東海地震と浜岡原子力発電所 no1

子供たちのあしたへ・・・いのちをつなぐ
- 防災って何だろう − 東海地震と浜岡原子力発電所


 ピースウォーク 飯野



 みなさん、お隣の静岡県、東海地震の想定震源域直上に浜岡原子力発電所があるのをご存知でしょうか。浜岡原発には4基の原子炉があり5基目が建設中です。浜岡原発では毎日、広島に投下された原爆のおよそ10個分の燃料が使われています。
 最近東海地震のニュースを耳にする機会が増えていますが、東海地震は約150年周期でマグニチュード8クラスの地震を起こしており、その規模は阪神大震災の15倍にもなるといわれています。 今年は前回の安政東海地震から148年目にあたります。
 浜岡原発では、昨年11月に1号機で緊急冷却水の配管破断事故があり、また、原子炉底部からの水漏れも確認されました。この配管破断事故。これは万一の時、原子炉の暴走を防ぐ為の安全性への信頼が失われたということです。原子炉は運転停止後も膨大な熱を出し続けるため停止後も、1年、少なくとも3ヶ月は冷却水を回し続けなければなりません。配管が破損し、冷却ができなくなれば水蒸気爆発を起こす恐れもあります。事故が起きた1号機は1976年の運転開始。老朽化が進んでいます。新しい耐震基準ができる前に設計、施工されたものです。
 ここ平塚は東海地震で震度6弱以上の揺れになる区域に含まれています。
 私たちは東海地震にどのように備えているでしょう。東海地震により浜岡原発が重大な破損を受けた場合、旧ソ連チェルノブイリ原発事故のような放射能汚染を起こす可能性があります。チェルノブイリ原発事故では半径600kmにわたり高レベルの放射能汚染が広がり、また、ヨーロッパでも乳製品などが汚染され廃棄処分となっています。半径300kmでは特に強い汚染があり、458の村が廃村となりました。その多くは、今も居住不能地域となったままです。(図参照)
 平塚は浜岡原発から約150kmの地点にあります。(図参照)浜岡は東へ吹く海風が強く、風向、風速によりますが、およそ5時間でその大気を平塚まで運びます。東海地震により被災した私たちは、それが原発震災となりうることを知らないままで、どのように『その時』を過ごすのでしょうか。放射能は小さな粒子で放射線を出し続け、それにより私たちは被曝します。汚染レベルが比較的低い地域にいても、長時間滞在し続けることで被曝量は増えていきます。東海地震も浜岡原発事故も、どこか遠くの他人事ではないのです。
 昨年11月の浜岡原発事故の情報が浜岡町役場に伝えられたのは事故発生から6時間後のことでした。東海地震は、現在、唯一の直前予知の可能性がある地震です。地震予知は何の為にあるのでしょう。学問の為でしょうか。被害を最小限にするためにあるのでしょうか。地震予知が防災のためにあるのなら、その予想震源域の直上で原子力発電所を稼動させながら考える『防災』とは、一体どのようなものなのでしょう・・・。
 東海地震による浜岡原発事故を未然に防ぐために私たちにできることがあります。
* 東海地震と浜岡原発の現実を知って、伝えてください。
* 電気のスイッチをひとつ、消してください。
* 浜岡原発「とめよう裁判の会」を発足しました。ご参加、ご支援をよろしくお願いします。
* 平塚に住む方の声を浜岡に住む人々に伝えていくため、みなさまの声をお寄せ下さい。
東海地震と浜岡原発の詳細は、こちらのHPでご覧いただけます。
                         連絡先: ピースウォーク飯野(+α)まで
           詳しく知りたい方は、リンクのコーナーのピースウォーク浜岡をご覧下さい。

↓チュルノブィリ原発事故での汚染地域に、日本の地図を重ねると…・・?

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