DIARY

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     3月31日    2009
     
健康で長生きするためには
     エヘン!
最近まじめに日記を更新しているので、
ちょっと威張ってみた。
(威張るほどのことでもないけど・・・。
 なんのことはない、
 今日は本業が暇なモノで、
 診察時間中に書いているだけである。)

     そうそう、本題の話である。
テロメアという名前は、
最近たまに耳にすることがあると思う。
染色体末端にあるDNAの配列である。
この配列が長いと、その細胞は長生きであり、
この部分が無くなると細胞は死滅してしまう。
そして、テロメアの長さが
個人の寿命にも関係することが報告されている。
テロメアが短い人は、
乳がんの転移率が高い、
膀胱がん、頭頸部がん、肺がん、腎がん、大腸がん
の罹患率が高い、
手術後の前立腺がんの再発率が高い、
心臓の冠動脈疾患や
感染症による死亡率が高い
等が報告されている。

    それに関連して、
テロメレースという酵素がある。
テロメレースはテロメアの長さを延長するように働く。
テロメレースの活性が低下するとテロメアが短くなり、
細胞が死滅してしまう。

テロメアの長さやテロメレースの活性の測定には、
末梢血液中の白血球の1種であるリンパ球が用いられる。
本来は個々の細胞の寿命に関係するテロメアの長さやテロメレースの活性が、
なぜ、その個体全体の病気へのかかりやすさや
寿命と関係するかについては
よく分かっていない。
おそらく、
免疫反応に直接関係しているリンパ球のテロメアが短い、
すなわちリンパ球の寿命が短いことは
個体の免疫能が低く、
そのことががんや感染症のなりやすさに
結びついていると推定されている。

やたらに前振りが長いけど、
実は、このテロメレースの活性は
健康的な生活習慣を、
たとえ比較的短期間であってもすることにより
上昇することが報告されて注目されている。

この研究では、
実験参加者は、
ごく初期の治療を必要としない前立腺がんの患者
49〜80歳(平均62.2歳)、30人で、
これらの患者に3カ月間、
野菜、果物、全粒穀物を多く食べること、
1日30分の歩行、
ストレスの解消(例えば1日1時間の瞑想)
を続けてもらったところ、
白血球中のテロメレースの活性が29%も上がったとのことである。
全粒穀物とは、加工度が低く、ほぼ自然のままの穀物のことで
玄米、麦類、とうもろこし、キビ、粟、ヒエ、蕎麦、豆類(大豆製品含む)等
のことである。
初期のがん患者を対象にしたのは、
食事や運動その他の注意をよく守り、
かつ経過中医師の所を定期的に訪れると考えたからである。

当然、この研究は偏りがある。
対象が全員男性であること、
前立腺癌という担癌患者であることである。
しかし、おそらくこの結果は
健常者にもそのまま当てはまるものと考えられる。

この研究では、
健康的な生活習慣に、
食生活と運動だけでなく、ストレスの緩和も含めている。
このことは、
ストレスの多い人は白血球中のテロメレースの活性が低い
という従来の報告とも一致している。

ということで、
毎日30分以上歩行して、
毎日30分以上の瞑想をして
野菜や果物をよく取って、
なるべく全粒穀物を食べるようにすることが
健康で長生きすることにつながる様である。





      3月30日   2009
      
それって、不公平やろ!
      元々政治なんて、
すべてのヒトに公平に出来るわけではないのは、
わかっちゃあいるけども・・・。

      まず、いつも思うことだけど、「たばこ」。
たばこを吸うヒトとすわないヒトでは、
病気になるリスクは何倍も違うし、
その医療費は膨大なモノである。
たばこを吸わないヒトが、
どうしてたばこを吸うヒトと同じ保険料を
払う必要があるのだろう。
たばこを吸うために起こる病気の医療費を
たばこを吸わないヒトが負担する必要は無いと思うのだが・・・。
タスポカードも発行出来たのだから、
タスポカードを有料にして保険料に上乗せするとか、
発行した人の保険料を上げることを検討してもらいたいものだ。
少なくとも、僕は
たばこを吸うヒトの医療費を払ってあげるほど
寛容な心は持ち合わせていない。

      それから、
先週末から高速道路の通行料が1000円になったそうだが、
どうして、トラックなどは外されるのかも理解に苦しむ。
遊ぶ人たちの遊び代を安くして、
働く人たちの経費は安くしないのには
何か深い訳でもあるのだろうか?

      さらに、
ETC車載器の割引制度。
はじめから持っていたり、車に乗らない人にはなんの恩恵もない。
しかし、税金から出ているお金である。
こんな不公平なことってあるのか?
何でその人達が車載器を買うお金を、
僕たちが払わないといけないの?

      住宅ローン減税も同様である。
すでに家を建てているヒトや家を買う予定のないヒトも
同じように税金を払っているのに、
今から家を建てるヒトだけが特別に優遇されるのは
どう考えても不公平である。
住宅建設を促して景気をよくしよう
という意図は分かるが、
もう少しうまい方法はないのか!
住む家さえない人達が増えている今の世の中で
こんなことに使うお金があるのか?
食うや食わずで生活している人達から取った税金さえもが
こんなことに使われるのは、
どう考えてもおかしな話である。

      セーフティネットの整備にお金を払うのは
困っているヒトが助かるのであれば、
十分に納得が出来る。
しかし、
困っていないヒトにばらまくのは、
どうしても納得出来ない!

こんなに安易で稚拙で不公平な制度が次々に出てくると、
むかっ腹が立つ。




      3月27日   2009
      
法を冒さなければ、いいの?
      今の世の中、なんかおかしい!
ある有力野党の党首の秘書が、逮捕起訴されたが、
かの党首は「違法性はない。」
といって党首を続ける構えである。
確かに
違法性がなければ
責任を取る理由はないのだから、筋は通っている
しかし、

何で政治献金規制法があるのか?

これは、
特定の企業が特定の政治家にお金を渡して、
その見返りに、
その企業がおいしい思いをするようなことがあっては
政治が腐敗してしまうからである。
「企業の名前が分からなければいい。」
というばかげた言い訳は、裁判所では通用しても
僕たちには通用しない。
いったい誰が、
そんな大金を見返りを期待しないで
政治家に寄付するというのだろう?
見返りがあるから寄付しているのは明白である。

書類上どうのこうのという議論自体がばかげている。

その意味では、
民主党も自民党も同じ穴のむじなだと思っている。


しかし、
これを契機にして、
「一切の企業献金を禁止する。」
という考えを打ち出したのは、賞賛に値する。
なによりそれが大切である。
(なんだか、立ち消えてしまったような雰囲気もあるが・・・。)

もし、その考えを通すのであれば、
今回、法を冒してなくても、
やったことは間違っていたわけだから
責任を取ってやめるべきである。
そして、その法案をしっかり出すのが一番かっこいい。


    今の日本は、
政治家を筆頭に、
「法律に抵触しなければ、何をやってもいい。」
と思っている輩が多くていけない。
どうしようもないから最低ラインで法律があるのである。

若い人たちには、
もっと高いレベルで、
自分の行動を決定する規範をもってもらいたい。

平気で道にゴミを捨てたり、
犬の糞を持ち帰らなかったり、
ヒトに迷惑をかけても平然としている輩が多いのは
我々大人に問題があるのだろう。
もっとしっかりしなければ・・・。


・・・・て、ことは、
走りながらおならをするのはやめた方が良いのかなぁ?





      3月24日   2009
      
またしてもコーヒーの話
      コーヒーが好きだから
コーヒーの味方をするわけではないが、
またしても、コーヒーに関して
コーヒーを飲むと予防効果がある病気が出てきた。

     中年期のコーヒー摂取が
高齢期における認知症またはアルツハイマー病(AD)リスクを
減少させる可能性がある
という研究報告が
スウェーデン・ストックホルム カロリンスカ研究所と
クオピオ大学(フィンランド・クオピオ)のMiia Kivipelto准教授ら
により発表された。

それによると
21年間の平均フォローアップ期間が過ぎて,
65〜79歳の1,409例(71%)について再調査をした。
その結果,
計61例が認知症(うち48例はAD)であることが判明した。
調査は、
正当性が立証されている半定量的な食物頻度アンケートを使用して
被験者のコーヒーと紅茶の摂取量を評価した。
コーヒーの摂取は、
1.1日当たり0〜2杯(低レベル)
2.同3〜5杯(中レベル)
3.同5杯超(高レベル)の3群に分類した。
紅茶の摂取に関する質問では、
1.非摂取群(0杯/日)
2.摂取群(1杯以上/日)に2分割した。

 その結果、
中年期にある程度のコーヒーを摂取していた者では、
コーヒーの摂取量がゼロまたは非常に少なかった者と比べて、
高齢期における認知症またはADリスクが低いことが明らかになった。
これらの疾患リスクが最も低かった(65%減)のは、
中レベルのコーヒー摂取者(3〜5杯/日)であった。
この結果は、さまざまな交絡因子の調整後も変わらなかった。
 一方、
被験者における紅茶の摂取量は比較的少なく、
紅茶の摂取と認知症またはADリスクとの関連性は
認められなかった。
というものである。

どうやら、この効果は、紅茶ではないことから推察すると
カフェインの効果ではなさそうである。
コーヒー独自の効果のようだ。
コーヒー党には嬉しい知らせである。

そういえば、
今日はコーヒー豆が切れていてコーヒーを飲んでいない。
なんだか朝からシャキッとしないのはそのためだろうか?

飲んでも同じ   ってか?






      3月23日   2009
      
怖いですねぇ〜!
      AIGのボーナス問題で
かの国の大統領は、「アイ アム アングリー」と言ってたけど、
その面の皮の厚さは、さすがである。

      今年2月中旬に、
7820億ドル(約72兆円)の景気対策法案が、
オバマ大統領に渡され署名し成立したのは記憶に新しい。

この法案の原案では、
支援を受ける企業のボーナス規制強化条項が盛り込まれていた。
その条項は、
政府支援を受けた企業社員のボーナスは、
過去に契約された報酬額であっても
遡及的に規制減額対象となることを定めたものであった。
ところが、
オバマ大統領とガイトナー財務長官とサマーズ国家経済会議委員長は、
このボーナス規制強化に反対し、
法案成立前に契約された報酬については、
規制対象から除外するよう求めたのである。

AIGはオバマ政権の言うとおりに、
この緩和された法案の条件に則って、
法案成立前の契約に基づいた報酬を従業員に支払ったのである。

  オバマ君、君がそうしても良いように法案を変えたのだよ!
今さら驚いたふりをしたり、怒ったふりをするなんて
卑劣やで。

・・・・・・・・・まぁ、
大統領になるようなヒトは、
こんなまねが平気で出来ないといけないんだろうなぁ。


    Et tu, President?


   大統領、おまえもか?

   ゆめゆめ、だまさせまいぞ!





      3月 9日  2009
      
家族の気持ち
      3月1日は篠山マラソンに出場するはずだったけど、
「叔父の病気が思わしくない。」という一報に、
急遽予定を変更して、鳥取に帰った。

     僕が浪人しているときに下宿させてもらって、
いろいろとお世話になった叔父である。
それ以外にも、
小さいときから、とてもかわいがってくれて
いろんなことを教えてくれた。
僕にとっては世界一大好きな叔父である。
年もあまり離れていないので、叔父と言うよりも、
めちゃくちゃ包容力のある年の離れた兄貴
という感覚である。
下宿をしているときも、
ほとんど予備校に行っていない
(たぶん2回くらいしか行っていない)
のは分かっていたはずなのに、一回もとがめられなかった。
「勉強しろ!」って言いたかったのだろうけど、
言っても無駄なのが分かっていたのだと思う。
でも、つき離すでもなく温かい目で、
ずっと見ていてくれた。

   そんな叔父が、緑内障でほとんど目が見えなくなって
つまらないものだから、酒浸りになってしまった。
そうして、
とうとう肝硬変になって
吐血をして入院する事態が起こったのである。
主治医は「もう長くない。」と叔母に話して、
その話が僕の元にも来たわけである。

    アルコール性肝硬変は、
アルコールさえ飲まなければ
(当然、入院中は飲まないので)
そんなに急に悪化するとは思えなかったが、
とにかく叔父の一大事である。
マラソンしている場合ではない。

    鳥取の某病院はPETまで整備されて
とてもきれいな病院であった。
(税金を使うと立派な設備が出来るモノである。)
見舞いに行くと、叔父はしんどいのにとても喜んでくれた。
しかし、
見舞ったときの印象は、
とても末期には見えなかった。
確かに腹水を大量に抜かれてしんどそうだったが、
黄疸も軽度だし、重症感はあまり感じられなかった。

    どう見ても、
主治医の見込み違いのように思えた。
それに、大量の腹水を抜く治療も納得しがたかった。
さらに、腹水を抜く以外の
腹水に対する治療がなされていないように思えた。
(アルブミンの投与とか、
 アミノ酸製剤の投与などが行われてしかるべきなのに・・・。)
当日は日曜で主治医はいなかったので、
皮膚科のいとこにその主治医との面談を任せて
叔父と叔母には、
「ちゃんと元気になって元のようになると思う。」と告げた。

   そして、後日。
翌日の面談の報告を聞いてあきれてしまった。
その主治医は、
「勝手に酒を飲んで肝硬変になった患者には、
 自分の信条としては、アルブミンの投与はしない。」
とのたまわった!!!
(このアホ医者は、
 たばこを吸って肺癌になった患者や、
 食べ過ぎておなかが痛くなった子供は治療しないのか?)
 
さすがにいとこは人間が出来ている。
僕ならぶち切れて、とことん言い負かしていただろうけど、
「そうかもしれませんが、
 私たちにとってはかけがいのない叔父なので
 どうかアルブミンの点滴をしてください。」
と頼んだのである。

  さらに出されている薬の内容に驚いた。
入院後の検査でナトリウムが低いのに、
ループ利尿剤が出ている。
それも出しっぱなし・・・。
基本は抗アルドステロン剤だろう。
検査をしてもその結果を見ていないのか?
それともデーターの意味が理解出来てないのか?
しかも、利尿剤は朝晩で出ている。
晩に利尿剤を飲まされたら、
夜中に、しっこに何回も起きないといけない。
このアホ医者は
常識も思いやりもないらしい。

   早速、いとこに、
「一刻も早く、このアホ医者の手から逃れて
 転院するように」と手続きを頼んだ。
 
   それにしても、
患者の家族は、
主治医に対して、思ったようにモノが言えない。
もしも気分を害されて、叔父に何をされるか分からないと思うと
きついことは言えない。
患者の家族は、
そんな思いで主治医と相対しているのだと思い知った。

   心しなければ!!!

   いとこのおかげで、
アルブミンの点滴が開始されて、アミノ酸製剤も処方された。
利尿剤も朝と昼に変わっていた。
それでも、ループ利尿剤が出ていたので、
アルブミンの点滴が終わったら、
こっそり抜いておくように叔母に伝えた。

    おかげさまで
叔父は、日増しに元気になってきているようだ。




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