みかの原
Mikanohara field

海住山寺から歩いて下ると、加茂町が見渡せる。万葉集にも歌われた三香の原(瓶原、三日原)で、盆地の中央を木津川が東西に流れ、河北には恭仁(久邇)京の跡がある。右は鹿瀬山。木津川は泉川と呼ばれていた。
新古今には、「みかの原わきて流るるいづみ河 いつ見きとてか戀しかるらむ」というよく知られた歌がある。
「宮こ(都)いでて けふみかのはら いづみ川 川かぜさむし 衣かせ山」という歌もある。冗談のような歌だが、なぜか、古今集の羈旅歌に、安倍仲麿、小野篁に次いで3番目に載っている。4番目が柿本人麻呂の歌だ。やむなく選んだのか。「よみ人しらず」とあるが、選者も苦労したに違いない。
下に見える細い道を通って、「みかの原」へ下る。     戻る