DIARY

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    11月19日 2007
    
憂鬱なインフルエンザの季節(タミフルの害反応)
    毎年、インフルエンザの季節には、うんざりしてしまう。
「儲かっていいだろう」と思われるかもしれないが、
確かに、
機械的に、次から次に薬を出していけば、
儲かるだろうけど・・・。

  例年のごとく、
まずは、インフルエンザワクチンに関して、
「ワクチンは意味がない」という説明をしないといけない。
 
さらに、
それらしい症状の人には、
「検査を受けてもたいした恩恵はないけど
 受けるかどうか?」という説明をしないといけない。
さらに、
「タミフルは危険だから飲まない方がいい」
という説明もしないといけない。

一日に何人も、この作業を繰り返していると、
いい加減うんざりしてしまう。

それでも、
最近は理解してくれている方も出てきて、
あうんの呼吸ですむこともあって、
ちょっとうれしいこともある。

   今年になって、
「タミフルがどのように害を及ぼすか」
ということに関して
解明が進んで、いくつかの知見が出てきたので
紹介しようと思う。
(厚労省は、このようなことがわかった今でも、
 あほの学者ども(偉い先生だけど)の言いなりなのか、
 それとも今までの方針を変えられないためか
 関連性はないという立場を崩してないから、 
 本当に懲りない連中である。)

まずは、
■タミフルの一般的な体内動態について、

1.タミフルを飲むとタミフルは未変化対の形で吸収される。
  説明のために、正式名称ではないが、
  この未変化対をプレタミフルと名付ける。
2.プレタミフルは、肝臓で肝臓の酵素(エステラーゼ)で代謝され
  抗ウィルス作用のある活性型タミフルに変わる。
3.また、プレタミフルは、脳中に入るが、ポンプ作用で脳から排出され、
  低い濃度に留まる。
  このポンプ作用を担うタンパクが「P-糖タンパク」であることが分かった。
以上がタミフルの大まかな体内動態である。

そして、
タミフルの害反応には、大きく2種類あることがわかった。
一つは、
服用早期に起こる突然死や異常行動
もう一つは、
服用終了前後から現れる遅発型症状
(精神神経症状が遅れて現れ長引く人、
肺炎や敗血症、出血、糖尿病の発症など)
である。

■まずは前者(服用早期に起こる突然死や異常行動)の説明
インフルエンザの初期には
インターロイキンなど、
外敵を排除するために
さまざまな生体防御因子(サイトカイン)がたくさん出て、
それが、エステラーゼやP-糖タンパクの作用も抑える。
そのため、
エラスターゼの作用が押さえられて
プレタミフルから活性型タミフルに変化する率が下がる。
(プレタミフル濃度が高くなる。)
さらに、
P-糖タンパクの作用が押さえられて
脳内からプレタミフルが排出されにくくなる。
(脳内のプレタミフル濃度下がらない。)

以上の結果で、
プレタミフルが血中に高濃度になり、
脳に多く入りやすく、
さらに脳内に蓄積しやすくなる。
このため、
服用1〜2回で
プレタミフルの脳抑制作用によって
突然死や異常行動が惹起されやすくなる。

■次は後者(服用終了前後から現れる遅発型症状)の説明
インフルエンザウィルスは、感染した細胞の中で増殖して
その後、
その細胞から一気に飛び出してほかの細胞に感染するのだが、
そのときにノイラミニダーゼという酵素を使って
感染細胞から飛び出していく。

タミフルは、このノイラミニダーゼという酵素を阻害して、
インフルエンザウィルスを細胞の中に封じ込めてしまうことで
効果を発揮すると考えられている。

しかし、
ノイラミニダーゼは、人の細胞にもあり、
免疫や細胞の若返り等に関係する重要な酵素である。
そして、
これが阻害されやすい人がいる。
つまり、
タミフルの作用そのものによる副作用が出やすい人がいる。
すなわち、
服用終了前後から現れる遅発型症状
(精神神経症状が遅れて現れ長引く人、
肺炎や敗血症、出血、糖尿病の発症など)もまた
タミフルの害反応と考えられる。

  以上が、最近知り得たタミフルに関する知見である。

  そういえば、
今年はインフルエンザの流行が例年よりもずいぶん早い。
寒い季節に流行するのは、
違和感がないが、
暖かい季節に流行するのは、
なんだか新型インフルエンザ流行の序曲のようで
気持ちが悪い。

  この週末には、B型インフルエンザの患者を確認したので、
皆さん、お気をつけ召されよ!!!
(ちなみに、世間では、A型ソ連が流行しているそうだ。)






    11月16日 2007
    
料亭でお食事♪♪
    料亭でお食事をしたことは、
3−4年前に一回だけある。
医師会の理事の慰労会だった。
場所は、船場吉兆。
出席者は、当時の医師会の理事達で、
「誰が隣に座って」、「誰が向かいに座った」かも覚えている。
本当は、欠席したかったけど、
欠席すると険があるし、
吉兆で食事するなんて機会は、
この先、一生無いだろうから、興味もあった。

食事はおいしかったけど、
5万円以上も出せば、僕だっておいしくできる。
それに、
料理が「いかにもお金がかかっています。」
という体裁で、なんだか嫌みだった。
医師会員の会費を、
こんな形で使うことにも後ろめたさがあったけど、
それ以上のただ働きを
1年間ずっとしてきたことを考えれば、
会員に黙っていることには抵抗があったけど、
許される範囲ではなかったかと納得していた。
たぶん、
もう一生吉兆で食事をすることなんて無いだろう。
だって、
自腹を切ってまで、いくほどの価値は見いだせないし、
「一見さんお断り」なので、
予約も出来ないのではないかと思う。

    ところで昨日、
某国の総理大臣が、
「政治家が料亭に招かれていくことは、日常茶飯事で、
 いちいち覚えていないし、さほどのことではない。」
と会見していたので、ずいぶんびっくりした。
誰か、僕を料亭にお招きしてくれないだろうか!
しかも、見返りなしで・・・。
(もっともこの、「見返りなし」がおおいに「くせ者」だけど・・・。)
 
   だいたい、「ゴルフに接待されるのは違法」で、
「料亭に接待されるのは違法ではない」と、
当たり前のように思っている感覚って・・・!

   さすがは、二世の政治家でいらっしゃる!
一般庶民がどんな生活をしてるのか、
想像することすらないのだろう。
こんな総理大臣が政治をしている国の国民って
どこの国だか知らないけど、
かわいそうだねぇ!

   もっとも、政治家なんて
どこにいっても、こんなもんかもしれないけど・・・。








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