初沢の池
The Pond Hatsusawa

表参道を入って右側に寝殿造り風の宝物館と参集殿があり、これに半ば囲まれるように広い蓮池がある。宝物館内部は洗練されたデザインで、陳列もゆったりとしている。国宝の孔雀文馨や銅鐘(朝鮮鐘)などを拝観した。「宇佐神宮の広い境内には「菱形の池」というのもあるが、大鳥居をくぐってすぐ右の池は「初沢の池」というのである。その池になかば脚を入れるようにしてさまざまな美しい建物がある。そのうちの宝物殿に立ち寄って『宇佐神宮由緒記』(宇佐神宮庁刊)という小冊子を買った。」(司馬遼太郎「街道をゆく」中津・宇佐のみち)台風が近づいて少し雲行きがあやしくなり、早く本殿を見たいとあせったこともあって、本を買いそびれたことに気づいたのは宇佐を後にしてからだった。初沢の池には猿沢池と同じような悲恋伝説がある。ヒロインは東大寺大仏造営の神勅を奈良へ伝えた方でもある。   次へ