毛越寺金堂円隆寺跡
Kondo Enryu-ji Temple Remains

金堂は石造りの基壇の上に建てられており、本尊は運慶作の丈六の薬師如来像だった。基衡が運慶に発注したときの手土産が、黄金百両、鷲羽百尻、アザラシの皮六十余枚、絹千疋、駿馬五十頭、白布三千端、等々で、完成までの3年の間は礼物を運ぶ人の列が街道に絶えることがなかった。(司馬遼太郎 同前)
完成した薬師如来像は、鳥羽上皇がこれを都の外に出すのを惜しんだほどの出来栄えだったようだ。1185年(文治元年)、3月に平家を壇ノ浦で滅ぼした頼朝は7月に平泉を攻め、藤原氏は滅亡し、金堂も1226年(嘉禄2年)に焼失した。  次へ