館山海軍航空隊

 

 

横須賀海軍航空隊の機能分散を図るため関東各地に設置された初期の航空隊のひとつで、

関東大震災によって隆起した浅瀬を埋め立てて建設された基地。西風が激しく急激に風向き

を変えることが有るため、艦載航空部隊の訓練用飛行場としては非常に実戦的な環境条件を

有した空母艦載機部隊の訓練基地であり、「陸の空母」とも呼ばれた。

東日本の近距離哨戒・近距離対艦迎撃のために設置され、東京湾の防備を担当する海軍航

空部隊の重要基地であり、横須賀鎮守府に所属している艦載機や水上飛行機、飛行艇が運用

されていた。

かつて最強の零戦パイロットと謳われた岩本徹三中尉も在籍していた。

 

略歴

昭和 5年 6月 1日 開隊

.               首都防衛の拠点として艦上戦闘機・艦上攻撃機・水上偵察機部隊を装備

昭和10年12月  日 駆逐艦沢風を練習艦に転用、館空の訓練・救難に従事

昭和11年 4月 1日 木更津海軍航空隊開隊

.               外戦作戦任務を木更津空に移し、内戦作戦部隊に転換

昭和12年 8月13日 日華事変拡大に伴い第二三航空隊を臨時編制、上海に派遣

昭和16年12月 9日 連合艦隊出撃に際し、東京湾口二百海里圏内対潜哨戒に従事

昭和17年10月21日 松島・百里原・豊橋へ艦攻分遣隊を派遣

昭和18年 4月27日 山田湾に水偵分遣隊を派遣

昭和19年 4月 1日 英虞湾に分遣隊派遣

昭和19年12月15日 東日本の哨戒航空隊を統合した第九〇三海軍航空隊の主力隊に変容

昭和20年 8月15日 終戦

昭和20年  月  日 米陸軍騎兵第一師団が駐留

昭和28年  月  日 保安庁館山航空隊が新編

.               保安庁〜海上自衛隊の航空部隊としては初の部隊

 

赤山地区

千葉県館山市

  

館山海軍航空隊 地下壕

 

館山海軍航空隊 魚雷庫

 

館山海軍航空隊 掩体壕

 

館山湾

千葉県館山市

第二海軍航空廠 館山補給工場

 

海上自衛隊館山航空基地 舟艇地区

千葉県館山市

館山海軍航空隊 水上機スリップ

 

終戦後、水上機スリップから上陸する進駐軍(米陸軍騎兵第一師団

 

高の島弁財天

千葉県館山市

  

海軍兵器整備予備学生 戦没者慰霊碑                       館山海軍航空隊が奉納した手水鉢

 

本土防空

更新日:2009/10/01