色を知覚するための構造

RGBの刺激による色知覚の原理
物体から反射した光は目の網膜を刺激して、微弱な電気信号に変換され脳に伝達されます。
網膜の細胞は、光をR(赤)・G(緑)・B(青)に対応した感覚組織を持っており、その強さに応じた信号を脳に伝達し、それぞれの信号の割合によってその光(物体)の色を知覚します。

色と光源

光源の種類によってが物体の色が違って見えるという経験をすることがあります。たとえばナトリウム灯のもとでは、廻りの色が全く異なってみえます。これは物体を照らす光の波長成分の分布の違いにより、物体からの反射光の特性が変わってしまうからです。

光源からの光の波長成分の分布を光源の分光分布と言います。

色を表現する場合には、このように照明(光源)の性質によって見えかた(測定値)が異なった結果となるのを避けるために、標準の光源を規定しています。

代表的な標準の光源とその相対分光分布

A光源白熱電球の光
65光源
C光源
昼光

光源の相対分光分布のグラフ

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物体と光の反射

色が識別出来るのは、物体によって特定の波長の光を反射したり吸収したりするためで、その反射光が人の目の網膜に刺激を与えて色を知覚します。
下図の例では、緑色の波長の光を反射し、その他の波長の光を吸収していますが、この場合物体は緑色に見えます。

反射光と物体色 光の反射と吸収

物体のもつ波長成分による光の反射特性を分光反射率と言います。

光源と物体の反射率
反射と分光分布のグラフ

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人の目の感度特性と3刺激値

人の目にはR・G・Bに対応する感覚組織がありますが、それぞれの感度はグラフに示す様な特性を持っており、これを等色関数と言います。
物体から反射して人の目に入る光は、光源の分光分布と物体の分光反射率を掛け合わせた分光分布になります。
これに、さらに等色関数を掛け合わせたもののそれぞれの積分値X、Y、Zを3刺激値と言い、この刺激量により色を感じることになります。

これを式で表すと次の様になります。

XYZを求める 等色関数のグラフ
ある観葉植物の葉の色を例に、3刺激値の量を表すと下図の様になります。
XYZ混合比率
このXYZの量の割合で葉の色(緑色)を感じることになります。

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