刀に手をやってますが、ゲーム中には一切使いません (笑)

パネルの忍者ケサマル

Produced by (c) エポック
1992.05.02 発売 (\.3500)

妖怪にさらわれた王国のお姫様を忍者ケサマルが救出に行くというパズルアクションゲーム。設定はともかく、グラフィックを見ると西洋のお姫様に東洋の忍者という組み合わせは、いかにも日本を勘違いした洋モノっぽいけど、制作は日本のエポック (笑)


忍法パネル返しの術!

ケサマルが使うパネル返しの術は、自分の周りのパネルをひっくり返す (白<>灰) という忍法。ケサマルは白いパネルの上しか歩けないので上手くパネルをひっくり返して通路を確保しつつ出口まで辿り着けばステージクリアとなります。出口や出口に入る為のカギ、その他各種アイテムは岩の下に隠されている?パネルをひっくり返すことで出現します。この岩は、押すことは出来るが引くことは出来ません。また、足場が無い場合は押せないし、岩を押す方向のパネルが裏側 (灰色) だと押すことが出来ないのです (岩は、何もないパネルの上しか通過させることが出来ない)。このように、敵を避けながら (あるいはパネルをひっくり返して倒しながら)、足場を作りルートを確保していくというのがこのゲームのキモになっています。最初のうちはそれほどでもないのですが、ステージが進む毎にそれが顕著になってきます。
その一因に、ケサマルのレベルアップがあります。一定ステージをクリアする毎にケサマルはレベルアップし、パネル返しの術がパワーアップします。最初は前後1枚ずつしかひっくり返せないのが、前後左右の4枚、周囲の8枚、という風に1度にひっくり返せる枚数が増えていくのです。もちろん、たくさんひっくり返せるメリットは大きいのですが、余計なパネルまでめくってしまうデメリットもあるのです。そのため、パネルをめくれる枚数はセレクトボタンでいつでも変更することが出来、上手く切り替えて使う必要性が出てきます。このように単純にパワーアップしてもゲームが有利になる訳ではないという所がナカナカ良く出来てると思います (パズル要素としてはね)


巻物、ダブルでいただき!!

ちょいと面白い仕様なのが、巻き物のアイテム。これは、特定のパネルをめくると出現するアイテムで10本集めるとケサマルが1UPします。何が面白いかというと、ステージでハマってしまった場合などにスタート+Aでギブアップ出来るのですが、ギブアップしてもケサマルの人数が減らない&巻き物の数が減らないということ。すなわち、ゲームを開始して巻き物を取ったらすぐにギブアップ・・・を繰り返せば (時間はかかるけど) 無限増殖が可能なのです。普通は、人数が減るとか、アイテムは無効になることが多いんですけどねぇ (笑)。
でも、このゲームの場合これぐらいの機能はあって良いのかも。何といってもアクション要素が非常に大きく、飛び道具使って来る敵もいるので非常にミスしやすいです。しかも、手順が重要なステージも多く、敵に気を取られていると手順をミスしてやり直し、ということもかなりあります。また、アイテムの中にはマイナスアイテム (コントローラの上下左右が反対になってしまう) もあり、間違えて穴に落ちたりだとか、敵を避けようとして逆に突っ込んだりとか、挙げたらキリが無いくらい不利な条件が揃ってますからね。7ステージごとにミニゲーム (スロットマシン、カードめくり) でケサマルを増やすチャンスはあるとは言え、不確定要素が多いので直感の鋭い人以外は地道に無限増殖しましょう (笑)


ラスボスを倒して平和な世界に・・・しかしアッサリした最終画面だこと (苦笑)

さっき、ケサマルのパワーアップについて書きましたが、14ステージクリア毎にボスキャラが現れ、それに勝つことでレベルアップします。ちなみに、ゲームには3つのワールドがあり、それぞれが14ステージずつ (つまりボスは3体ってことね) の全42ステージ構成になっています。ボス戦は一騎打ちのアクション。1、2番目のボスはフィールド上にある岩を動かしてスイッチを見つけ出し、それをONにすればOK。最後のボスは、打ち出してくるザコキャラをパネル返しで弾き返してボスにぶつけてダメージを与えて倒します。実は最終ボスが一番弱かったりするのは内緒の話 (笑)。
しかし、ここまで来る道程の長いこと・・・。コンティニューがパスワード方式なのは、まぁ時代を考えても仕方ないですが、7ステージごとにしか出てこないというのはキツイ。あと1ステージでパスワードが出るという所でゲームオーバーになってしまうとかなりヤル気が失せてしまいます。この当時のゲーム (Q BILLIONとか) もそうだけど、もう少しユーザーに対する配慮が合っても良いんじゃないかなと、改めてプレイしてみて思いました。当時は我慢して遊んだものですけどねぇ。ゲームで遊ぶ時間が無くなってくるとそういう訳にもいかないようです (苦笑)
一見ホノボノしたゲームなんですけどねぇ。実に骨のあるゲームです。アクション要素が思った以上に大きいので苦手な人にはツライかもしれません。制限時間は無いけど、敵が迫ってくるようなステージではゆっくりと考える時間も無いまま動き始め、そのままハマリになってしまうことも多々ありますしね。


お買い得度:★★★★☆(4)
ちと難易度高めだけど、やりがいがあるとも言える?!
パズルアクションとしての出来は良いですね