自然観察入門 No6

たのもし貝談


福田 



貝のなかまわけ
  わたしたちヒトをはじめ、地球上にはいろいろな「どうぶつ」や「しょくぶつ」など、いろいろな生き物がすんでいます。この生き物たちをそのとくちょうによって分けることを「ぶんるいする」といいます。そして貝のなかまもぶんるいされていて、貝のなかまのことを、軟体動物(なんたいどうぶつ)と言います。
 
貝の種類
 世界で120000種類いると言われています。
 日本では12000種類がいます。貝のなかまの軟体動物は、大きく8つのグループに分けられます。
 ★ 軟体動物門
    ☆ 溝腹亜門
         ● 溝腹綱
    ☆ 尾腔亜門
         ● 尾腔綱
    ☆ 有殻亜門
       ■ 多板上綱
         ● 多板綱
       ■ 貝殻上綱
         ● 帽子貝綱
         ● 頭足綱
         ● 腹足綱
         ● 二枚貝綱
         ● 掘足綱
 
最近話題の貝
 
サトウガイ
 
 あまくもからくもありません。サトウは人のなまえです。アカガイに似ていますが、殻の筋の数がちがいます。アカガイが42本ぐらいあるのに、サトウガイは36本ぐらいです。
 最近の映画で、ラストサムライという映画があります。映画は作り話ですが、この話に出てくる通訳のモデルは実際にいた人で、イギリスの外交官アーネスト・サトウという人です。日本に滞在して幕末期に通訳士として活躍しました。日本が好きで日本人の女性を妻に迎えました。
 日本名を佐藤愛之助といいます。
 この人の名前が付いた貝がサトウガイです。
 Scapharca satowi (Dunker,1882)
 
サルボオガイ(猿頬貝)
 
 また肋野数が32本ぐらいで殻がよくふくらむものにサルボオガイがあります。餌を口の中にいれ、ものをほおばっている猿のほほ(頬)に似ています。   
 図鑑での標準和名はサルボウとなっているものが多いようですが、頬を表すのであれば、サルボオとしたほうがよいのではないでしょうか。

     
サトウガイアカガイ サルボオガイ
 サトウガイ アカガイ サルボオガイ
ハゴロモガイヌノメアカガイ ヌノメアカガイ内面
ハゴロモガイ ヌノメアカガイ ヌノメアカガイ
ハイイガイハイイガイ内面 現在のハイガイと化石のハイガイ
ハイガイ ハイガイ 現在のハイガイ(左)と化石のハイガイ(右)

サトウガイの仲間を紹介しました。


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