東塔
East three storied pagoda

相輪の上の4枚の水煙には、24体の飛天が舞っている。水煙は塔が火災に遭わないように置かれている。1528年(享禄元年)の筒井順興の乱で講堂、金堂、西塔が焼失した時にもこの塔は残った。創建当初から1300年を経てなお若く美しい。屋根の勾配が浅く、斜めよりも水平の線が強いこともその理由の一つだろうか。雲が垂れ込めて、ときおり雪がちらつく。
季節は違うが、好きな歌。
「ゆく秋の大和の国の薬師寺の塔の上なる一ひらの雲」(佐々木信綱「新月」)      次へ