プリンタ・ポート（パラレル・インターフェース）

　　　　　マウス・インターフェースでもご紹介したように、国際標準化機構(ISO)や米国電子電気技術者協会(IEEE)等で
　　　　規格が決められています。特にこのポートは、PC-98とDOS/Vでは大きな違いがあります。全く違う物と考えても
　　　　良いぐらい違います。
　　　　　PC-98では「プリンタ・ポート」と呼び、DOS/Vでは「パラレル・ポート」（パラレル・インターフェース」と言います。
　　　　　一言で違いを述べるとすれば、PC-98では、「プリンタ専用のポート」で、DOS/Vは「入出力兼用のポート」
　　　　（パラレル・インターフェース）です。

　　 １．PC-98ポート（プリンタ・インターフェース）について

　　　　　PC-98にはプリンタ専用の「セントロニクス・インターフェース」ではあるが、パラレル・ポートとは異なります。
　　　　基本的には、8ビット・パラレルデータ転送（出力）を行い、「BUSY信号」でプリンタの状態を把握するようになっています。
　　　　その為、セントロニクス・インターフェース用コネクタから多くのピンが省略され、１４ピンのコネクタが採用され独自の規格
　　　　を用い「セントロニクス準拠」と称しています
　　　　　以下に、「PC-98セントロニクス準拠」の形状と各信号を示します。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　PC-98のセントロニクス準拠ピンコネクション


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　PC-98プリンタ・インターフェースの信号

端子番号	信 号 名	意　　　　味
1	-PSTB	データをプリンタ側が引き取れる為の同期用信号
2	PDB0	プリンタの8ビットの送信（出力）データ
3	PDB1	データ出力ピン
4	PDB2	データ出力ピン
5	PDB3	データ出力ピン
6	PDB4	データ出力ピン
7	PDB5	データ出力ピン
8	PDB6	データ出力ピン
9	PDB7	データ出力ピン
10	NC
11	NC
12	BUSY	プリンタの状態を送信する信号
13	NC
14	GND	Ground

　　　　　　　　　　



２．DOS/Vパラレル・ポート（パラレル・インターフェース）

　　　　　EEE-1284（パソコン用双方向パラレル周辺装置インターフェース）は、IBM PC/ATから採用されているパラレル・ポートである。
　　　　PC-98のプリンタ・ポートと大きく異なる点は、動作モードが5つあり双方向通信ができる機能を持っている点である。

　　　　�@「コンパチブルモード」は、標準モード。パソコンからプリンタに一方的にデータを出力するモード。

　　　　�A「ニブルモード」は、逆方向（周辺機器からパソコン）にデータを転送する。
　　　　　　4ビットの制御線として利用し、1バイトを4ビットずつ2回に分けて転送する。

　　　　�B「バイトモード」は、8ビットのデータ線を逆方向に利用してデータ転送を行う。

　　　　以上の3つの方法は、ハードはそのままで、制御信号の処理をすべてソフトウェアで行う。
　　　　この他にEPP(Enhanced Parallel Port)やECP(Extend Capaility Port)等は、プリンタ以外の周辺機器を接続するモードもある。





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　DOS/Vパラレル・ポートのコネクタピン配置　（２５ピン　Ｄサブ）
　　　　　　　　　　　


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　DOS/Vパラレル・ポートの端子名

　　　　　　　　　　　　

ピン番号	方　向	信　号　名	備　　考
1	I/O	-STROBE	データの取り込み同期信号
2	I/O	Data Bit 0	送信データ・ビット０
3	I/O	Data Bit 1	送信データ・ビット１
4	I/O	Data Bit 2	送信データ・ビット２
5	I/O	Data Bit 3	送信データ・ビット３
6	I/O	Data Bit 4	送信データ・ビット４
7	I/O	Data Bit 5	送信データ・ビット５
8	I/O	Data Bit 6	送信データ・ビット６
9	I/O	Data Bit 7	送信データ・ビット７
10	I	-ACK	データの取り込み完了
11	I	BUSY	プリンタが受信不能
12	I	PE	ペーパ・エンド
13	I	SLCT	プリンタの選択状況
14	O	-AUTO FD XT	印刷後自動改行
15	I	-ERROR	プリンタ・エラー
16	O	-INIT	プリンタ初期化
17	O	-SLCTIN	プリンタ選択
18〜25		Ground

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