが、25℃では6時間位かかります。今回は、朝早起きして朝食に間に合わせる方法を紹介しましたが、前の晩に一次発酵の準備をして夜中に時間をかけて発酵させて翌朝 2次発酵させて焼き上げる方法も有ります。

 イースト菌の保管
イースト菌は、結構丈夫な菌ですが、長期間保存する場合は、冷凍庫に保管することを推奨します。ドライ・イースト菌では、冷凍保存すれば10年くらい持ちます。実際今回10年前に使ったイースト菌が冷凍保存していたおかげで利用可能でした。常温保管では2年ほどで死滅して発酵しなjくなります。


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