続・エルナード

+++ afterward of ELNARD +++


―――その戦いは熾烈を極めた。神すらもこの力の前に屈した、闇の王ゴーシア。
深淵の闇を纏いこちらの攻撃は其処まで届かない。
「愚か者め…」
呪文の詠唱の気配すら感じさせず空気が裂け、二人に無数の傷を残した。
「おとなしく未来の世界に残っていればこの世界の支配者となった私と再びあの時代で会えたものを…」
そして二人は気付いていた。この攻撃の纏う雰囲気は力の違いこそあれ、確かに彼らの師と同一であることを。自分達はこの邪悪な存在によって育てられた傀儡だったのだということを。
「お前の…好きにだけは絶対させない…っ!!」
ウィルミーは手に持ったそれを高く掲げた。グワナスの村で神官達に託された、神の意志を継ぐ者である証、神のアークを。刹那、二人と闇の間に雷(いかずち)が落ち半ばまだ鎖につながれたままの巨人の姿が浮かび上がる。
神の光を受け、残り六つのアークが輝きを取り戻す。
レジースは詠唱を開始した。姿を現しただけでゴーシアにはまだ打撃を与えることは出来ない。障壁を破るのに必要なのは…光のアーク。
衝撃が空間を走った。ゴーシアを守っていた不可視の壁が崩れ去ったのだ。
「俺達の力をなめるなよ…」
にやり、と口の端に笑みを浮かべる。二人は元の時代とこの過去の時代の両方で世界中を旅してきたのだ。既にこの闇の王が棲まうゴラスファンの神殿の中でさえ、彼らを傷つけることの出来る者はいなかった。攻撃さえ届けば闇の王さえ倒せない敵ではない。
むしろあっけないほど簡単に勝敗は決した。
闇がくぐもった呻き声をあげる。
「よくも…この私を」
力が拡散してしまうことに抗うように漆黒の空気が乱れた。
「この…ままでは済まさ…ぬ…」
「?!」
ウィルミーの体が硬直した。恐ろしい勢いで体が生命を宿す物ではなくなる感覚。
「ウィル…?!」
レジースが気付いたときには遅かった。
「お前の肉体も道連れにしてくれるわ!!」
「レ…ジ……ご・め…っ」
動かない唇でそれだけが音になった。
次の瞬間レジースの伸ばした指の先でウィルミーの体は跡形もなく消えた。
一人立ちつくしたレジースに闇からの声が遠く漂う。
「私…は滅びぬ…またいつの日か必ず…復活し…てみせる…」



どれだけ時間が経過しただろう。自分が元居た世界から五千年遡った世界で目的すらなくした今、何をするべきなのかレジースに判るべくもなかった。
「レジース…」
遠い次元から語りかけてくる声にも興味が持てなかった。
彼ら悪魔族にとっては元来ありがたくもない存在…神の声。
「心配は要らぬ…彼は五千年を経て甦る…」
「それが何だ?もはや俺には関係ない」
皮肉げに彼は嘲笑った。ここで五千年後の話をして何になると言うのだ。
「……生き延びよ。さすれば願いは叶うだろう」
「?!」
確かに手段が無いわけではなかった。悪魔族は繭に籠もることで長い時を渡ることが出来る。ただ、五千年の時の長さは…生きて再び外に出ることが出来るのかどうか。
「もう一度…会える、と…?」
今更この世界に執着は無かった。ならば…レジースは立ち上がり、神殿を後にした。

→ 第一章

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ここからはかなりふざけたコメントなので雰囲気壊したくない人は読まない方がいいです(笑)。
・・・いやはや何年ぶりでしょうかね、文章書いたの。これだけ書くのに2時間くらいかかりましたよ。・・・って一回エルナードのエンディング見るのにゲームやったりした時間も入ってますけど(だって細かいこともうすっかり忘れてたんですものー!)。いやあ、事実上最高レベルまで上がっているパーティなので楽勝(笑)。ゴーシアのHPアークのおかげで2000まで減ってて、ウィルミー一回の攻撃で900とかでるんだもん(爆笑)。ええと、ゴーシアが倒されるまでのゴーシアの台詞はほとんどゲームに忠実なものになっております(いろいろタイミングいじったり台詞省いたりはしてますが)。ゲームやりながらメモ取りましたからね(笑)。
(00/07/18 up)