勇者ゆたえると七人の侍(誤)
●第6話●
アリーナ・myラブ


 いよいよアリーナご一行様(微誤)の冒険が始まります。アリーナはシリーズ中でも人気の高いキャラクターですが、体を鍛えすぎて脳みそまで筋肉になっちゃったご様子。まずはお手並み拝見でございます。(誰が) (誰の)


第二章 おてんば姫の冒険

 んちゃ!! あたしアリーナ。これでもサントハイムのお姫様よ。「これでも」ってどういう意味? はっきりしないと蹴り倒すわよ。(いきなり逆ギレ)。

 多分みんなはお姫様になったことないと思うから言っちゃうけど、お姫様ってホントに退屈。国語算数理科社会は当然として、その他に茶道、華道、長唄、三味線、陶芸、園芸、ガムラン老人介護暗号解読(何の)と、面白くない習い事ばっかり。

 何を隠そう、あたしは格闘技が大好き。お父様(サントハイム国王)に内緒で、空手、シュート、テコンドー、ムエタイ、ジークンドウ、柔術なんかを密かに習って、けっこう強くなったのよ。

 でもこの間、お城の兵士にシャイニング・ウィザードを見舞った後STFをかけていたら、衛兵たちがたくさんやって来て、お城の兵士を連れて行っちゃったの。その兵士、裁判にかけられたあげく「姫への暴行罪」で有罪になっちゃって、2日後に絞首刑にされちゃった。かわいそうなことしちゃったなあ。

 せっかく通信販売で買ったアブスライドもボディ・ブレードも、お父様に見つかって取り上げられちゃったし、身体は鈍る一方。あーあ、つまらないなあ。いっそ力試しの旅にでも出て、強い人たちと戦ってみたいなあ。

 そんなある日、あたしはお父様に呼ばれたの。どうせまたいつものお説教に違いないわ。あんまりしつこいようならチョークスリーパーで....(やめれ)。

「力試しの旅に出たいらしいが、お前はピチピチむちむちプリン若いナオン。しかもこの国の姫。悪い狼魔物たちがうろついている外に出すことなど許さん。この城から出るでないぞよ」

 王の間にいる他の人に話しかけても、みんな口を揃えて「女らしく」「外は危険」「お亡くなりになったお妃様は上品なお方で」(by ブライ)....ええーいっ、しゃらくさいんじゃーっ(アリーナは女の子です)。

 父親の顔を見ているだけでムカムカ来るので(そういうお年頃)、何か面白いことを求めて城内をほっつき歩くことにしたの。王室に不満を抱く暴漢が飛び込んで来たりしないかなあ。

 1階の教会に行くとクリフトがいて、「姫にもしものことがあったら、この私....あいやいや王様が」なんて、相変わらず挙動不審なんだよね。ま、クリフトはあたしのことをよく理解してくれているみたいだし、力は弱いけど良い部下だわ。

 教会の裏、神父様の部屋に忍び込んであちこち物色していたら(極悪姫)、タンスで聖水を見つけちゃった。これは何かに使えそう。ありがたくいただいておきましょ。

 城門には2人の兵士がいて「王様の命によりここを通すわけにはいきません」だって。この2人、いっつも同じことしか言わないのよね。腕にものを言わせて通ってやろうか(アリーナは可愛い女の子です)。あるいは色仕掛けで....(やめれ)。

 結局お城では面白いことなんか起こらないみたい。つまんないの。しょうがないから自分の部屋に戻ってヒンズー・スクワットでもしようかなっと。

 あたしの部屋はお城の3階にあって、すぐ隣りはお父様の寝室。夜中にサンドバッグをぼすぼす言わせてたらあっという間にお父様に見つかっちゃった。気をつけなきゃね。

「姫様の 寝室の 壁は
 修理を 頼んで おきました。
「もう 壁を 蹴り飛ばして
 壊したり なされませぬように。
  平成の破壊王か。あるい暴走王。(どっちでもよろし)

 そうだそうだ。回し蹴りの練習をしていて、間違って壁に穴をあけちゃったんだ。あのときは良い蹴りが出せて嬉しかったんだけどなあ。今は下々の者が壁を修理しているみたい。じゃ、部屋でトレーニングもできないか。

「これは 姫様。
 壁を 修理して おりますので
 いま しばらく ごしんぼうを。

 自分の部屋を物色していると、タンスの中から「はねぼうし」を見つけちゃった。一瞬「やったー」と思ったりしたんだけど、よく考えてみれば自分の持ち物が出てきただけなんだよね。ぬかよろこびして損しちゃった。

 また城内をうろうろしてお父様に話しかけると「まだ旅に出たいと申すか」などと言いやがる。口がくせーんだよ(関係なし)。(ってゆーか、父親にこんな口を聞いてはいけませんよ) (しかもアリーナはキュートな女の子です)

 話を進めるために「いいえ」と答えたら(姑息)「よくぞ聞き分けてくれた。部屋で休むがよい」なんて言っちゃってんの。けけけ(誰なんだ)。さっそく部屋へ戻ると、さっきの修理工はすでにいなくなってた。ちゃーんす(笑)。

 壁の穴は板で塞いであるだけ。おれをなめるなよ(だからアリーナは美少女だってば)。


アメコミ見てたらこんな絵になった(笑)。

 あたしは思いきり壁を蹴破り、城の2階の屋根、そして1階へと飛び降りたの。目撃者は誰もいないみたい。お父様には悪いけど、やっぱりあたしには、ただのお姫様なんて退屈。もっと広い世界に出て、力試しをしてみたい。

 あたしはサントハイムのお城を出て、西にあるサランの町を目指して歩き始めたの。そのとき。

ブライ「姫! おひとりで 旅に 出るなど
  とんでもない! どうしてもと 言うなら
  この じいめも ついて行きますぞ!

クリフト「およばずながら わたしも
  姫様の お供を いたします!
  さあ まいりましょうか。

 最初は「何だよ邪魔くせーな」とか思ったんだけど、旅は1人より大勢の方が楽しいもんね。あたしの旅の目的を邪魔しないんだったら、2人とも一緒に連れて行ってやらんこともない(横柄)。


 かくして「ドラクエ4」のうち最もバランスの良いパーティーの冒険が始まるのでありました。

 ということで次回もみんなで一緒に冒険しましょう。

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