ホーエンリンデンの戦い
レイセの手紙



 12月3日午後4時、クーフハイムの宿営地

 親愛なる友よ、我々は昨日戦い、そしてこの戦いは戦役の行方を決めたはずだ。それは恐ろしい戦闘であり、これほど多くの死者と負傷者が出たものは決してなかった。我々は敵の大砲60門を奪った。我らの師団のみで40門以上だ。リシュパンス将軍は、彼の行為における素晴らしく積極的なやり方で、自らの栄光と評価を上乗せした。彼は何度も師団の一部とともに包囲され軍の残りから切り離され、そのたびに道を切り開いた。私は縦隊を率いている最中に、オーストリア軍がいるとは予期しない場所でいきなり攻撃された。部隊から切り離され、たった3個大隊とともに取り残され、完全に敵に包囲された。手に銃を持って戦い、どうにか脱出することで、私は兵とともに将軍に協力しその成功を分かち合のに間に合うよう彼と合流することができた。
 私に言えるのはそれだけだ。私は膝のうえで文章を書いており、指は凍り付き傷を負っているが、どうか読んでほしい。私の調子は良く、少しのサーベル傷があるが深刻なものは受けていない。乗馬は撃たれたが、治せるだろうと期待している。さらば、さらば。私と、母や父、そして私を思うものたちみなにキスを。右翼のルクルブも同じように輝かしい成功を収めたが、詳細を私はまだ知らない。きょう我々は、ユサールと歩兵を除き、50頭前後の馬匹を手に入れた。我々がたどり着いたあらゆる場所で負傷した彼らが300から400はいた。話すのを忘れていたが、昨晩は我々の司令部に連れてこられた捕虜が1万人もいた。森の中にはまだ大勢いるため、我々は彼らを駆り立て、捕虜は続々とやって来ている。右翼で何が行われたのか、詳細は分からない。
 さらば、さらば、手紙を書いてくれ、そしてミミに私へ手紙を書くよう伝えてくれ。

"Souvenirs du lieutenant général vicomte de Reiset" p96-98


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