ショレの戦い
ボンシャン侯夫人の回想



 この様々な作戦の間、夫は私に子供たちを連れてサン=フロランへ向かうよう言った。彼の見通しの正しさに信頼を抱いていた私は、この市が陥落したとの話を聞いていたにもかかわらずそこへ向かった。そこには青[共和国軍]の姿は見当たらず、私は数日そこにとどまった。破滅的なショレの戦いが行われたのはその間のことだった。
 この惨劇の前日、夫は私に手紙を寄越し、会議の結果、王党派軍は敗北した時にはブルターニュへ移動することになったので、村で私と子供たちの分の衣服を用意するよう言ってきた。私はいくつかの服を手に入れた。
 ヴァンデの将軍たちは、ヴァンデのカギと言える重要な市であるショレを救うことを試みる決意を固めた。ボンシャンとその戦友たちは本格的な会戦に踏み切ることにした。ヴァンデの指揮官たちはサン=クリストフ=デュ=ボワの丘に布陣し、敵がショレから出撃するのを食い止めるために必要ならそこで滅びる覚悟だった。あらゆることを予想していたボンシャンは、会戦は王党派軍の恒久的な運命を決してしまうと判断し、退却すべきだと考えた。後に慎重さと能力が証明されたこの意見を彼は重要な点として指摘したが、不運なことに彼の賢い忠告は採用されなかった。全将軍はボンシャンに戦闘に向けた軍の手配を任せることで合意し、彼の準備は広く賞賛された。合図が出され、ヴァンデ軍は猛烈に敵に襲い掛かった。共和国軍の中央はボンシャンによって切り裂かれた。前線に姿を見せていた残忍なカリエは、乗馬を殺された。すぐ両軍は入り乱れ、乱戦となったが、王党派軍相手に抵抗できるものはなく、彼らの勝利は決まったかに見えた。
 ヴァンデ軍は敵を退却させ、既にショレの郊外にまで突入していた。ところが国民公会の擲弾兵は再編し、マインツ軍が前進してきた。そして、状況は一変した。側面の広い荒地を騎兵に衝かれ、王党派軍は切り裂かれた。将軍たちは逃亡兵を止めようと試みたが、無駄だった。私の夫の声ですら無視された。最後の試みとして全ての指揮官たちが集まり、何人かのヴァンデ騎兵が加わった騎兵大隊を組み、敵の戦列中央にいちかばちかの攻撃を仕掛けた。この重大な瞬間にボンシャンは腹部に致命的な怪我を負い、自らの血に塗れて倒れた! ピロンがどうにか私の夫を動かし、少なくともあらゆる捕虜を射殺している凶暴な敵の手に落ちる恐怖からは救い出した。彼は担架に乗せられた。この局面においてヴァンデ兵は再び彼らの価値を示し、彼に付き添い移動している間彼を守った。兵たちは彼の周りに集まり、共和国軍の追撃を受けていたにもかかわらず5リュー強の距離を交代で担架を運んだ。

"Mémoires de madame la marquise de Bonchamps" p48-50


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