勇者ゆたんぽの冒険
●第45話●


 バラモス討伐の知らせを聞いて、王様は殊の外お喜びのご様子。勇者一行を上機嫌で迎えてくれた。兵士たちはすでに所定の位置に立っていて、これぞまさしくエンディング・モードである。いーねー。楽しーねー。

 王様の一言で、早速優勝祝賀会が始まった。整然と並んだ兵士たちがラッパを取り出し、ドラクエのテーマ曲を奏で始める。遊び人たちは、いつのまにかビールを掛け合ってはしゃいでいる。お前らにそんなことをする資格はない

 いきなり室内が暗くなり、大音響と共に雷が兵士たちの頭上に降り注ぐ。眩い光を発しながら、兵士が1人ずつ消えて行く。

 すごい、 すごい。やっぱり宴会はこうでなくちゃ。王様も粋な計らいをしてくれる。こんなに楽しい、イベント盛りだくさんのパーティーは始めてだ。もっとやれー

 でも.... 何か様子が違うみたいだ。大魔王ゾーマとかいうヤツの立体映像が現われて、何やら小憎らしい捨てゼリフを言い放って消えて行ったぞ。これはいったい....。

 王様に話しかけると「ああ、何ということだ」みたいな泣きごとを言い始めた。え? 何? 兵士が消えたのは宴会の出し物じゃなかったの?

 何だよ。また冒険かよ。おれなんかまだ何も飲み食いしてねーんだぞ。くそ。どうしてくれよう(しつこいようですが、ゆたんぽは女の子です)。

 勇者一行は、休む間も無く冒険に出るのであった。

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